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SNSは逃げ道を潰す

色々、業が深い



ゴリと翔子の来襲から2日後、俺は平和な日常を楽しんでいた。大好きなエロゲをやり、そして、勉強する。これだけでいいのだ。これの繰り返しだけで、80年くらいは生きていける。会計の損益計算書と貸借対照表の構造の美しさに見惚れていたが、そんな幸せな日々は終わりを告げそうだ。スマホを開いてみると、ゴリから連絡が来ていた。

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『おいっスぅ~、ごめん、伊織・・・』

『どうしたんだ?』

『実はね・・・』

================================================

ゴリからいきなり謝罪文が来たから驚いた。文字だけでも何か言いにくいことをやってしまったのだろうか?だけど、ゴリが謝ることなんて・・・結構色々あった気がするが、深刻になる話じゃないからなぁ~いったいなんだ?

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『伊織のエロゲを寮でプレイしていたら、同僚にバレちゃったの。ごめんね♡』

『冗談じゃなくて?』

『うん』

『本当に?』

『うん』

================================================

俺は文章を打つのをここでやめた。その代わりにゴリに直接電話することにした。

「やっほー」

「やっほー、じゃねぇのよ!?なんでそんなことになったんだよ!?」


俺は原因追及をした。てかしないと気が済まなかった。


「寮でエロゲをプレイ。鍵をこじ開けられる。エロゲをプレイしているところを生でバレる。咄嗟に言い訳。納得。次の日に拡散。アーユーオーケー?」

「オーケー!とりあえず鍵をこじ開けられるというところに恐怖を感じたんだが、どういうこと?」


警察寮内で鍵をこじ開けられるって結構ヤバくねぇか?一体何が起こったんだよ・・・


「前さぁ~伊織に成増の寮に引っ越したって言ったじゃん」

「はいはい」

「そこがさぁ~結構ボロくてね~鍵が鍵として機能してないんよ」

「それって警察の寮としてどうなん?セキュリティーガバガバすぎて、俺も侵入したくなってきたんだが」

「まぁ金がないんでしょ~もらっても警察上部のクソどもが持っていきやがるしさ。もみ消しとかにね」

「今のは俺が聞いていいことなん?」

「いや?バレたら私と一緒に豚箱行き」

「余計なこと言うなや!」


本当にもみ消しとかあるのかなぁ・・・、あ、でも最近だとNH●がどんどん暴露されて潰されて行ってるよなぁ~ああいう大きい民放であったとしても弱者から金を巻き上げて、裏金や愛人用に使っているんだから全然あるんだろうなぁ


「まぁ話は戻るけど、私の部屋はしっかりと鍵がかかるの」

「・・・本当か?」

「当たり前よ。前に鍵開けの達人の話をしたでしょ?その人から直接教えてもらったんだよ」

「それなら安心だ・・・じゃあなんで開けられたん?」

「開けた女が私の後輩だったのよ・・・」

「後輩・・?あっ」


俺は思いついてしまった。確か、後輩ちゃんはその鍵開けの達人とー


「気が付いたようね。後輩に惚れちゃっているから、すべて話しちゃったんだよねぇ。完全にやられたわ・・・」


ゴリが悔しそうにしている。


「いやそもそもゴリの部屋に後輩ちゃんが押し寄せる理由って何なんだよ・・・」


なんか深い理由でもあるのか・・・いや、この流れ的に絶対に大層な理由はない。


「普通に私がエロゲに夢中になって、仕事に遅刻しちゃって・・・」

「お前は馬鹿なのか?」


普通に阿呆すぎる理由で気が抜けた。


「仕方がないでしょ!セイ●ールートが面白すぎんのよ!!」

「その意見には全面的に同意」

「で、運が悪いことにチョメチョメしているシーンを後輩に見られた。だけど、そこで私は神のごとき機転を利かせて、『これエロゲの幼馴染から無理やり渡されて・・・』って咄嗟に言い訳しちゃった(てへ」

「てへじゃねぇのよ。なんでお前に再会してから、俺の知られたくないところが白日の下にさらされていくんだよ」

「ちなみに、後輩が伊織のことを『鬼畜のエロゲ幼馴染』ってボソっと名付けていたわ。よかったね」

「よくねえわ。知らない女にゴミみたいなあだ名をつけられて喜べるほど、俺は上級者じゃないのよ」

「あ、後は他の婦警にも全員知られちゃった。それと、うちの部長が『最近、女性に無理やり卑猥なゲームをやらせて喜んでいる不届きものがいるらしい』とか言っていたくらいだから伊織のことは幹部クラスの警察官も危険視してるっぽいね」

「マジかぁ。ついに俺も狙われる側に回るのかぁ」


ひどい話だ。俺はただ粛々とエロゲをやっていただけなのに・・・ゴリに再会してから、俺の性癖が警察幹部クラスにまで広まっているとはな・・・もう怒りを通り越して、笑いがこみあげてくるわ。


「ま、そんな感じなので、伊織もほどほどにしなね」

「おう、俺は何も悪いことをしてないのに、何をほどほどにすりゃあいいんだよ」

「んじゃ」

「無視すんなや。じゃ」


俺はゴリとの会話を終わらせた。ハア疲れた。俺はコーヒーを沸かして乾いた喉を潤した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「『アカ●が斬る』のチェル●ー可愛いなあ。ヘッドフォンに紫まじりのピンク強めの髪型。可愛いなぁ~」


おススメに出てきたアニメをTSUTAY●で借りてみていた。最初にヒロインぽい子や眼鏡の美人や兄貴が殺されたりしたけど、まぁこれ以上の鬱展開はないやろうなぁ


2時間後


「あああ!!!!チェル●ー!!!!!!!!」


俺はチェル●ーがころころされてもう何も信じられなくって、リモコンを投げ飛ばした。なんでよりにもよって一番ヤバい殺され方なんだよ!!!!生け花だけはダメでしょ!!

その後、俺は精神的苦痛を受けながら、このアニメをすべて見た。毎回のように俺が好きになったキャラが死んでいくので何も信じられなくなった。


「主人公を殺すアニメってなんなんだよぉ・・・」


いや、どっちかというとアカ●が主人公なんだろうけど、タツ●の方が主人公ムーブしてる回数が多いやん・・・

俺は心に傷を負いながらも1から最後まですべてちゃんと鑑賞した。俺のポリシーで1度見始めた物語は最初からすべて見るというものがある。くだらないものだが、俺を不快にしたり、楽しませたりしてくれた作者をリスペクトしたいからな。

俺は悲しみにも似た絶望感を噛み締めていた。すると、

===============================================

『先~生!私の退屈しのぎに付き合え』

『失礼、付き合ってください♡』

『最初の命令口調で聞く気がなくなったわ。失せな』

『へぇ~エロゲの話を生徒さんたちにしちゃおうかなぁ~』

『どうした翔子?暇なら付き合うぜ?』

『あはは~流石先生~大好きでぇす♡』

『はいはい』

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もう弱み(エロゲ)を握られているんだから、楽になればいいのではと思ってしまうこともあるが、負けるわけにはいかない。こいつらに一矢報いないで、お天道様の下を堂々と歩けるのか?答えは否だ!

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『無駄な努力乙でぇす(笑)』

『ゴリといい、何でそんなに俺の思考が読めんの?』

『え?勘?』

『結婚する?』

『はああああああああ!!?/////何言っちゃってんですかぁ//////!?』

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おや?この反応は?

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『ま、まさか翔子、お前、俺のことを////』

『童貞の勘違い乙でぇ~す(笑)いい夢見れましたぁ?(笑)』

『お前に『くっ殺せ』って言わせたくなったわ』

『なんですかぁそれ?』

『あっ、ごめんなんでもない』

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俺は慌てて送信取り消しボタンを押そうとする。しかし、俺が消すよりも早くに翔子は俺にメッセージを送ってきた。

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『へぇ~先生はあの夏の日に、生意気だった私にエッチなことをするけれども、中々素直に頷かない私に対して、あれやこれやと手を尽くして快楽堕ちさせたい願望でもあったんですかぁ?』

『んなわけ。今のは結構有名なフレーズだからなエロゲ好きなら一般言語なんだよしかもそのジャンルはおれにとって守備範囲外でな別に俺は女の子に肉体でわからせるようなそんな変なことをめざしているわけではないんだよむしろ女の子とリアルでいちゃいちゃできないぶんあまあまをもとめているだけだだからおれはそんなことをかんがえて言うことを聞かない翔子のことなんてわがまま娘めくらいにしか思っていなかったんだわQED』

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ここまで懇切丁寧に書けば翔子もわかってくれるだろう。俺がそんな鬼畜なことを考える何てことはないんだよ。むしろ、和葉さんと・・・違う、これ以上は地雷原まっしぐらなので、思考をストップ。

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『そういうことにしておいてあげますね~一応』

『嘘なんてついてないぞぉ?』

『はいはい棒』

『棒を付けんなよ』

『まぁそれよりも先生から借りたエロゲは中々業が深いですね』

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はて?なんのエロゲを貸したか。ゴリも持っていきやがったしな。

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『『ママ遊び』ですよ』

『あ~それか』

『ええ。先生ガチでドン引きしました。先生は母親にあんなことを求めていたんですかぁ?』

『いや、前にも言ったけどさ原画がwhite chocolate先生だから買っているだけでその中身の話は見ないで買っているんだよ俺もプレイしていくうちにいつものお姉さんじゃなくてママがヒロインだって気が付いてないつもの先生とは違った別の切り口で描かれていて素晴らしいなあと思ったんだ』

『なるほどぉ~それで新しい扉を開いちゃったんですねぇ』

『いや違うよ?』

『公園のベンチのシーンを見てどう思いましたか?』

===============================================

『自分に当てはめると最高でした』

「なんてな。こんなの送るわけにはいかないな(笑)取り消し取り消し、って熱!!!!」


そう思ってメッセージを消そうと思ったが、コーヒーを手にこぼしてしまった。しかもスマホと若干ズボンの股間部分にもかかってしまった。


「最悪・・・ん?」

===============================================

『自分に当てはめると最高でした』

『伊織先生・・・』

===============================================

「うわっ最悪じゃねぇか!!!早く言い直さないと!!」


だが、焦りすぎて、スマホが若干濡れていることに気が付かなかった。


問題 スマホが濡れている状態で動かそうとするとどうなるでしょう?

答えは明快。誤作動を起こす。


フリック入力が全くできなくて、カメラが勝手に起動。何かを撮る。


「ヤベぇ落ち着け!!」


まずは画面を拭くことだ。それをやらない限りは何もできない!俺は何を撮ったのかを確認しないままティッシュで画面を拭く。水滴が完全に取れたところで、フリック入力をする。が、


「今度は手汗かよ!」


焦りすぎて自分の手から手汗が出ていることに気が付けなかった!そして、またさっきのパート2。俺はさっき誤作動で撮った写真を送ってしまった。

その写真はコーヒーでこぼれて濡れてしまっているズボンの股間部分だった。


「・・・」


翔子は一瞬で既読を付けた。しかし既読をつけてしばしの沈黙。基本的にレスが早い翔子が10分以上考えてる・・・

超怖い。

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『伊織先生・・・』

『なんだ・・・?』

『今日、バイトは?』

『あります・・・』

「その時にオハナシしましょう・・・逃げたらわかってるよな(#^.^#)』

『はい、承知しました』

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こんなにもバイトに行きたくない日は初めてだった・・・

===============================================

『ちなみに莉奈さんにはもうスクショを撮って送っておきました♡』

『何やってんだよ!?』

『あああああん(#^.^#)?』

『いえ、なんでもありません・・・』



『重要なお願い』

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