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どうもオレです 白虎っぽい獣に転生して守護聖獣となりました  作者: タカハシあん
開拓期編

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74 力で従わせる

 ミナレアの地へ向かうに当たりルゼを補佐する者を急ピッチで選んだのだが、ルゼの人柄がよかったからか、かなりの人数になってしまった。


 ゼルからは不満を言われたが、マイノカは人間やゴゴール族もいる。そいつらを使って治めろと諭した。


 ミナレアには人間も連れいく。さすがにゴゴール族は連れていかないが。


 住民名簿を作るには人間のほうが優れているし、文字を教える必要もある。知的水準と意識改革しておかないと纏めるのも纏められない。そうするには人間が適している。


 あと、呪霊師のザザも連れていくことにした。


 ベイガー族のこともあり、呪霊に詳しいヤツをミナレアに置くことにしたのだ。


 大森林には呪霊を使う植物がいるなら、呪霊を使う種族やモンスターがいても不思議ではない。それらに対抗するべくザザに呪霊を発展させたいのだ。


「霊力に満ちた森ですね」


 オレにはなんの変哲もない森にしか見えないが、ザザには違って見えるようだ。


「その力を利用はできそうか?」


「わたしたちが使う霊力とは違うので、少々厳しいかと」


「それは残念だ」


 森の霊力を集めて霊気玉、とか見てみたかったんだがな。


「レオ様! 大きいミドールを捕まえたよ!」


 先行していたレブとチェルシーが四メートル級のコモドオオトカゲを捕まえてきた。


 そういや、前もここでコモドオオトカゲと出会ったな。生息地だったっけ?


「美味そうだな。まだいたか?」


「うん! 大きいのはこれだけだったけど」


 主的なヤツか。そんなに肥えるほどエサがあるのかな?


「少し早いが、オレも食っておくか。レブ、チェルシー。しばらく護衛を頼むぞ」


 この辺はまだオレの縄張りとは言い難い。流れのモンスターもいたりするのだ。


 任せてミドールを探すと、すぐに発見。二メートルくらいのをいただいた。


「まあまあだな」


 歯応えはいいが、味はちょっと薄いんだよな。まあ、たくさんいるから腹は膨れるからいいんだけど。


 五匹を腹に収めてからルゼたちと合流。ミナレアへの歩を進めた。


 大人数なのでミナレアまで十日もかかってしまったが、誰一人欠けることなく無事到着できた。


「ようこそお出でくださいました」


 レブ率いる先行隊が事情を説明しているので、ミナレアの主だった者らが迎えてくれていた。


「ゼル王よりこの地を治めるよう命令されてきたルゼ公爵だ」


 ルゼが名乗ると主だった者らが前脚を折って頭を下げた。


 周りに目を向ければ不満の籠った目を向ける者らがちらほらといる。


 まあ、無理もない。これまでのことを捨てて新しいことをするってのは難しいものだ。頭でわかっていても感情が納得しないってことはあるものだ。


 オレと言う絶対強者がいるから逆らえないでいるが、腹の中では不満が渦巻いているだろうよ。


 ……脳が人間に近いのか、纏めるのは大変そうだな……。


 ため息を一つ吐き、腹の底から咆哮を上げた。


 突然のことにルゼたちも驚くが、そんなことを気にすることなく右足で大地を叩いた。


「ルゼ公爵に従えない者は去れ! 従えぬ者はいらぬ! その不服面を向けるな、不愉快だ!」


 ここはオレが悪者になるしかない。不満を溜め込められたまま統治を邪魔されたくないからな。


「オレが守るのはレオノール国の民。レオノール国を支える者である。不服な者など守る価値もない! 殺さないでおいてやる。さっさと去れ!」


 殺気を込めて言い放つ。


「レオノール国を支え、ルゼ様に従います」


 ちょっとのことで心臓停止しそうな最長老っぽい男が真っ先に前脚を折って頭を下げた。


 普通、長老など頭の固いと相場が決まっているが、最長老に続いて長老たちが続いた。


 そうなれば空気の読めるヤツが続き、十人二十人と続いたら流れに逆らえる者はなかなかいかない。大体の者が前脚どころか土下座するかのように頭を下げた。


 頭を下げない何人かを睨むと、魂を抜かれたように崩れ、頭を下げた。


 謎触手でルゼの背中を叩く。


「──立て! レオノール国の民よ!」


 空気を読めるルゼ。女王制にしたほうがよかったかな?


 ゆっくりと立っていくミナレアのヤツらをルゼの横に立って見下ろす。


「ミナレアの覚悟はわたしが見届けた! 今このときよりレオノール国の民として認めよう!」


 謎触手でルゼの腹に絡め、オレの背へと立たせる。支えながらだけど。


「ルゼ公爵を案内せよ!」


 長老たちに命令する。


 先行隊にルゼの住む場所を用意しろと言ってある。そこまでオレの背に乗せて練り歩いた。

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