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プロローグ

至らぬところ多々あると思いますが、温かい目でお願いします<(_ _)>


朝の通学は疲れる。

特に電車内は見渡す限り人混み、人混み、人混み!!


今日もその例に漏れず、満員電車同然の車内。

思わずはぁ~とため息が出た。


まぁそうこうしてるうちにも時間は減っていってるわけで。


…仕方ない、やるしかない。


覚悟を決めて、小さく頷く。


そして周りの人に怪訝そうな目で見られながらも、人混みを掻き分けて反対側の窓際に向かう。


何とか窓際のスタンションポールとやら(ドア付近の棒的なあれ、最近知った)に寄りかかり半ば肩で息をしながら隣の電車に視線を移す。


ちょうど私の(電車を挟んだ)前あたりのいつもの席に、


‥‥いた!


内心ガッツポーズを決めながら、ハンカチで額の汗を拭う。


毎朝降りてからはダッシュしないと間に合わないこの時間の電車に乗る理由。

ただでさえ苦手な人混みを掻き分けてまで、窓際を死守する理由。


それがあの席に座っている『ひなたくん』だ。


って自己紹介まだか。

えっと、私は穂高友莉(ほだかゆり)で卒業直前の中三。

まぁでも、中高一貫校なので受験とかはないので気楽なんだけど…って

そんなことはどうでもいい!


私が話したいのは『ひなたくん』のことで。


いつからだったかな、多分中二の文化祭の終わった秋くらいの頃だったと思う。

その前夜、文化祭の打ち上げで盛り上がりすぎて、案の定寝坊して、

遅刻ギリギリの時間に電車に乗り込んだ。


ちょうど空いてるのが隣の電車と接してる窓際だけで、私はそこに滑り込んだ。

電車の中の時間がやけに長く感じて、意味もなくきょろきょろしたりして。

今思えば馬鹿だと思うけど、そうじゃないと出会えなかった。


特に意識もしてなくて、ほんとにたまたま見た隣の車両。


-ー-…、王子様が現れたのかと思った。


少し青がかった瞳、透き通るような白い肌、色彩が薄めの髪が太陽の光を受けて輝いて。


乗っていたのは白馬ではなく電車だったけど


一目見ただけで心を奪われて、




ー--紛れもなく私の初恋だ。




電車が駅に止まっている僅かな時間だけだけど、見てるだけで元気を貰える大切な存在。私にとって『ひなたくん』は生活の大きな一部なのだ…!!


まぁ幸せな時間ってあっという間に過ぎるもので、

今日も願いは通じなくて、時間通りに電車は出発した。


今日も退屈でつまらない一日が始まる。

でもなんとかやっていけるのは『ひなたくん』のおかげだ。

学校の最寄り駅の駅名が繰り返される。

私は一人で微笑んでー--…ってそんな場合じゃない!

このままだと遅刻ルート不可避!!

深呼吸一つ落とし、私はドアが開くのと共に駆け出した。



まだ百合展開まで行けてない…(泣)

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