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15.覚悟はありますか
声が聞こえる。
うるさいだけの雑音がだんだんと意味をもち、クラウスはもがいて───
「───ス!クラウス、起きろ!」
目を開け、こめかみを指で押さえながらクラウスはゆっくり起き上がる。
クラウスのわきには、焦った様子の初老の男性がいた。
「・・・ハイレン?なんで・・・」
眉をひそめるクラウスに、
「話はあとだ!嬢ちゃんが・・・セレナが危ない!」
「なっ・・・⁉」
慌てて見れば、ベッドの上にセレナが横たわっているのが見えた。シーツは赤く染まり、顔色が悪い。
「どうして、セレナが・・・いや、治せないのか⁉」
「・・・傷自体は、致命的じゃない」
「なら・・・」
ハイレンは息を吸い、言った。
「・・・呪いだ」
「───」
「『出血の呪い』・・・。一部の魔獣に傷つけられるとかかる、延々と血が流れ続ける呪いだ」
頭の中が真っ白になった。
「う、嘘だろ、セレナ・・・」
「───解呪はできる。ただ、時間がかかるんだ。今やっても失血死するほうがはやい」
ハイレンの肩をつかみ、がくがくと揺らす。
「なにか・・・何か、出来ることは───ぁ」
「ひとつだけ、ある。───それをする覚悟はあるか?」
クラウスは真っ直ぐハイレンを見つめ、躊躇わずに言った。
「セレナが助かるなら、後でどれだけ詰られても構わないよ。───やってくれ」




