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5月2週 休日

村33 町7

ダ19 討伐1 フ4

人1 犯1

魔100 中11 上1

剣100 剣中11 剣上1

回復11

採取38

草14 花5 実16

料理2

石工2

木工3

漁1

体5

女1

 天気予報は、降水確率を%で示す。


 その%とは、統計によって導き出した数字であるため、10%と低くとも、雨が降っておかしいことはない。

 過去10度の観測に渡って、1度は雨が降っていることを示すのが、10%なのだから。


 しかし異世界の天気予報は、常に100%の降水確率を示す。

 雨が降ると言えば、絶対に雨が振り、晴れると言えば、絶対に晴れる。

 雨量も多中少程度ではあるが判別でき、また、台風が来る、雷が鳴る、雪が降る、それらの予想も全て100%当たる。絶対に外れることはない。


 予報できる期間は1週間と、少々短い気もするが、しかし100%当たるとは凄まじい。

 意外なところで、異世界は地球よりも進んでいた。


 畑のヘデラル村を出発して10時間ほど。

 俺と行商人のお兄さんと馬車を引っ張った馬は、陽が沈みかけた森の中で、夜営の準備を行う。いや馬は草を食ってるだけだが。


 今日は村や町へは寄らない。

 明日も寄らない。

 明後日の夕方、ヘデラル坑道町に辿り着くまで、他へ寄ることはない。


「悪いな。明後日の夜からしばらく雨が降るみてえだからよ。行きがけに何個か村はあるんだがちょっと遠回りで、寄るとな」


 理由はこの通り。

 村に寄ると、到着は明々後日になるため、雨に降られてしまうらしい。


 そうなると移動もし辛くなるし体調も悪くなる、それから荷台に積んだ商品にも影響が出る。

 食べ物類ならまだ良いが、布製品や木の製品もあるため、濡らしたくないのだろう。


 天気予報が100%当たるせいか、いくつかの業種の者達はそれを元に行動を決める。


 ただ、かなりの小雨であるとか、激しくても一時的な通り雨であるとか、そういった場合は天気予報の範囲内に含まれない。

 あくまで予報は、その日1日の天気のこと。

 日本のように、一時的に雨が降るでしょう、なんて予報は存在しない。


 通り雨も予報してくれよ。そのせいで俺はこの前おっさんと肩を触れさせて雨宿りすることになったんだぞ。

 最低だぞ。


「ま、宿代が浮いて良いだろ? 確か貧乏なんだよな」


 貧乏の話、お兄さんも知ってんのか。

 馬車の紹介をリレー形式でしてくれるのは嬉しいが、情報までリレー形式で繋げているようだ。


「まあ、だからなけなしの金で娼館行って、元とろうと張りきったんだろ? しゃあねえよ」


 もしかしてその話もリレー方式で繋ぐ気か? やめろよ?


 俺は愛想笑いを浮かべ、集めてきた乾いた木の枝の1本を手に取り、どこかで購入したナイフでささくれ立たせた。

 それにナイフの背と硬い石を打ち当て作った火花を当てると、ささくれが燃え始める。


 息を「ふーふー」とかけ火を大きくして、それをポイっと木の枝を集めた場所に放り込む。

 火はパチパチと音を立てて徐々に大きくなり、ついには暗い夜を照らす光源になった。焚き火の完成だ。


「そんじゃあ、飯食ったら先に寝るわ。見張りよろしく。太陽が出たら起こしてくれー」

「分かりました」

「おめーもちゃんと飯食えよ」


 1時間も経たない内に、行商人のお兄さんは眠り、グーグーとイビキをかき始めた。

 土に厚手の布を引いただけの簡易的なベットで、よくそこまで眠れるものだと思いながら、俺は魔物や賊の見張りを始める。


 とはいえ、魔物も賊もまずやってこない。賊はいないし、魔物は鳴き声や動く音くらいは聞こえるものの、姿は見えないし近寄っても来ない。

 とても暇な時間だ。

 だからどうしても眠くなる。


 けれど、眠れない。

 見張りが眠ってはいけないというのも大前提だが、やはり、こんな風に人目がないと、殺されるのではないかと思ってしまって眠れない。夜も、昼も。


 これはどうやったら治るんだろう。

 目標を定めて、楽に生きようと決めても、全く治らない。人が怖い。人の悪意が怖い。

 PTSD的なものか? ……治し方って多分確立されてるよな。けど、知らんなあ。


 物語の主人公なら、こんなものに悩まないだろうし、悩んだとしても誰かとの運命的な出会いで治るだろうに。

 俺にもそんな出会いはあるのだろうか。


「……ないか」


 パチパチとなる焚き火を眺め、俺は長い夜を過ごす。

お読み頂きありがとうございます。

退屈な話が続いています。読むのはなんとなくでも大丈夫です。なんなら読み飛ばして頂いても構いません。よろしくお願いします。

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