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魂の輪郭  作者: 綱月弥
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(2)好きに生きるということ

大学卒業が近づくにつれて、就職活動をどうするか考えた。やりたいことが何もなかった。

けれど、文章を書くことや作品を作ることが好きだった。

その当時は本屋でバイトをしていたのだけれども、客が居ない時は客が受け取らなかったレシートの裏にびっしりと思いついたセリフや展開を書き記したりと、とにかく作品作りにつなげることを行っていた。

それはそうと、こう書くと身も蓋もないのだがエロいものが好きだった。(身も蓋もない)

そして……


文章を書く仕事に就きたい→手っ取り早くプロになれるものを狙おう→エロゲライターに応募しよう


そんな流れが頭の中にできた。

ラノベや文学の賞に送るより、そちらの方が早い。

ネット上の友人に褒められたという一点と

自分の作品は自分で読んでも面白いし、他の人の作品と比べても面白い!

そんな風に考えていた。

今思うとぶっ飛んでいるし、恐らく文章を書く上で一番ギラギラしていたのはその頃だ。


初めての作品は、ほんの短編だった。

次に、エロゲメーカーに応募するための作品を3つ。

感動もの・バトルもの・抜き重視のもの。

多分20・40・60kくらいの文章量だったと思う。


何社に送ったかはあまり記憶にない。

2、3社? もうちょっと送っただろうか。

そのうち、1社から面接に呼ばれた。

オフィス街で高層ビルが並ぶ中、ビルとビルの間にあるなんかちょっと古いビルへ向かった。

一文にビルと書き過ぎてしまっていけないな。

それはともかく。

社員ではないが、フリーの立場で仕事をもらえることになった。


思い出しながら書いていて、懐かしさとちょっと切なくなった。

今この瞬間まで、心から感動することが少なくなっても、まだ心が動くんだな。


大学を卒業して、フリーのエロゲライターになった。


(続く)

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