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親のほうが濃いキャラしているのが悩みです。

 


 

 小さな少年がハイゼットと魔神に手をふる、ついでにエッセと同じく赤黒い小さな羽が動いた。


 ハイゼットは立ち上がり丁寧なお辞儀をする。例え魔神の息子だろうが相手は魔界の神の1人、無礼な態度ではいけない。


 エッセも再び父親の破壊神を押して映像に割り込むと魔神にお辞儀をした、魔神は自分の子供と破壊神の子供である2人を見て少女じみた笑みを溢す。


 エッセは長身で逞しい体つきに立体映像を作り出すサークルは1人分しかなく、少年の姿の破壊神は何とか入り込もうともがく。仕方なく自分の父親を抱き上げて破壊神もちゃんと立体映像に映り、小さな破壊神は落ちつく。


 ≪うちの可愛いエッちゃんから話聞いたよ~僕も賛成だからねぇ~?あとね天界アルフィードに行ったら第二神に伝えて~ぼくの庭に夫婦喧嘩した旦那さんをいい加減引き取ってって~≫


 また夫婦喧嘩で魔界の破壊神が所有する庭園に引きこもっているんかい、第二神というのは天界のナンバー2の神のこと豊穣の女神アリストという名の中々厳しい性格の女性、第五神の旦那ヴォルツと夫婦関係にある。


 天界ではナンバー1が最高神で次が第二神に続き一番下っ端が第十五神まで位が存在していた。


 第二神までは1人だけだが其処から同じ階級の神は数人いて階級が下がるほどにそれは増え、旦那であるヴォルツの階級は第五神で闘神の位であり彼の他に闘神は6人いる。


 天界の事情がどうであれよく夫婦喧嘩をしては魔界において敵対勢力の軍事的要の覇王と破壊神の庭に引きこもりに来る、彼いわくここにいれば妻のアリストが直々に迎えに来てくれるそうだ。


 清々しいまでの図々しさは数千年前から続いているのでもはや彼らの家の名物でもあった。


 しかしハイゼットは毎回聞くたびに思う何故ゆえに庭なんだろうと…。謙虚なつもりだろうか?


 そしてこの夫婦の決して感動ではない涙を誘う話はまだ続く、闘神6人の長がよく魔界で引きこもるヴァルツという事実。


 これ絶対に神と信仰している人間には知られたくないでしょうよ。


 エッセもハイゼットの視線に苦笑いを溢す、アイツもアイツで天界の住人には苦労してんな。まあ魔王である俺は最高神であるあのアホによく構われるので同情をしても虚しいだけだが。


 プンスカ文句を言う破壊神の隣でもう一つの立体映像が現われエッセも破壊神もそっちへ顔を向けた。ハイゼットはミラジーノからの結果報告かと目を向けると。


 ≪貴様らか!!可愛いミラジーノを我輩から引き離す悪魔は!!?≫


 轟音が部屋一杯に響き渡る、行き成り怒鳴り言われもない事で攻められた。いつもお元気ですね、地獄にて絶対神の死神は…そして悪魔というか貴方様も同じ魔族でしょうが。


 ≪パパ恥ずかしい!魔神様と破壊神様の御前よ!≫


 姿は映らず後ろから聞こえるのは幼馴染のミラジーノのちょっと怒った声。


 ≪死神もミラちゃんもお久しぶり~≫


 破壊神は怒りで顔を赤くしている死神に暢気な声で手を振って挨拶をした。


 ≪何が久しぶりだ!!ミラジーノがアルフィードとサファリ(人間の住む世界の名)に行ったら…行ったらその夜は一緒に添い寝できぬでわないかーーーー!!≫


 その場はシーンと氷ついた。


 厳つい顔をしてなんて発言…ミラジーノが一生懸命に止めようとするが死神という駄目親父は外見30~40代ほどの大男。

 

 神話や民話にでてくる死神は色白とか細いなんて果てに骨だけとか語られるけど、このおっさんに死の儚さの匂いなど微塵もない。百発百中で武人という答えが返ってくるめっさ生命力に溢れるお方だ。


 アンタの脂肪率何パーセントと聞きたくなるマッスルボディにライオンみたいなオールバックと顎の髭は死神じゃなくて何処かの世界の閻魔とかいう大魔王だよ。


 今はただの全身全霊をかけて駄目な父親を俺たちに晒すが、一方的な大音量に俺とエッセは黙って耐える。相手は魔界3神だ、突っかかれるほど子供でもない。


 「うむ、娘の自立を妨げるその姿勢…変わらぬのう?死神」


 話が一方通行の進展のない流れに魔神が死神に話しかける。


 ≪黙れ!例え魔神の息子だろうとも我輩のミラジーノを男と一緒に行動させられん!!我輩は断じて嫁にミラジーノはやらんぞ!!≫


 偉大なる死神の中では話しがミラジーノの花嫁問題まで進んだみたいだ、娘に関しては妄想豊かでいらっしゃる。


 ヒートアップした死神が魔神に食って掛かるが一般の魔族とは違い魔界の神は一人で子供を成す為に結婚などしない。形だけなら結婚という形式をとれるがハイゼットとエッセはお断り申したい、ミラジーノも「こっちから丁重にお断りよ!」と返ってくるだろうけど。


 死神が邪推しようが彼らの中では恋愛は成立しない、兄弟であり友であり悪さを共有する仲間だ。 

 

 ノンストップな死神の真横にもう一つの立体映像が浮かびあがりミラジーノの姿が映った、そして自分の親に言い放つ。


 ≪パパの馬鹿!!大っ嫌い!!≫


 会心の一撃 ミラジーノは死神を倒した。


 嫌い…嫌い…嫌い…


 たった三文字の言葉が死神にエコーして頭に流れる。

 

 ゆっくりとその場に膝を着いたと思うと、真っ白になり倒れた。


 燃え尽きた死神を他所にミラジーノは礼儀正しく魔神と破壊神に向かってスカートのすそを掴んでお辞儀をした。


 ≪ご機嫌麗しく魔神さま破壊神さま、私の父が大変見苦しい真似をいたしました≫


 倒れる死神を指差して笑う破壊神に忍び笑いの魔神、少し顔の赤いミラジーノは降ろした顔を上げてハイゼットとエッセに向き合う。


 ≪人間界と隔離に関してはパパの許可は取れたわ、ただ一緒に二人が同行するってので揉めたけど…もうこの際無視してやるんだから≫


 幼い少女の顔を膨らませて冥王はプイッと父親から顔を背ける。


 ≪あはは!流石の死神もミラちゃんには適わないね?今のうちじゃないの?魔界から抜け出すのは≫


 三人はそれもそうだと見合ってうなづいた、ミラジーノがいないと誰が魔界を隔離してくれる勇者(予定)に該当する人物か分からない。


 気絶をしている死神を指さしてチャンスでしょう?と問う破壊神にエッセは下に降ろして「いってきます、魔神殿も…死神殿も御機嫌よう」と一言残すと立体映像から消えた。


 ミラジーノも再びスカートの端を持つと。


 ≪では私も行ってまいります、失礼いたしますわお2人方≫

 

 お辞儀したまま立体映像そのものが消えた。


 エッセとミラジーノは天界の入り口まで瞬間移動したのだろう、最後に俺が来るのを待っている。


 ハイゼットは背後にいる母を振り返った、目が合うと柔らかく微笑む母に笑い。


 「行ってまいりますお母上様」

 「土産話を楽しみにしているぞえ」


 魔神は息子を引き寄せて抱きしめた、別に今生の別れなんてつもりはない。いつもの魔神の城から出るときに必ずする挨拶だ。


 母からそっと離れたハイゼットは破壊神と意識のない死神に挨拶をして彼も天界へとその場から消えた。


 ≪さて…と、久しぶりにお喋りしようよ?死神はまだ復活しないからほっといて≫

 「うむ」


 2人は数千年ぶりの再会だが彼らの感覚では一ヶ月ぶりにあった友という感覚でお茶を交え自分たちの息子を話のつまみにして会話を楽しむ。


 結局は3神もみんな子煩悩だった。


***

 

 天界アルフィードの大いなる門の前に三人はたどり着いた、とはいっても何度も天界に来ているので緊張感なんてない。特にハイゼットは。


 目の前には山のように巨大な純白の柱についてある黄金に輝く扉がゆっくりと開いた。


 数人と通れる隙間から扉の向こうには1人の女性が立っていた、二十代後半の意思が強そうな瞳をした細身のながら凛としている薄桃色をした髪の女性は第二神アリストであった。


 「ようこそ天界アルフィードへ」


 出迎えてくれたのは天界ナンバー2でした。


今回で勇者をだすつもりが達成できず!

だんだんと主人公三人よりも親の方がキャラが立ってしまった、悪い例ですねコレは。

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