第十三話 不穏な空気
「そういえば、私みたいに神隠しに遭う人間って多いの?人間の世界でもおとぎ話的な感じだったんだよねー...」
「うーーん...まあ、五十年に一人、二人くらいかな。あれ自体世界のバグで起こってるようなものだからね」
あじゃあ、結構少ない...
「まあでも、五十年って私たちからしたらそんなに長くないからなんとも...数千年生きるのは普通だし、中には数万年、数十万年も生きてる神も居るらしいよ。まあ、殺されたりしなければの話だけどね」
「あー後、寿命が長いの話で言えば父神様と母神様なんて天地開闢する前の始まりの世界のころから生きてたからざっと五十億年くらいは生きてるんじゃないかなー?」
「ごっ!ごっ!五十億歳!!桁が...」
寿命が完全にバグってるみたいだ...私もそれぐらいとは言わないけど千年くらいは生きてみたいなあ...でも、なんか最後にボソッと言ったのが気になる。殺されたりって...なんだか少し物騒。神様の世界も完全に安心って訳じゃないみたいだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
「ハア...ハア...ハア...」
しばらく森の中を歩いたせいで、私はへとへとになってしまった。森の中に行くにつれて湿っぽいし、足元が凸凹してて歩きずらい...最初にこっちに来た時、結構森の端の方で本当に良かった...
それにしても...
「お姉ちゃん、なんでそんなにまだ体力が残ってるの?私はもうヘトヘトなんですけど...」
「それは、祷がまだ神の力を扱いきれてないからだよ」
「神の力...この前言ってた神通力のことですか?」
「そうよそれそれ!これは術を発動するほかに、身体機能を向上させる作用があるからね。祷はまだそれがうまくできていないのさ」
「そ、そうなんですね...私もいつかお姉ちゃんみたいになれるかな...?」
「大丈夫よ。今はまだできないだけ...そうねえ、少し落ち着いてきたら神通力の扱い方も教えなきゃだなあ。後それに神術もか」
私は今後のことが不安になりつつも、励まされたことで自分は大丈夫だと言い聞かせた。そうじゃん!まだこっちに来て二日目とかなんだから、まだまだできないことが多いのは当然のこと...
仕事も神様の力の扱いとかもこれから長い年月かけて学んでいければいいの...
そう思いながら歩いていると、なんだかすごいいい匂いがしてきた。
クンッ クンッ クンッ
「なんだかすごい良い香りがしてくる...」
「この匂いは...間違いなく、ニオイ草の香り!とうとう出たね」
私は安心感からその場に座り込んでしまった。
「ハーーア!やっと見つけれたーー!長かったなー...」
「ハハ...お疲れお疲れ」
そして私は立ち上がって少し歩くと、なんとそこは宝石箱!ニオイ草がわんさか生えていたのであった。
「ラッキーー!!めっちゃ大量にある!!早速採りましょう!」
そう言って私は、ニオイ草のところまで駆けつけようとすると、突然、何かあったのかお姉ちゃんに止められてしまった。
「ちょっと待って!」
ガシッ
「え?どうかしたのお姉ちゃん?」
「うん。聞こえる...間違いなく近くにアイツが居る...」
アイツって...すると次第に、森の奥からこっちまで何者かが地面を鳴らして来るのを感じる。
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