第三十四話 久しぶりの景色
ポタ…ポタ…ポタポタ…!!・・・
私の頭の中に流れて来た彼女の記憶は、余りにも辛く苦しいものであった。一緒だわ…あの時の私と一緒だ…!私はまるで自分のことのように涙が際限なく溢れてきた。
そして、彼女は泣くのをやめて私の方を振り向く。
「ど、どうしてあなたは泣いているのですか…ヒック」
私は彼女と自分を重ねて思うところがあった。もしかしたら自分もこうなっていたかもしれないと。
「お姉さん、私ながらではありますけどその気持ち、痛いほどよくわかります…」
私は彼女の手を取って力強く握った。
さっきの記憶の続きでは、彼女は結局死んでもなお死にきれずにあの世に行きそびれてしまったのであった。そして、この湖に長い間、地縛霊として縛られ続けているのであった。
私は次第に彼女を抱きしめた。
パサッ
「大丈夫ですよ。もう一柱ぼっちにはさせませんから。もう辛い想いにはさせませんから」
シクッ!シクッ!
「ありがと…ありがとう…!!こんな私に勇気を与えてくれてありがとう!!私…!私…!」
「泣かないでください!もうこんな場所にいるのはやめましょう。早く旦那さんの待っている天国へ行きましょう…」
「そうしたいの…でも…でも…!このヘドロみたいなのが絡みついて離れないの!ここから抜け出せないのよ...シック!シック!!」
このヘドロの中に彼女はずっと閉じ込められていたというわけか。
このヘドロを突破することさえできれば!すると、氷雨が何か思いついたようだ。
「私にもう一度任せてください。今度は完璧に芯まで氷結させます」
「でもそれじゃあ、こいつに決定打を与えられない気がする…私の力じゃ」
「フッフッフ!そんなの分かってるわ。ここで童の出番ってわけね。童の雷撃でこの凝結したヘドロを一撃で木っ端微塵にしてあげるわよ」
「そっか!鳴鳴のあの強力な稲妻ならそれができるか!早速やってみよう!」
私は弓に氷を纏わせてそして、発射する。
バキキキキキィィィ!!
そして、再びこいつの体はガチガチに固まった。今私たちはこのヘドロの内側に居るのが逆に都合がいい。これならどこ打っても急所みたいなもんだろ。そしてすかさず、攻撃力の高い雷に切り替えて決定打を取った。
バッゴォーーーーーン!!
すると、巨大な氷が完璧に砕けるかのように悪霊の体は木っ端微塵に吹き飛んだ。
ずっとこのヘドロに纏わりつかれていた雪菜さんはそれから解放されて、久しぶりに外の景色を見たのであった。そして、どうやら外の景色が美しかったのか少し泣き出してしまった。
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