第十八話 新たな挑戦
「ここの香水って本当にいい匂いするのよね~!」
「そうよね~!近所さんの結婚記念日にお土産にでもしましょうかしら・・・」
このお店を訪れた方々の多くが香水のことで話が盛り上がっている。その香水の原料、頑張って取って来たから褒められるとうれしいなあ...私はお客さんのそう言った声を聞くたびに嬉しさがこみ上げてきた。
そして、あれから数か月が経ったけど、そろそろ品出しとか以外に誰かから依頼を受けてそれを私が解決するっていう仕事もやってみたいと思ってきた。なんだか誰かの役に直接立ってるみたいで素敵...!!
私は目をクリクリと輝かせながらお母さんの元まで駆けよった。
「ねえ、お母さん、そろそろ私、他の仕事もやってみたいんだけどまだ早いかな?」
「そうねえ...まだ祷にはちょっと早いかも。こっちきてまだ数か月くらいしか経ってないし...それに、祷ができるこてって何が思いつく?」
私はそう言われて、自分に何ができるのかを真剣に考えてみた。
えー、なんだろう...大食い、裁縫、お祈り、・・・って私!誰の役にも立てそうもないじゃん!
「な、なにもない...です」
「でしょ?だからまず最初は、依頼の仕事をやるんじゃなくて、祷が神として一人前になってもらう必要があるわよ」
「それならやれることも増えるし、依頼を頼まれても遂行できるようになると思うわよ」
「ていうことはじゃあ、あの神通力とかそう言ったところも、そろそろやっていかなきゃですか?」
「そうよ。一樹と立樹に頼んで夜にでも、稽古をつけてもらいな。あの子らなら優しいから断ったりとかはしないはずよ。あーでも、アタシは色々仕事やんなくちゃだから無理よ」
「ありがとう!じゃあ、仕事終わりに二柱に頼んでみるよ。お母さんはお母さんで仕事頑張ってね。あの、あのお母さん...もしかしてその夜のお仕事ってその...」
「まったく。別にそんなんじゃないわよ。誰がこんな中年のアタシのこと抱くんだい。普通に、お金の勘定とか倉庫の点検とかよ」
「アハハ...!!ま、そ、そうだよね...ごめんごめん...」
お母さんも夜に頑張っているんだから、私のその分頑張らなきゃ...!!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
そして仕事が終わり、店が閉まって後片づけ等々が終わった後にお兄ちゃんとお姉ちゃんに稽古をつけてくださいと、お願いした。
「あのー、一樹お兄ちゃん、立樹お姉ちゃん、ちょっとお願いがあるんだけど聞いてくれてもいいかな?」
「いいよ何でも言って」
「どうしたんだい、祷ちゃん?」
「あの!私、もっと多くの仕事がしたいんです。その為には、もっと私が神様として成長しなきゃいけないって...だから私に、暇な時でいいので色々教えてくれませんか?」
すると、お兄ちゃんもお姉ちゃんもニコッと笑って快く引き受けてくれた。
「おう!夜仕事終わったら暇だし、稽古つけてやるよ」
「あんまり多くのことは教えれないかもだけど、よろしくね!」
「ありがとう!私嬉しいわ!」
こうして私は決まって、店じまいした後に決まって兄ちゃんとお姉ちゃんから色々と稽古をつけてもらうのであった。
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