おめでとう!
「う、うぅぅぅ…はっ、こ、ここは…」
「ようやくお目覚めかい。」
「そういえば、僕は、ゴブリンの肉を食べさせられて、それで…」
「おぉ、そこまでは覚えていたんだね。じゃあ、お腹も膨れたことだし、
探索を続けよう。」
「あ、あの、ちょっと待ってください。」
「何かな?」
「僕の体、おかしなところはありませんか?何故か、妙に力が湧き上がる
というか。」
「う~ん、じゃあ、私が君のステータス見ちゃうけど、いい?」
「ステータスなんてあるんですか!は、はい、ぜひ見てください。」
「う、うん、分かったよ。」
私はスキル『見通すもの』を発動させた。そして、十夜のステータスはこ
ちら!
聖十夜 レベル67
種族 魔人
職業 なし
体力 1080/1080
魔力 867/867
筋力 2341/2341
耐久 1211/1211
称号 異世界人・ゴブリンキラー・進化する者・人外
スキル 疾風・剣技・捕食
「あれ、君ってこれだけしかスキルないの?」
「いや、転生したばかりの人に何を期待してるんですか?それより、どう
でした?僕のステータス。」
「じゃあ、書くもの無いから口頭で伝えるよ。」
私が説明してあげていると、
「あの、僕、人間やめたんですね。」
「まぁ、そうだね。では、ようこそ!こちら側へ!」
「え、どういうことですか?」
「いや~実は私、人間じゃなくて闇なんだよね。」
「そうだったんですか。」
「そうだったんだよ。ま、この話はこのくらいで、さて、探索を開始しよ
う。」
「はい!」
私たちは探索を再開した。




