第五十六話 帰宅
料理がテーブルの上に揃ってなんとも美味しそうである。エプロンを脱ぎ、手を洗って着席する。
「ハイじゃあ、祷ちゃんそれに円香ちゃんお昼ご飯作ってくれてありがとうね!それじゃあ手を合わせて、いただきます」
私と円香は陽々葵さんと一緒に手を合わせて頂きますをした。
「頂きます!」
「頂きま〜〜す!」
自分でも言うのがあれだけど、結構料理の腕が上がったと思う。出汁もすっごい効いてておいしい…
「この出汁巻き卵美味しいわね!それに形がすっごい奇麗よ」
「本当ですか陽々葵さん!ありがとうございます!結構練習したんですよね~~~!」
一方円香はとっても幸せそうに巨大なおにぎりを頬張っていた。
「円香何そのでっかい奴?」
「あーこれはね、円香特性おにぎりよ!おにぎりの具が全部この中に入ってるからお得なの!」
そう言ってペロッとサッカーボールほどのおにぎりを平らげた。
そして円香が次に目を付けたのは、陽々葵さんが握ったおにぎりなのであった。
「あのー、陽々葵さんが握ったおにぎり食べても良いですか?」
「ええ良いわよ。じゃあ私も円香ちゃんが握ったやつ食べてみるよ」
せっかくなので私も円香と陽々葵さんが握ったおにぎりを食べてみた。食べ比べというわけではないが、どれだけ味が違うのか確かめたかったのである。
しかし、その差は歴然であった…
パクッ モグモグ モグモグ…
何これすっごいおいしい…そう感じたのは陽々葵さんが握ったものであった。
もちろん材料が最高級だから円香が握ったのもおいしい。けど、なんだろう。陽々葵さんのとは何か次元が違う気がする…
「うん〜〜。悔しいけど負けました。陽々葵さん」
「何勝手に勝負してんだよ。そして負けてるし…」
「そんな落ち込まないの!円香ちゃんの握ったのも十分においしいわよ」
陽々葵さんはそう言ってニッコリとおにぎりを頬張る。
「なんでだろう…なんか味が全然違う…もしかして、陽々葵さんの手の出汁!?」
「ちょっとー!昆布みたいに言わないの!」
「アハハ!まあそれはあるかもね。私も幼い時に自分で作るおにぎりがお母さんが作ってくれるやつに敵わなくてずっと練習してたっけな」
「まあ、歳をとったことによる深み…なんじゃないかなーなんちゃって」
おにぎりの七不思議、自分で握ったものよりもお母さんが握ってくれたものの方が美味しい…
「ご馳走様でした!」
再び私と円香は陽々葵さんを茶の間まで案内して、そこから食器を洗った。
そして、数時間が経ち今はまだ三時手前であるが陽々葵さんの旦那さんが帰宅したのであった。
ガチャ
「ただいまー」
ちょうどその時、私と円香は陽々葵さんにマッサージをしていた時でありこんなに早く帰ってくるとは思わずに驚いた。
あの写真で見た通りの方であった。整った顔立ちにシャキッとした目元が特徴的である美男。
「やあ、初めまして。僕は陽々葵の旦那さ」
「今日は一日どうも妻を看病してくれてありがとうね」
すると、円香は目がハートマークになって心を射抜かれてしまったようだ…人旦那に何興奮してるんだよ…
「あなた今日は早いわね。どうかしたの?」
「いや、お手伝いさんを雇うって言ってたから少し不安でね。でも、そんなこと杞憂に終わりそうだよ。見た感じすごい良い子達そうに見えるし」
「何より、君がすっごい嬉しそうな顔してるからさ」
そう言って、旦那さんは陽々葵さんの元まで近寄った。
「ええ…あなたったら…」
陽々葵さんは顔を少し赤くする。こんなところ見られたらそりゃあ顔赤くなるのも仕方がない。
私は邪魔するのも申し訳ないと思い、急いで円香と一緒に帰ることにした。
「それじゃあ私たちは、邪魔しないようにそろそろお暇させて頂きます…」
「祷ちゃん、円香ちゃん!今日は一日ありがとうね!すっごい楽しかったよ!また明日もお願いね!」
「かしこまりました!陽々葵さんも旦那さんもお身体にはお気をつけください」
「明日もお昼ご飯楽しみにしてまーーす!」
私は円香の口を押さえて玄関まで行き、この家を去った。
今日一日、すっごい楽しかったな〜。明日も頑張らさせてもらいましょう!
こうして私と円香は宿まで戻るのであった。
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