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第1話 「初めての会話」


 桜が満開に咲き乱れる4月、この町にある6地区それぞれの小学校から卒業し、この町に1つしか無い中学校へ俺達は入学してきた。

 入学式後に生徒用玄関に張り出してあるクラス表を見てそれぞれの教室へ向かうと、当たり前なのだが、全く知らないクラスメイト達と担任の先生を見て改めて自分が中学生になったのだと実感する。


「皆さんおめでとうございます」

「私がこのクラス1年2組の担任の犀川琴実さいかわことみです。よろしくお願いします」

「では、最初に皆さんに自己紹介をしてもらいます。では、お名前と出身小学校を出席番号1番の方から順番に言っていってください」


 教壇に立っていた先生がクラス全員が教室に入り、着席したのを確認してから挨拶を始め、次に、自分達の自己紹介を指示してきた。それに応じて出席番号1番から自己紹介が始まる。


「名前は、足立明良あだちあきらです。小学校は山都やまと小です」


安道杏美あんどうあみです。有沢ありさわ小から来ました」

 ︙

土生はぶ小から来ました、栗谷真十くりがやまなとです。よろしくお願いします」


 どんどんと自己紹介は進み、とうとう出席番号11番の俺の番が来てしまった。生まれつき人前で話すのが苦手でとてつもなく恥ずかしいが、こういう場では、俺はやりませんとは口が裂けても言えないので渋々立ち上がり自己紹介をする。


那地なじ小から来ました。熊谷優樹くまがやゆうきです」


 時間で見れば1分も無い程の自己紹介もとてつもなく長く感じ、冷や汗が止まらなくなっていると、隣の席の女子がクスクスと笑いながら小さな声で話し掛けて来た。


「緊張してるね!」


「みんな初めてだし、緊張するよ…」


「でも、みんなタメだしそんなに緊張しなくてもいいんじゃない?」


 言っている事は、分からなくもないが、自分の性格的にどうしても過度に緊張してしまう。そんな会話をしていると、彼女の番がやって来て、静かに立ち上がり自己紹介を始める。


千津ちず小から来ました。斉木真由さえきまゆです。よろしくお願いします!」


 どうやら、俺に話し掛けてきた女子は、この町で1番大きな千津地区出身で斉木真由と言うらしい。少ししか会話していないが、話し方的に、しっかりとし余り物怖じしない性格なのだろうと思っていると、自己紹介が終わり椅子に座ったとたん、下を向き俯いてしまった。


「どうかしたの?」


 不思議に思い、小さな声で聞いてみると、顔を赤く染めながら恥ずかしそうに言ってきた。



「やっぱり、緊張するぅ」


 その言葉を聞いた瞬間、俺は、自己紹介前とのギャップに、かわいいとしか思えなかった。

読んでいただきありがとうございます!

初めての投稿しているので、いろいろと、下手な部分があると思いますが大目に見て頂けると幸いです。

これからも、頑張っていきます!


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