表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

69/144

5月4週 火曜日

村33 町14

ダ19 討伐1 フ6

人1 犯1

魔100 中11 上1

剣100 剣中11 剣上1

回復24

採取43

草14 花5 実17

料理3

石工2

木工5

漁1

歌1

体35

女6

 夢は記憶を整理するものである。


 なら、もう少し幸せな夢を見せてくれても良いんじゃないだろうか。


「ふうー」

 俺は深く息を吐く。

 そして、竹筒を水瓶の中に沈め、水を汲んだ。


 この町の水は美味しくない。それでも俺はその水をがぶがぶ飲む。

「ふうー」

 俺はまた、一息ついた。


「……なんか、やつれた?」

 だが、水瓶に映った自分の顔を見て、俺はそう思う。


 最近夢見が悪い。

 起きたら泣いている。毎晩うなされている。


「恵まれてる。俺は恵まれてるよ」

 異世界の周囲の人を見ていれば分かる。風呂に入れる人なんてどこにもいない。俺は恵まれている。

 高級娼館に行ける人なんて滅多にいない。俺は恵まれている。

 課金なんてある人は絶対にいない。例え使い道に困るものばかりだとしても、それでも俺は非常に恵まれている。


 だからもっと将来に夢をみるべきだ。

 なのにその夢も、夜に見る夢も、どちらも……。


「幸せに、なってるはずなんだけどなあ……」

 俺は呟いた。


「はあ、おかげで最近寝不足だ」

 俺は気を取り直すように、そう言った。


「しかし寝不足でもお肌は荒れないな」

 そして水瓶に映る自分を見ながら頬を触ってみる。

 見た通りスベスベである。


「もしかすると、異世界には肌を荒らす微生物がいないとか?」

 異世界の動物、昆虫は全て魔物である。

 そのため、蚊に刺される、ということはない。

 また、寄生虫も存在しない。

 川魚をよく獲る村に行った際も、魚の身に何かが潜んでいることなどそういった話は一切聞かなかった。


 なので、その可能性はある。

「化粧水とかもないんだから、本来なら皆、肌なんてボロボロだろうに見ないし、そう言えば虫歯の人も見かけないな。歯磨き自体はするけど、口臭予防って感じだし」


 そうなら、凄い。

 まあなんだか違いすぎて怖いが。


 いやまあ、肌が綺麗に保たれるのはいいことだ。特に女性の肌は。

 俺は、白いビロードのような肌を楽しんだ。


 そうして、明日もまた来よう、俺はそう心に誓って、娼館を後にした。


「しかし娼館に行く前にゲンキナールとか使ってると、ゴミがどんどん溜まるんだよなあ」

 空き瓶とかってどこに捨てれば良いんだろう?

 元の世界でも資源ゴミとかそんな区別が分からなかったのに、異世界じゃあ……。


「ま、良いか。いつかなんとかするとして、明日も使って娼館に行こう。俺が異世界に来たのはきっと、このためだったんだ」

 記憶に、幸せな記憶がどんどん増えていく。


 この調子で行けば、異世界生活の大半を、幸せで埋められるかもしれない。

 俺はそう思って、今日も眠る。


 ……だが、どうしたって、夢は、俺に何かを思いださせようとする。

 幸せだと気づかなかったけど、本当に幸せだった頃と、不幸せだったけど、幸せだと思えていた頃と、それが、露と消えてしまった頃と。


 これが○○○の末路かと、ほんの少し笑えた。

お読み頂きありがとうございます。

頑張ります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 結論からしてやることしかねぇのな。
2020/01/17 08:07 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ