解散-NGシーン&未公開シーン-
<NGシーン>
明良と相澤がメッセンジャーで会話するシーン。
撮影は、明良の部屋と相澤の部屋が両隣りに作られている。
各々の部屋でパソコンを前に座っている明良と相澤。
監督の声「メッセンジャーつながってる?」
スタッフの声「はい、つながってます!」
各々、パソコンに手を振る明良と相澤。
相澤「(急に立ち上がって、仕切りの上から明良の方を覗く。)おーい!」
スタッフが笑う。
明良「(相澤を仕切りの上に見上げて笑う)先輩、鼻を仕切りに乗せないでください。」
相澤「んふふふふ」
言いながら座る。百合が相澤の隣で、立って笑っている。
監督の声「えーと、じゃぁ、百合ちゃんが相澤の頭をはたくシーンね。相澤君、セリフ覚えてる?」
相澤「はい!「そうか!姉貴がちょうどいい、歌は最悪だけど…」」
監督の声「…で、百合ちゃんが、相澤君の頭を軽く後ろからぱしっと…。」
百合、叩く振りをする。
相澤「(頭をかばって)うわっ!びっくりした!叩かれるかと思った!」
スタッフと百合が笑う。
その様子をメッセンジャー越しに見ていた明良が笑う。
明良「(笑いながら呟く)…僕も先輩が叩かれるかと思った。」
相澤「(明良に)見えただろ?」
監督の声「で、その後のセリフ。」
相澤「(棒読みで)最後まで聞いてから叩けよ。歌は最悪だけど、ダンサーとしては俺より上だ。」
明良がくすくす笑っている。
明良「(呟く)めちゃくちゃ棒読み…。」
監督の声「(笑いながら)で、百合ちゃんが親指を立てるポーズね。そこまで一気に行こうか。」
明良、自分の席から立ち上がり、代わりにカメラが入る。カメラ、パソコンの画面を捉える。
相澤「監督、リハなしですか?」
監督「なし!相澤君はその方がうまく行くから。」
相澤「(苦笑しながら)はーい。」
スタッフのくすくす笑い。明良もカメラの横に立って笑っている。
スタッフがカメラの前にシーンナンバーを書いたスケッチブックをかざす。
監督の声「はい、よーい…スタート!」
スケッチブックが抜かれる。
相澤「(百合を見上げて)そうか!兄貴がちょうど…(百合にばしっと叩かれる)」
「カット!!」
全員が大笑いする。
監督の声「(笑いながら)今、相澤君、兄貴って言った?」
相澤「(叩かれた頭をさすりながら)すいません。なんか自然に出ました。」
明良が、座りこんで笑っている。
監督の声「(まだ笑っている)百合ちゃん、叩くの早すぎるよ。」
百合「(笑いながら)わざとです!わざと!…はっきり兄貴って聞こえたので、つい…」
明良が座り込んで笑いながら、涙を払っている。
明良「(笑いながら呟く)なんか漫才コンビみたい…」
相澤、髪を直してもらっている。
百合「兄貴じゃねぇだろ。姉貴だろうが!」
百合のその言葉に全員笑う。
相澤「すんません、兄貴」
相澤、また頭を叩かれる。
笑いが起こる。
明良、ひざに顔をうずめて笑っている。
明良「(笑いながら顔を上げて)やっぱり、漫才コンビだ。」
相澤、また髪を直してもらうはめになる。
~未公開シーン~
明良と相澤、歌番組の最後のシーンで抱き合っている。明良、笑いながら振り払おうとする演技。相澤がにやつきながら離さない演技。
スタッフ「はーい、OKでーす!」
明良、離れようとするが、まだ相澤が離さない。
明良「(笑いながら)先輩…?…もうOKですって…」
相澤「(にやついて、離さない。)」
明良「(必死に体を反らして)せんぱーい!」
スタッフ、エキストラが笑っている。
相澤「(小声で)先輩、大好きって言ってみ?」
明良「えっ?」
相澤「(また小声で)先輩、大好きって言ったら、離してやる。」
明良「(笑いながら)ええーっ!?」
相澤「(小声のまま)ほら、早く!」
明良「(小声で)先輩、大好き…」
相澤「(まだ小声で)おまえは、でかい声で言え。」
明良「(笑って)えー?まじですかー?」
相澤「(小声のまま)まじ。」
明良「(大声で)先輩、大好きー!!」
スタッフ、エキストラが、爆笑する。
相澤、しばらく抱きしめたままだったが、突然明良を開放する。
明良、転倒しかけるが、なんとかこらえて、笑いながら首をさすっている。
相澤、明良に背を向けたまま、突然叫ぶ。
相澤「大満足!!」
全員、爆笑する。