そろそろ、うちの人間返してください
長らく創造神をやってきたが、最近の状況は目に余る。
あまりにもムカつきすぎて、ついついファンタジーの創造神に文句を言ってしまった。
なんでも、うちの民をファンタジーの方に召喚すると、特殊能力がつくことを発見した奴がいるらしい。
こっちは、科学を発達させたいから、あえて人間には空白を多く作ったって言うのに。
その空白に、知識を詰め込むことにより、色々な科学が生み出されていくのだ。
それが面白くて、どんどん空白部分を拡張したのが裏目に出た。
どうやら、異空間を渡るときに、その空間に魔力とかなんかが上手いこと入り込むらしい。
おかげで、うちの人口減りまくってるんだけど？？？
さらには、転生の瞬間まで狙って掻っ攫われるもんだから、何世代もかけて拡張したのが水の泡！
「そうは言われてもなぁ。俺が指示出してるわけじゃないし、、、」
そんな言い訳認めません！
ここ数年の、そっちからの召喚件数うなぎ登りですよ？？
「ぐ、、、。分かったよ、コッチから監視者出すから。
召喚が始まりそうになったら、そっちの世界側から止める仕事させるから。なんなら、人質にでもなんでもしてくれ。」
うむ。
とりあえずそれで手を打つか。
どうせなら、綺麗なエルフちゃんでよろしく。
「注文の多いやつだな。
まったく、誰だよ。異世界の間を行き来できることに気づいたやつ。」
ホントだよ。俺も知らんかったわ。
悪魔召喚とかならまだわかるが、異世界召喚とかなんやねん。
あんまり酷いと、全面戦争だからな、覚悟しとけよ。
「ちっ、、、。そっちの世界に行くとこっちの生き物は、魔力を奪われるし、こっちの世界に来ると魔力をバカみたいに取り込む化け物種族なんか作りやがって。
どう見てもチートじゃねぇか。」
お前らが、魔法ばっかりに頼るからだろ。
まぁ、そのせいで召喚魔法とか言う、わけわからんチートが起きるんだろ。
お互い様じゃねーか。
「はいはい。じゃ、またな。」
逃げるように去っていったファンタジーの世界の創造神。
まったく、自分から来たくせに、勝手なやつ。
さーてと、ではそろそろ、仕事に戻りますかな。
そういって俺は、世界に同化する。
