鏡神
ーー私は、病気だった
否、正確には病気を患っていたという意味ではなく、病的な人間であったという方が正しいだろう。
私は元々は人間で、親がいて何処にでもいる普通の子供であった。
しかし、すごく内気で"恥ずかしがり屋"で、人の顔を見て話すどころか声を出して話す事すら恥ずかしがっていた。
ーー病的な恥ずかしがり屋
それが私であった。
「ーーなんで、貴女はお母さんと話してくれないの?」
母にそう言われた。
違う。
声を出して話す事が恥ずかしいだけ。
「ーーなぜ、お前は下ばかり向いているのだ?」
父にそう聞かれた。
違う。
人と目を合わせるのが恥ずかしいだけ。
だが、それらの事を口に出し否定はしなかった。
ーーなぜなら恥ずかしいから
兎に角、私は恥ずかしいがり屋だった。
それも尋常なほどにだ。
怖いのではなく、恥ずかしい。
なぜその様な感情があるのかは理由はわからない。
ただ幼い時からそうであった。
人に私の顔を見られるのが恥ずかしい。
ーーだから、下を向いてきた。
人に自分の声を聴かれるのが恥ずかしい。
ーーだから、口を開かずにいた。
だからだろうか?
下を向き、何も話さない私を不気味に思った両親が私を捨てたのは……。
それは私のいた村に祀られる神様への生贄としてある日、選ばれた時だった。
その年は農作が上手くいかず、ちょっとした病気も流行っていた。
その頃の人々はその様な事があれば、すぐに神の怒りだといい恐れ慄いた。
だから、私は選ばれた。
不気味でどうでもいい私が、神への信仰の証として捧げられた。
それも両親に差し出される様に、要らないものを捨てられる様にだ。
すぐに私は村の住人らに村の外れにある神社に放り出された。
しかし、私の連れて行かれた場所には神なんていなかった。
あるのは神棚に納められた"鏡"だけ。
そんな何もないところに連れられた私は、家に帰る気は無く、そのまま神社の中の隅に丸くなった。
どうせ元に戻ってもまたここに戻ってくるだけ、と何故かわかっていた。
それと同時にもう誰とも関わりたく無かった。
恥ずかしがり、何も言わない私を哀れむ母も。
恥ずかしがり、下を向く私にキミ悪がる父も。
ここには居ない……。
寂しい、辛いそんな気持ちはもちろんあった。
だけどそれよりーー
"恥ずかしかった"
これから生きていく先で自分の顔を見られるのも、自分の声を聞かれるのも恥ずかしく、自分の存在があることにすら恥ずかしい。
何もない自分が恥ずかしい。
捨てられた自分が恥ずかしい。
惨めな自分が恥ずかしい。
哀れな自分が恥ずかしい。
孤独な自分が恥ずかしい。
ーー何もかもが、恥ずかしい。
だから、こんなに羞恥に塗れていた私は、この何もないオンボロ神社で一人朽ちるのも悪くないと思った。
しかし、そう思いながらも心残りはあった。
生まれながらにして恥ずかしがり屋で、言葉もロクに話さず、下を向いてばかりの私。
どうして私はそんな人間で、そんなに恥ずかしがるのかが最後に知りたかった。
「ーーなんで私は、こんなに恥ずかしがり屋なんだろう」
ポツリと、なにもない神社の中で一人呟いた。
その時、何年ぶりに口を開いたのだろうとも思いながら、自然と涙が出た。
父と母と引き離されても泣かなかった自分は、何故かその時だけは涙が出た。
私はふと近くに祀られる"鏡"を見た。
そして、神だと崇められるそれに私は問いた。
「鏡よ鏡よ鏡さんーー、私はどうして……」
恥ずかしがり屋さんなの?
私は"鏡"の神様に……。
誰もいない筈の、誰かにそう尋ねたーー
「それはーー、自分に自信がないからさ」
誰もいなかったはずなのに、そんな声が聞こえたーー。
その声は、奉られていた鏡の後ろに立つ者の声であった。
狐の面を被る私より少し背丈の高い黒髪の少女。
それが、いつの間にかそこに立っていた。
私は慌てて顔を隠した。
どこから現れた、と驚くよりも顔を赤面させ顔を俯かせた。
声を聞かれた。
親以外に聞かれた事のない自分の声を。
だから、私は顔赤くしそこにいた人物から隠れる様に身を縮こませた。
しかし彼女はそんな私を気にもせずに言葉を続けた。
「少女よ、誰からも自身という存在を隠せる力が欲しくはない哉?」
私の耳がピクリと動いた。
何を言い出すのか、と思ったがその話には耳を傾けざるをえなかった。
彼女は私のその態度に反応しニヤリと笑った。
そして、その場に奉られていた鏡に手を添えた。
「もし欲しいなら、手を伸ばしてごらん? この……」
ーー鏡の神様が、力を貸してくれるから
私は彼女のその言葉につられ、そろりと手を伸ばす。
彼女が触れていた古ぼけた汚れた鏡に。
名もない奉られていた"鏡の神様"にへと手を伸ばした。
それがーー、私と愛しの"あの人"との初めての出会いであった。
❇︎❇︎❇︎
「れ、霊夢さん!?」
さとりは声をあげ、霊夢の消えた先に視線を向ける。
そのさとりの叫びに、その場にいた他の者らは誰一人理解できていなかった。
突然、さとりが現れた紫を偽物だと言い、そのあとすぐに背中を押す様にスキマに霊夢を放り込む紫を見て、その場にいた者はなにがあったのかを理解していなかった。
「あーあ、案外簡単にバレちゃったなー。私の能力で完璧に八雲 紫の姿を模倣したのに」
「……お前、紫じゃないのか」
ケタケタと笑う"紫"の姿をしたモノを見て、魔理沙が口を開いた。
「ーーうん、私は八雲 紫じゃないよ?」
"紫"の姿をしたモノが紫の声そのもので愉快なモノを見る様に、魔理沙らを見る。
ならお前は誰だ、その問いを魔理沙が投げかけようとした時にさとりが口を開いた。
「霊夢さんを、どこに?」
「んー、私の"世界"に連れてったかな?」
"紫"の姿をしたモノはそう言うと、隣にスキマではなく装飾もなにもないただの四角い"鏡"を出現させた。
「れ、霊夢!?」
その鏡に映るモノを見て魔理沙が叫んだ。
鏡の向こうにはキョロキョロと周りを見回す霊夢が映っており、霊夢の周りには幾つかの鏡の様なモノが浮かんでいる世界であった。
魔理沙の後方にいる文らも霊夢のその様子に驚愕しており、そんな慌てふためく魔理沙らの様子を見て勝ち誇るように微笑む"紫"の姿をしたモノ。
そんな彼女の様子を見て、さとりは呟いた。
「ーー貴女の役割は、博麗の巫女の足止めですか」
「……っ!?」
さとりのその言葉に、"紫"の姿をしたモノは顔を歪ませた。
魔理沙はさとりのその言葉に振り向いた。
「さとり、お前……」
「ふふ、魔理沙さん。私は、人の心を読めるのですよ」
さとりの能力を知らなかった魔理沙に誇るようにそう言った。
そして、再び"紫"の姿をしたモノを見て心を読み、口を開く。
「なるほど、貴方達が雪さんの封印を解いたのですね?」
「……お前が、話に聞く覚妖怪か」
「あら、心を読まれるのが嫌なのですか?」
意地悪そうに微笑むさとりを見て、隣で肩を貸される勇儀はうわぁ、と口から零した。
もちろんその勇儀の軽蔑する心もさとりは読む。
しかし、さとりはそんな勇儀の反応を気にせずに言葉を続けた。
追い込む様に、心を折る為にーー
「貴方、好きな人が居るんですね」
さとりは心を読み、"紫"の姿をしたモノの心を覗き、一番強く思っていたものを探し当て、揺さぶりをかけた。
さとりの突然の言葉に、"紫"の姿をしたモノは顔を赤面させた。
彼女の動揺を見て、思惑通りとほくそ笑みさとりは続けて言う。
「そうですか、可哀想ですね。幾ら誘惑しても触れてももらえないなんて。まあ、普通はそうですよね、女同士ですもの」
「う、五月蝿いっ! 私の心を読むな!!」
"紫"の姿をしたモノは赤面した顔を恥ずかしそうに顔を押さえ怒鳴った。
しかし、それでもさとりの饒舌は止まらない。
それどころか、さとりはトドメを刺すように言葉を発した。
「しかし、誘惑する為とはいえ……、想い人の前で自慰行為をするのはどうかと思いますよ?」
「ーーっ!?」
さとりのその言葉に、"紫"の姿をした彼女は顔を赤面を通り越し、青面させた。
喉を震わせ、知られてはいけない事を知られてあ……あ……、と声にもならない声を出す。
さとりはその動揺する"紫"の姿をしたモノを見て今だと思い、肩に担いでいた勇儀を文に託した。
「文さん、勇儀さんを連れて遠くへ」
「え、あ……は、はい」
文はさとりに勇儀を託され、困惑しながらも首を縦にふる。
しかし、勇儀が納得していない様子で口を開く。
「おい、覚妖怪。お前……」
「ええ、わかっています。けど、"あの人"は今回の異変の黒幕と繋がっています」
さとりがそう言うと、勇儀は言葉を詰まらせた。
そして、刃に切られた動かない足を見て悔しそうな顔をする。
文字通り足を引っ張りかねない。
勇儀はそう思い、"紫"の姿をしたモノを睨みつけた。
しかし、そんな悔しがる勇儀を見て、さとりは口を開いた。
「……勇儀さん、雪さんの事は私に任せてください。そして、首に縄をつけてでも異変解決後の宴会に引っ張りだすので、それまではゆっくり休んでいてください」
「……ちっ」
さとりの言葉に、勇儀は舌を打った。
それは私に指を咥えて待ってろと言うのか、とさとりの言葉に勇儀はイラつく。
そして、イラつくままに声をあげた。
「おい天狗っ! とっとと私を治療しろ!」
「は、はいぃぃぃ!!!」
勇儀は声をあげ自分の身体を支える文に命令する。
言われた文は隣で威圧を出す勇儀にビビりながらも妖怪の山にある医療施設めがけて飛んでいった。
「覚妖怪っ! お前の言うことなんて聞かねぇからな! すぐに戻ってくるからそれまでくたばんじゃねぇぞ!!」
文に担がれ飛んでいく中、勇儀はさとりに向け言葉を残し去って行った。
さとりはそんな怪我を負っているようには見えない勇儀の元気さを見て、頼もしく見え、同時に呆れるものがあった。
「さて、魔理沙さん。とりあえずあの人を捕らえましょう」
「わ、私たち二人でか?」
「ええ、あの人の役割は霊夢さんの足止めで、異変解決をさせないための時間稼ぎです。敵の扱う兵隊は巫女の力には弱いみたいなのでね」
さとりの言葉に魔理沙は先ほど地上で対面していた骸骨の事を思い出す。
自分が攻撃をした時は多少は効いていたが倒すまではいかず、霊夢が骸骨に札を張った途端に砂となって消えていた。
魔理沙はその事を思い出し、そう言えばと呟いた。
「それに、あの人は黒幕と繋がっています。屍の姫を、私の友人の雪さんを誑かした人がいます」
「……なんでもお見通しってわけか」
怖いねぇ、と魔理沙は呟く。
そんな魔理沙の様子を見てさとりは気まづそうに口を開いた。
「その……引きますか?」
「ぜんぜっん、てか心読んでわかるだろ?」
「時には心の声だけってよりも、言葉で言われる方が嬉しいこともあるんですよ」
クスリと笑い答えたさとり。
そのさとりの言葉に魔理沙は恥ずかしがりながらも納得した様子を見せた。
そして、魔理沙はニヤリと笑った。
「根暗な奴かと思ったら、意外にユーモアあるやつだな」
「根暗は失礼です」
さとりがそう言うと魔理沙はごめんごめん、と適当に謝りながらも"紫"の姿をしたモノの方へと視線を移した。
"紫"の姿をしたモノは誰からも自分を見られないように顔を両手で隠していた。
その両手から見える素顔は紫の顔そのままなのだが、顔は真っ青で何かに怯えているようであった。
さとりはその怯える彼女を見て、微笑んだ。
「さて、貴女の心をーー」
ーー私に見せてくださいな?
❇︎❇︎❇︎
「あはははははっ☆」
フランドールは声をあげて笑い、骸兵の頭を徹底的に潰して行く。
時には腕力で、時には能力で骸骨の頭蓋骨を粉砕していく。
頭を潰しても、それでもくたばる事なく身体のみで動き続ける屍。
しかし、そんな半無敵な骸骨らをフランは笑いながら粉砕して行く。
壊れない玩具、彼女にとってはそれらの骸骨はその程度の価値でしかなかった。
どんなに不死身な化け物だろうが、フランにとっては遊び相手。
むしろ壊れない玩具にはしゃいでいる程でもあった。
そんな半狂乱な妹に対し、姉のレミリアは呆れていた。
「ねぇ、咲夜。私はもう先に帰っていいかしら? こいつらただ不死身な化け物ってだけでたいしたことないじゃない」
弾幕を飛ばしながら言うレミリア。
先ほどからノロノロと歩きながら自分らに這い寄る骸骨を見て、レミリアはため息をつく。
一度、美鈴がぶん殴って骸骨らを攻撃したが、骸骨の形をした怨霊らの叫びが脳内に響いたと美鈴が呻いていた。
しかし、その叫びはすぐに消え、物理攻撃から弾幕を使用した遠距離攻撃に切り替えたのでそこまでの被害はない。
触れなければ危害はなく、その危害もたいしたことのない。
それもノロノロと動く骸骨で、たいした攻撃力のないただの不死身な化け物ってだけで脅威もクソもない。
レミリアはすでにそう思い、やる気をなくしていた。
「うおぉぉぉ!! 勝った方が魔理沙の膝枕ぁぁぁ!!!」
「むきゅぅぅ!! それだけは譲らないぃぃぃ!!!」
傍ら、アリスとパチュリーがどちらが骸兵を多く打ち滅せるか競争までしていた。
レミリアはそんな下らない争いをしていた友人を見て更にため息をつく。
フラン程ではないが異変にワクワクしていた自分がいたのは確かだ。
日々たまるストレスを発散させようとしていたのも数分前のことだ。
なのに、いざ向かい合えばたいしたことのない、ただの雑兵。
これなら紅魔館の庭で適当に弾幕をぶっ放した方がチマチマと倒れない敵を狙うよりは開放感がある、とレミリアは思った。
「幽々子さまー、頭が! 頭に変な声が響きますうぅ!!」
「よーむー、また剣で切ろうとしたのー? 触れると怨霊に意識を乗っ取られるわよー」
「しかし、私は斬る事しか能に……」
頭を押さえながら呻く妖夢と、すでに骸骨を相手するのに飽きたのか妖夢の後ろに控えノンビリと宙に舞う幽々子。
そんなくだらないやり取りをする二人を見てレミリアは思った。
もう帰っていい?
というか紅魔館の方にも骸骨らが現れていないか心配なのだが、と。
そんな呆れているレミリアを見て、レミリアの背後を護る様に佇む咲夜は口を開く。
「お嬢様、妹様も楽しそうですしもう少し遊んでから帰りませんか」
と、咲夜は投げナイフを這い寄る骸骨に投げレミリアに提案した。
すでに咲夜もピクニック気分。
と言うかバーでダーツでも嗜む様に骸骨らを的に見立てて心を躍らせていた。
顔には出していないが、ここぞというばかりに咲夜もこの異変を、街中に這うゾンビを倒していくシューティングゲーム感覚で楽しんでいた。
そんな普段クールで瀟洒な自身の従者の楽しそうにはしゃぐところを見て、呆れてはするもたまには良いかとも思えてしまった。
普段は自分のために尽くしてくれる彼女もストレスが溜まって発散したいことだろう。
こうして年相応にはしゃがせるのもたまには良いのかもしれない。
といっても発散内容が不気味な骸骨にナイフを投げつけるというものだが。
レミリアは咲夜に呆れながらもやれやれと呟く。
「ま、そうね。フランも楽しそうだし」
咲夜の言葉にレミリアは、一番はしゃいでいるフランの方に目を向け、温かい視線を送る。
彼女も普段は家に閉じ籠る様な生活をしているのだから、こうして思いっきり持て余す力を発散させたいのだろう。
レミリアはそう解釈をした。
そして、たまには自分も羽を伸ばすか、と左手に赤い槍を出現させたその時ーー
「ーーお前らは、妖か?」
凛とした声。
優しくもあり、威圧のあるその女の声がレミリアらの耳に届いた。
レミリア含め、その場に居合わせたものはその声が聞こえた林の方を向いた。
そして、視線の先に一人の少女をとらえた。
レミリアがその少女を見てまず思ったのは"白"。
兎に角、白い。
肌や髪の毛も、纏う着物も右腕に巻く包帯すらも全てが白い。
白くない部分を上げるなら、それは首に嵌められた薄汚れた鉄の首輪。
そして、身体から溢れる黒い瘴気。
骸骨らの身体から滲み出ている黒い瘴気と同じ靄がその白い主から溢れ出ていた。
レミリアはその彼女から溢れ出る瘴気を見て、口を開いた。
「貴女が、この異変の首謀者?」
彼女の身体から溢れ出る黒い瘴気を見て、何となくレミリアはそう思った。
レミリアの言葉に彼女は首を縦に振った。
そんな彼女が首を縦に振るところを見て、レミリアはほくそ笑んだ。
ーーあぁ、やっとマシそうな奴が出てきた、と。
「もう一度聞く、お前らの中に人は居るか?」
先ほどとは違う問いにレミリアは首を振った。
純粋な人は自分の従者である咲夜がいるが、彼女は人という化けの皮を被る悪魔の犬だ。
故にこの場には人などいない。
そう思いながらレミリアは首を横に振るう。
しかし、そのレミリアの返しを見て白い彼女は安堵の息を吐いた。
そして、ニヤリと笑った。
「なら、そう派手にやっても死ぬ事はないな」
その言葉にレミリアは少しだけ頭にきた。
「もしかして、舐められているのかしら?」
「いや、舐めていないよ。私はか弱い女の子だからな」
彼女は普通に答えた。
何とも思わずに、レミリアの睨みにビビる事なく答えた。
そんな余裕ぶる彼女を見て、打ちのめすとレミリアは決めた。
「咲夜……」
「えぇ、誰にも手は出させませんわ」
レミリアの意図を組み、軽く頭を下げた。
咲夜のその返事にレミリアは満足し、よしと頷く。
そして、白い彼女に目を向けた。
「我が名はレミリア・スカーレット! 紅魔館の主で吸血鬼! 尋常に勝負!」
赤い槍を携え怒鳴り尽くすレミリアを見て彼女は、"白鷺 雪"はこう答えた。
「ーー"桜井 命"、ただの生ける屍だよ」




