7月1週 月曜日
村34 町46
ダ40 討伐1 フ10
人1 犯1
魔100 中13 上1
剣100 剣中13 剣上1
回復50
治療76
採取93
草20 花5 実36
料理7
石工4
木工15
漁1
歌3
体55
女7
馬車に乗っている間は、防具をあまり身につけない。1箇所2箇所は着けているが、全て着けると重量が嵩み、特に雨季は馬や荷馬車の足がとられてしまうからである。
そのため、馬車の前に魔物が飛び出してきた際は、少ない防具での戦いを強いられることになる。
その時の恐怖は、凄まじい。
なぜなら、例え小さな兎のような魔物相手ですら、噛み付かれれば指を失う危険性があるのだ。
「フィールドを専門に戦う者達は、重くない装備をするのが普通です。お金に余裕がありましたので、そちらの防具も一式買った方が良いとは思っていましたが……、まさかエト様がその辺りを知らなかったとは」
異世界生活90日目。正確に言えば、91日目。
俺はまだ、あまり物を知らない。
海外で生活を始めた人達は、どの程度の期間で、その国の常識に対応するのだろう。
いや、海外の生活と日本の生活はそんなに違わないか。異世界と比べれば。
どのくらいで対応できるようになるんだろう。全然分からない。
「まあ、これからは一々教えてくれ」
「何が分かって、何が分からないのかを分かりませんので、あまり期待なさらず」
「そうか。そりゃそうか」
どうやら、まだまだ時間がかかりそうだ。
俺は、「はあ」と大きくため息をつく。
すると、アンネが何かを手渡してきた。これは、さっき倒した兎だ。
「先ほど倒したスモールラビットです。2匹ですので分担して解体して、今日の昼食にでもしましょう」
「え? 解体? これを? うさぎさんを?」
「うさぎさんとは……、え? 解体もしたことがないのですか?」
「お、おかしいかな」
「おかしいですね」
結局俺は、2匹とも、アンネに任せた。
アンネはうさぎさんの首を切り血を大量に流させると、腹を開き、内臓をどんどんと取り出していく。
そして足首からどんどん皮を剥いでいった。
「うわああ、ああ、痛い痛い、ああ、グロイグロイ。ああ、気持ち悪! 気持ち悪! 痛い、痛いよう、どうしてこんなことをするの、痛いよう、痛いよう」
いつの間にか兎の気持ちになっていた俺は、アンネに鱗で覆われたドラゴニュートの尻尾で叩かれた。
ふざけて言っていたわけではなく、無意識に言っていたのだが。
割と硬くて痛かった。
いやしかし、壮絶な映像だった。
正直吐きそうだ。
「いや無理無理、俺は無理。食べれない、アンネ全部食べて。いやあ、無理無理、無理無理、無理です」
ちなみに肉は食べられなかった。
異世界に慣れるまでは、まだまだ時間がかかる。間違いなく。
お読みいただきありがとうございます。
また、ブックマーク感想ありがとうございます。嬉しいです。
短くてすみません。もう1話今日中に投稿致しますが、そちらも短いです。
しばらく短いので、いつの日かまとめてお読みいただけると助かります。