第二十二話 黒い宝石
ザーーー! ザーーー! ザーーー!
目の前には大きな滝が流れている。私はしばらく歩いてさっき教えてもらった場所に到着した。
「ふーーー!疲れたーーーー!休憩休憩!!」
バタッ!!
私はその場に大の字になって倒れた。ただでさえ結構歩いたのに、おまけに今の私は両手両足に枷をはめている状態。息も上がってもう動けなかった。
「スーーーー...ハアーーーー!」
それにしてもなんて綺麗なんだここは。川を流れるせせらぎが心地よく私は寝たままだとすぐにでも夢の世界に誘われてしまいそうであった。
「ダメダメダメ!これ寝ちゃう!」
私はスッと起き上がってさっさと終わらせちゃうことにした。多分ここで休憩してたら夜になるまで気づかなくて、帰り道分からなくなって迷子になるパターンの奴だ。
私はなるべく川の流れの緩やかなところまで移動してイモリを捕まえるのであった。でないと、川に流されて殉職しましたみたいなことだけはNGである。
ていうか、イモリって田んぼとかに居るイメージだし、流れ強いところに居ないか。
岩を退かして下に居るかどうか見て見る。
「よっこいしょ!」
ガゴーーン
「いるかなあ...いないかなあ...」
岩の下を見て見るがイモリは居なく、逆にサワガニが居たのであった。
「サワガニかあ...別にお目当てじゃないけど、おいしそうだから持って帰ろーっと!」
なお、私がサワガニを捕まえようとしたところ挟まれてしまうのは言うまでもない...
パッチーーンッ!
「いってーーー!!イタタタタ...」
もう!なんでこんなに小さい癖に挟む力強いんだよ!あっぷっぷーー!絶対に持って帰って食べちゃうから!私はフグのように頬っぺたを膨らませた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「うそ...居ない?そんなことある?」
私はさっきからイモリをずっと探しているが一向に見つからない。諦めかけたその時、目の前には泳ぐ黒い宝石があった。
「居たーーーー!!やっと見つけたーーー!!」
ラッキーー!ラッキーー!運がいいことに一匹見つけたら次から次に見つけることができたのであった。ここ水草とか生えてるからたくさん居るのかな?
それにしても大量大量!!これだけ捕まえられれば幾ら位するんだろうなー?一匹で三百円なら五千円は超えるなあ!私の日給これで上がるかもーー。私は膝を落とし、夢中になって一匹一匹捕まえてはバケツの中に入れた。
そんなことをずっと考えながら夢中になってイモリを捕まえていると、突然後ろから何か視線を感じたので振り返ったみた。
ジーーー.........
「なんかさっきから見られてる気が...」
そして、後ろを振り返るとそこに居たのは何と...
「ぎゃーーー!!熊!熊!熊!天然の熊見るの初めて!!」
「ぐおおお!!」
ついこの前龍と対面したというのに、元気ピンピンで追いかけてくる熊は怖すぎて私は全速力で下山して家まで帰った。
ガタンッ!!
「あら、おかえり!なんだか早いわね!それになんかめっちゃ疲れてない?」
「ハア!!ハア!!ハア!!熊出てきて死ぬかと思ったよーー!!」
「アハハ!そうかいそうかい。熊の手って結構珍味なんだよねーー!今度、祷には熊でも狩ってきてもらおうかしら」
「ええ...」
熊の手...ダメだこりゃ...神様が食べるものが変な物過ぎてもう着いていけなくなった。
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