『代打で出た戦いの女神、そのままピッチャーマウンドへ!』
昨夜、おっさんは夜遅くに帰宅したらしい。
昨日、我の書いた文章を読まずに眠り、早朝に家から仕事に行った。
今夜も遅い帰宅になるのだそうだ。
今朝は精霊とともに朝食を取る。
我はジャムを塗った食パン。精霊はキャットフード。
精霊はうつらうつらとしながら食べておったが、昨夜はおっさんを心配して眠れなかったのか。
枕元のおっさんの抜け毛を清掃する。
家を出る前に清掃してもらいたいのだが、仕事のために早朝に出て行ったのだから仕方あるまい。
抜け毛の中に白色の髪を発見する。
白色の頭髪を調べるため、おっさんのノートパソコンで検索する。
検索した結果、白色の髪を白髪といい、白髪は薄毛に繋がると知る。
薄毛といえば、養毛剤。
我は記憶力が優れているので、おっさんの使っている養毛剤の中身が残り僅かだと覚えておる。
おっさん曰く、この養毛剤は高価な薬品。
養毛剤がなくなると買わねばならなくなるので、水を入れて半分まで増やす。
いつもと遅れて朝刊を読んでいると、精霊の抗議を受ける。
精霊曰く、『昨夜の女神様の寝言は酷かったニャ! 「おっさん!」「おっさん!」と酷く呼んでいたニャ!』。
寝言に抗議するな。我は知らん。
昼食前に炊飯器を使って、白米のご飯を炊く。
白米のご飯が炊き上がるまで、ストレッチをする。
精霊は前足で両耳を塞ぎながら眠っておった。
昼食。
我は白米のご飯と冷蔵庫にあった品々(しなじな)。精霊はキャットフード。
白米のご飯は噛めば噛むほど何とも言えぬ甘みが出て、美味である。
昼食後、午後三時まで昼寝。
精霊にまたもや寝言について抗議される。
寝言ごときでわざわざ抗議をするな。
抗議する精霊を自宅に残し、散歩。
本日は冷たい風雨のせいで寒い。
我は身体をあたためるため、傘を閉じて全力で走った。
本日はコンビニに寄らず、帰宅。
精霊は槍と鎧の前ですやすやと眠っておった。
これほどまで眠る者だったか?
帰宅後、体と服が濡れたので着替えようと思った。
しかし、全力で走って体をあたためたのに冷えたので、その前にシャワーを浴びる。
冷めた体をあたためる温水が気持ちいい。
シャワーを浴びて着替えた後、槍と鎧の手入れをする。
目覚めた精霊曰く、『これらを装備して戦う日がまた来るのですかニャ?』
……天界から追放された我に、槍と鎧を装備する日がくるであろうか?
朝、おっさんが先に夕食と入浴を済ませてもいいと言っておったので、夕食と入浴。
夕食は精霊とともに。入浴も精霊とともに。
精霊が風呂に入るのは、本日が初めて。
入浴中、精霊が排水溝に絡まった黒色の毛に驚く。
『あれは誰の毛ですニャ?』『おっさんの頭髪だ。抜け毛が酷いらしくてな』
我は養毛剤を半分まで増やしただけでは心配だと思い、容器がいっぱいになるまで水を入れる。
入浴後、いつもおっさんの座っている椅子に座り、ノートパソコンでこの文章を書き終える。
精霊は部屋の片隅にて、前足で両耳を塞ぎながら眠っておる。
この文章を投稿したら、あとはおっさんが帰宅するまで待っているだけだ。




