生活保護者は幸せな老後の夢を見るか2
これはフィクションです。
うちの市には「まちづくり補助金」という補助金があった。
その名の通り、市内の各自治会が行う祭りに出す補助金だ。
しかし、その内容は、主が飲食代・・・酒代も含まれる。
さすがに世の中の流れから、そのような補助金はまずかろうとことで、見直しが行われた。
まぁ、その見直しを私が担当したのだが・・・。
いくつものうち市の同様の補助金・・・だけでなく他の市の補助金を調査、比較、検討し、導いた結論は「活動補助金」。
活動の内容に必要なものについて、補助金を出す。
例えば、地域での草刈りに必要な草刈機。
防災の勉強会を行うのに必要な、講師謝礼、会場費など・・・。
今まで補助金の蚊帳の外だったNPOや市民活動団体からは超歓迎ムード。
大変称賛された。
ふっふっふ、崇め奉れよ!
なかなか先進的な内容だと思うぞ。
何しろ、自分たちが「こんなことをするから補助金くれ!」ということに対して、補助金を出してしまうのだ。
すげぇだろ。
しかし、今まで使えていたものに使えなくなったということで自治会からは猛反発が起こる。
いや、使えなくなったわけではなく、使途・・・要するに酒が飲めないように制限をかけただけなのだが、じいさん共は言うことを聞いてくれない。
今さら反発が起きたところで、市長決済まで行っている。
なおかつ、今までの窓口となっている支所長の会議でも説明した。
今まで大きな行事を行っているのは、支所がある・・・つまり少し田舎の地域。
そこは抑えたはずなのだが・・・。
おまけに、苦情を言ってくるのが、祭りの直前・・・秋になってからだ。
何のために4月から説明している。
そうは言っても、役所と言うところは、称賛される声というのは届きにくく、批判のみが伝わってくる。
そして、私は異動させられてしまう。
本当かどうか不明だが、懲罰人事だろうと、皆から言われた。
泣かないもん。