第三十一話 腹の中へ
「氷雨、この湖の表面を凍らせられない?足場が欲しいの」
「かしこまりました」
ギギギギ......
パシュンッ!
氷の矢を湖に放つといい感じに水面が凍って、歩けるほどの足場が完成した。
私はこの上を歩いて、あの化け物の元まで向かって行った。
とりあえず何でいこう…あのヘドロ、炎で一撃で消し飛ばせないかな?
「ねえ焔あのヘドロ、剥がせそう?」
「やってみるよ!」
まず最初は炎の矢でその体を狙った。
ギギギギギ…!
私は限界まで引き絞って、矢を放つ。そしてその矢は見事に悪霊の体に突き刺さるが…
ジュゥ〜〜……!
「うっそーー!全然効いてない…」
「うえーーん!」
あのヘドロはただのドロドロではなくて水属性の防御壁のようであった。焔の炎がかき消されるだなんてアイツ、なかなかやるな!!
そして、今の一撃を当てたことにより悪霊はこちらを敵視してすごい勢いで向かってくる。
ドプンッ! ドプンッ! ドプンッ!
「ひえーーー!!まずいかも!!こっち来てる!!」
水にさっき炎は効かなかったから…えーと!氷で凍らせるか!!
「じゃあ次は氷雨、力を貸してくれ!」
「ええ」
あの体のヘドロの部分が水ならば、氷雨の冷却能力でなんとか氷漬けにできそう…
ギギギギギ…...!!
私はもう一度矢を引き絞って悪霊目掛けて放った。
バキキキキキィィィ!!
すると見事命中、そして思っていたように悪霊の体が瞬時に凍結していった。
「これならもう近づいても大丈夫だな!」
悪霊は体が凍結して動けそうもなかったので、安心だと思いその元まで近寄った。
それにしても、どうやって決定打を加えればいいんだろう…粉々にしないと成仏しないのかな?
そう思い悩んでいると、なんだかバキバキと氷が砕ける音が聞こえた。
「お母さん危ない!完全には凍りきってなかった!」
氷雨がそう言った次の瞬間...
バキ…バキバキ…バキバキキキキ……!!
氷結が解除された悪霊がその姿を再び現した。氷結効果が甘かった!凍ったのは体の表面だけだった...のか!
グォォォーー!!!
すると悪霊は私のことを完全に敵視して、追いかけてくるのであった。
「まずい……!!油断してた!」
そして次の瞬間、私は逃げきれずにその悪霊に飲み込まれてしまうのであった。
パクリッ!!!
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