第二十八話 腕試し
この神器(弓)には三式神の式神が宿っていて、それぞれが炎、水と氷、雷を操る。
炎を操る焔は明るい感じですぐに打ち解けそうだ。氷雨はどっちかって言うとシャイで清楚系の少女。鳴鳴は怒りっぽくてそして気品がある感じだ。
私は一度、この弓を試運転することにした。
「ねえ、一回じゃあ試しにこの弓を打ってみてもいい?」
「いいよーー!」
「お気に召すままに」
「勝手にやっとけ」
三式神ともやっぱ個性出てるなあ…私はそう思いながら昔やっていた弓道を思い出して、弓を構える。しかし…
「そういえば、肝心の矢がないじゃん!」
なんていうヘマをしてしまったんだ…弓矢がないのに何を打つっていうんだよ私ったら...
すると、氷雨が優しく助言してくれた。
「神通力を固めて矢の形にしてください。そしてら後は私たちがそれに力を与えます」
「お、ありがとう氷雨!やってみるよ」
私は集中して神通力を纏い、それをまるで矢のように先端を尖らせ、細長く整形する。これってこんな感じで形変えられるんだ…まあ変幻自在の力だしね。
私はその矢を弓に構えて、いよいよ放つ準備が完了であった。
「じゃあ最初は私が行くよ!」
焔が最初に手伝ってくれるそうだ。すると、さっきまで半透明だった矢が赤いオーラを放っている。これが焔の力か…ものすごい杓熱を帯びているのを感じられる!!
メラメラメラ!!
パスゥ〜〜〜ン!!
そして私は矢を発射すると、なんと豪炎を発する一撃となったのであった。
バゴォーン!!
数mの高さの炎柱が発生した。まさかここまですごいだなんて...逆に期待を裏切って来た!!
「す!すごい……!!これがこの弓の…焔ちゃんの力ってこと…?」
「そうだよ!私はこの弓に付属している炎を操る式神だからね。これくらいのことはできるよ」
面白くなって来た私は急いで次の氷雨ちゃんと、鳴鳴ちゃんでも試してみた。いったいどうなるんだろう!!楽しみだなぁーー!!
バキキキキキィィィ!!
氷雨ちゃんを弓に宿して、矢を放つと川を凍てつかせる氷結能力となった。まさか、川の流れを止めてしまうとは!!
「すっご!!一瞬にしてこんなにも凍らせられるだなんて!!」
凄いすごーーい!!凍った川の上でフィギアスケート出るじゃん!!
まあ、気を取り戻して!
そして、鳴鳴ちゃんは…
バチバチバチ!!
弓を引いてる段階で物凄い電気のバチバチ音が鳴っていた。一体どれほどの雷撃か!楽しみだ!
バッゴォーーーン!!!
巨大な雷撃を伴う一撃へと変化し、これもまた強力な一撃となった。
「あそこに木、あったよねえ!!??今の一撃で木っ端微塵じゃん!!」
その木というのはちょうどこの前、家庭菜園の畑を作るのに邪魔だから伐採しようとしていた頑固な大木であった。なかなか幹が太くてどうしようもなかったんだけど、まさか一撃とは...!!
今はまだ神術を扱えない私にとっては彼女たち三式神の存在はすごい強力であった。この子らが居れば私、できること結構増えたかも!!
これなら私もとうとう依頼もこなせるようになりそう!!早速お母さんに頼んでみよーっと!!
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