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無題シリーズ

カレンダー

作者: みづ きづみ

たまたま思い付いた物語です。


僕は昨日、友達からカレンダーを貰った。


大親友で、僕はサッチンとあだ名で呼んでいた。


カレンダーは質素な感じだった。

紙には森が綺麗な彩飾を施され、悠々と立っている。


僕はそのカレンダーをすごく気に入り、中身は見ずに直ぐに部屋に飾った。


翌日、表紙を捲るのを惜しく思いつつ、四月を開ける。


そこには桜が満開の学校が描かれていた。


希望に胸を高鳴らせ、新品の鞄を背に背負う、春ですね。………そんなキャッチフレーズが思い浮かんだ。


次のページを捲ると、当然ながら五月のページだ。


絵はそれほど大胆でもないが、背景に田舎町。そこに細かく白い線が全体に散りばめられている。


これは五月雨を表しているのだろう。


僕はワクワクしながら次のページをあけた。


六月、これは現在の月だ。五月同様に雨が散りばめられている。


これは五月とは違い、梅雨のイメージだろう。


僕はこの絵の作者を知りたくなった。


こんな繊細な絵をどうやって描くのか。


僕は七月のページを捲ろうとして、異変に気付いた。


六月以降のページが無い……普通のカレンダーならば、一月まであるはずだ。


僕は「変なの」と呟きながら、何故六月までしかないのか手掛かりを探した。


すると、「おっ?」。


僕は六月三十日の部分に何か書かれているのを見付けた。


今日は三十日…もしかするとカッチンからの何かサプライズかもしれない。


僕はそんなことを思いながらその三十日の四角い枠の文字を読んだ。


「…決行。……あいつの家にて、午後十一時三十分。」


……僕は咄嗟に時計を仰ぐ。


午後十一時二十九分五十九秒……あといちびょ………--



びちゃびちゃびちゃ



俺の腹から、血に染まった包丁が出てきた。


「……よう。サプライズだ。」




背後から、



大親友の声が聴こえた




…………気がした。

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