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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

自伝  ~実り無き人生に語る価値はあるのか?と己に問いかける~

掲載日:2026/03/13

 泥まみれになりながら半世紀、生きた。その軌跡を稚拙ながら語らせてもらった。

 

 以前に我が人生の師と崇敬する人物から「自伝を書いてみないか?」とそういう申し出があったので嫌々ながら自身の半生について書き綴ってみることにした。

 取り立てて人に聞かせるような話など何一つない。

 私は存在の根幹からして空虚であるからして人を魅力など皆無だ。

 幼少期には自分の鼻くそを丸めてサッカーボールを作ろうという野心に恋焦がれていたものだが耐久性にやや難がある事に気がつき、断念することにした。

 あの頃の情熱は一体何だったのかと考える時もあるが今の私には耳クソで桂文珍の像を作るという牧歌的な人生の命題があるので残る人生の一時たりとも無駄にする事が出来ない。

 耳クソと言っても多種多様であり文珍像の製作に用向きな耳クソもあれば、不向きな耳クソもある。

 そこで重要になってくるのが耳クソと脳みその判別方法だろう。

 何をもって人はそれを耳クソと呼び、脳みそと判別するのか。神ならぬ身の私には知りうる術というものがない。

 だが敢えて語る事があるとすれば耳から出血したら作業を中断しようということくらいか。

 いずれにせよ耳クソにはまだまだ我々人類の知らぬ別の顔がある。


 夢に敗れ、毎日を一升瓶を満たすほどの射精を繰り返すばかりの私の人生などもはや何の価値も無い。

 正直なところ異臭漂う白濁液の後始末など出した本人でさえ考えたくはないという有様だ。

 そこで私は皆に自身の恋愛遍歴などを後悔しようと考えてみた次第だ。


 五歳の時、精通を迎えた私は薬局の前にあったサトちゃん人形で童貞を捨てた。

 その後、カーネル・サンダース、ハンバーグラーと交わり、小学一年生になった時にはおよそ三桁のセフレたちと肉体関係を持っていた。


 あの頃は若かったと考える。


 また入学してからは手当たり異性と関係を持ち、小学三年生の時には教職員、生徒一同を穴兄弟、穴姉妹にしてやった。

 そして私は小、中、高とセフレを増やし続けて札幌に巨大なハーレムを築いたわけだがセフレたちとの情熱的なアニマルじみたセックス行為とは裏腹に私の性への執着心は冷めつつあった。

 

 やはり俺の心と体を満たすのはあの女しかいない。

 

 当時から私の心は一人の女性の姿が独占していたのだ。

 

 ドラ美を抱かずに俺の人生は終われない。

 だが相手はブラウン管の中の住人。挿入しようにも穴が無いのだ。

 私は何とかドラ美を自分のモノにしようと日本有数の霊場を巡り、幽体離脱を会得しようとしたがそれは叶わぬ夢だった。童

 貞ではない身も心も穢れてしまった私には幽体離脱というスキルを習得する事は出来ないからだ。


 あの時、サトちゃん人形の妖艶なヒップラインに発情していなkればこんな醜態を晒す事も無かったと今さらのように後悔して最早取り返しがつかない…。

 ドラ美、ああドラ美よ。貴女はどうしてドラ美なのだそして。


 私は心に大きな空洞を抱えたまま今に至る。

 鼻くそ作ったサッカーボールも、耳クソで作った桂文珍像も、ドラ美を手に入れる事も出来なかった役立たずの私は今日も泥濘の中で醜悪に粋な字を晒し、無様に足掻いているだけだ。

 何事も成し得なかった私に自らを語って誇るような七如何あるはずがないのだ。


 仮に世間一般の小説投稿サイトにおいてもてはやされている「やり直し人生」なるものがあるとしたら私はまず鼻くそでサッカーボールを作るところからやり直したい。


 私の鼻くそで作ったサッカーボールが輝かしいJリーガーたちに使ってもらえれば、私の暗鬱とした人生にも張り合いという物が生まれるはずだ。


 人生五十年、まだまだ学ぶべきことは山ほどある。


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