第十九話 修業開始
「まず復習としてこの前もチラッと言ったけど、"神通力"これがすべての要になってる。これを思うように扱えないと、まず始まらない。だからまずこれの扱いについて習得してもらう」
そう言ってお兄ちゃんとお姉ちゃんは、私の四肢に何やらバンドのようなものを括り付けるのであった。
ガシッ!!
すると、それが体にハマった瞬間、私は体に鉛が括り付けられたかのように全身が重くなってしまい身動きが取れずにその場に倒れ込んでしまった。
「うわあああーー!!」
バッターーン!!
イテテテ...!何これめっちゃ重いんだけど!それに、バネ?みたいに伸ばせるけど元に戻ろうとする力のせいで上手く動けない...!!
「二柱とも、これめっちゃ重いんだけど!それに、めっちゃ動きずらい!何このアクセサリー、全然可愛くない...」
「馬鹿野郎。それはオシャレ道具じゃねーよ。それは修行道具だ」
「修行道具?この手錠みたいなのが?」
手足の合計四か所に施されたこの鉛みたいに重たい拘束具のような物が修行道具になるのだろうか...
「そうよ。そのバンドには私とお兄ちゃんの神通力がしみ込んでいるのよ。そして、この状態でいつも通りに生活するには神通力が必要不可欠。だから、否が応でも力の扱い方は学習できるって訳よ」
「ヒエーーーーー!!!こんなのでずっと生活するの!?トイレは!?寝るときは!?お風呂の時はどうするの!?溺れちゃうよーー!」
「大丈夫よ。何かあったら私たちが助太刀するし、多少きつくないと修業にならないからね。それと、私たちを嫌いにならないでね。愛の鞭よ!これくらいやらなきゃ短期間で一人前の神様にならないわ」
私はそう言われてハッとした。いつまでもふざけていられない。これを乗り越えられなきゃ私はまだまだ半人前のままでしかいられないんだ!
「分かったよお兄ちゃん、お姉ちゃん!私これから頑張るから!」
こうして私の縛り生活は幕を開けるのであった。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
次の日
コケコッコーーー!!
鶏の鳴き声で私は目を覚ました。というかそもそも全然よく眠りに付けなかった。体に重い鉛のようなものを装着されたんだ。寝返りが打てないだけでこんなに眠れないなんて...というか、寝る時でも体って結構動かすもんなんだな...
それにしても、もう既に筋肉痛になってしまった。それに四肢を自由に動かせない。階段を下るのでさえ難しい...
ツルッ
すると私は、階段を下っている時に足を滑らせて階段から転げ落ちてしまったのである。
「うわーーー!!」
ガッシャーーーン!!
「イタタタタ...」
すると物音が聞こえてきてすぐに二柱はここに駆け付けた。
バタバタバタッ!!
「だ、大丈夫!!??怪我とかしてない!?」
「う、うん...平気だよ!」
全く自分のことでありながらこの先が思いやられる。これで数日後にぽっくりあの世に行ってしまったとか無いようにだけは気を付けたい...
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