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第21話 「か、軽々しくなんか言ってない! 俺は本気なんだ!」



 「政治家になるなんて軽々しく言うな!」


 私はユウタロに怒る。叱る。


 「か、軽々しくなんか言ってない! 俺は本気なんだ!」


 ユウタロも怒鳴る。

 政治家になりたい。その意志だけは本物だと思う。

 今の言葉、目を見て私は確信した。

 しかし、しかしだ。私としては彼が政治家になることを許すわけにはいかない。何度も言うがバカに政治家は務まらない。

 かつて日本でもバカが総理をやってしまったせいでいろいろと大変なことになった。


 「では、どんなことがあっても政治家になりたいと思っているんか?」


 「……できます」


 私の脅しでも屈しない。

 彼の覚悟は本当に本物のようだ。

 だったら、彼の覚悟を試す試験を課すことにしよう。


 「わかった。それならば次の学院での試験においてトップを取れ。それが、お前が政治家になるための第一条件とする」


 私は、かなりきついことを言ったつもりだ。

 彼の成績のことはよく知らないが、頭はよくないだろうと思ったからだ。


 「……本当にそれでいいんですか?」


 アイリーンが聞いてくる。


 「ん? ダメか?」


 「彼、バカですけど意外と覚えることは得意なんですよ。だから、筆記の成績は意外にも学年300人中30位なんです」


 「……それは誤算だ」


 意外と彼は暗記ができるらしい。

 これならば、もしかしたら学年1位を取られてしまうかもしれない。


 「まあ、いい。約束だ。だから、次の試験まで自分を鍛えるんだな」


 「あ、ありがとうございます!」


 ユウタロとの話はそれで終わりだった。

 とんだ時間の無駄だった。

 さあ、次だ次。私は残り2人のメンバーに会いに行くのであった。


 次回は、1月8日更新です。来週は休載します。

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