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遠距離恋愛中のボクはキミの住む東京の時間とボクの住む北海道の時間の時計を部屋に並べて時差がない事に気がついた…そして星がキレイだったからSNSじゃなくて電話をかけて後悔することになった夜の話

作者: まみぃ

なろうラジオ大賞3用に書いてみました!

なろラジでタイトルは面白そうで読んでいただいたのを

きっかけに書いてみましたが…

なんとなーくボクの気持ちが伝わると嬉しいです。


アイドルの掟

1、電話、メール禁止

1、弱音禁止

1、恋愛禁止


ハァ…この張り紙を見るたびため息をつく。

ボクは遠距離恋愛をしている。無論恋愛禁止なので

秘密の遠距離恋愛中。

ボクの彼女アイラの職業は東京在中の高校生であり売れっ子アイドル

「こんなに早く夢が叶うなんてね…」

年末の歌番組で歌う彼女をみつめる

クリスマスも、年越しも…冬休みなのにボクは一人ぼっち

嫌じゃないよ。嫌じゃないけど…今日くらいは嫌になる。

こうなる事はずっと昔からわかってた。なんとなく。

部屋の時計に目をやる。残りわずかな2021年をこのまま終わっていいのかな。

2人同じ時を刻むように2つ並んだ時計は同じように進んでいて違うような気もした。


ーーわたしはアイドルになる!

幼稚園の時に七夕のお泊まり会でお星さまにお願い事をしたアイラ

アイラが好きだったボクはずっとドキドキしながらそのお願い事を聞いていた

「ボクはおとなになったらアイラとけっこんしたい」

「ありがとう。アイラうれしいよ。」

ってぎゅっとされて、顔が熱くてボーッとしてた事を覚えてる

中学生になった頃だった

「同じクラスだね」

女の子の顔を見た瞬間、驚き過ぎて椅子から落ちた。

幼稚園以来の再会だった。

クラスメイトの視線が集まっているのを肌で感じた。でもそれどころではなかった。これ以上誰にもじゃまされたくなかったから…。

「好きです!付き合ってくれませんか?」

椅子から落ちて床に座り込んだまま右手を差し出した。勢い余って入学初日にアイラに告白してしまった。

「ありがとう。ずっと待ってた。今度は離さないでね!」

アイラは腰を落としてボクの目線までしゃがんでこう言った。差し出したボクの右手を掴んでギュッと握り返してくれた。


離さない、ずっとボクが守る

そう誓ってから5年が経った。


アイドルになるとずっと夢を語っていたアイラは

高校受験前に SNSで可愛い子がいる!とバズり、東京の大手事務所からスカウトがきた。

東京へ旅立つ前の日、離さないでねって涙を流していたから

抱きしめて約束のキスを交わした。

「東京に行って頑張れ」ってあの時は心の底からは言えなかった。


お星様よボクの願いはいつ叶えてくれる?


部屋の時計は23時を回ったがステージは続いてる。

電話じゃないしメールじゃないしメッセージはいいよね?

「お、おつかれ。世界一かわいかった。逢いたくないないないないからなっ」

これじゃカッコ悪かったかなと後悔した。



最後まで読んでいただき

ありがとうございました!


ラスト、布団でもかぶって1人年越ししたような感じで

まとめた方がみじめっぽくって良かったかなぁ。


年明けは誰かにボクは怒られてると思います

でも悔いはない、悔いはない!


部屋に並んだ時計は

ボクのが止まったり動いたりで

キミの時計には追いつけてなかった

だけど、電話した事で同じ時に…

キミの時計と同じ時を再び刻み出したような


遠く離れていると

取り残されちゃった気分になるんです

大袈裟に言うと

……天涯孤独みたいな


春休みには会えるといいな。




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