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第2話 「こ、これはテロか!」

 私の名前は、山井修一。現代日本に生きていた男だ。職業は政治家。しかも、与党民主自由党の衆議院議員で当選回数は6回を誇り現職の総務大臣であった。総務大臣に就任したのは2年前。かなり総務大臣としての在任期間を延ばしていて次の内閣改造でもその仕事ぶりと総理との密接な関係から留任は確実だともマスコミに言われていた。私もそのつもりでいた。すべてが順風満帆であった。しかし、そこに事件が起きた。


 それは、月夜のとてもきれいな日であった。


 私はいつものように仕事を総務省でしていた。そして、すべて仕事が終えるとその日はかなり遅くなっていた。党の方へ行くのも大変であったし、用事もあまりなかったということでまっすぐ家に帰ることにした。車に乗って家に帰るつもりであった。しかし、帰り道に事件が起きた。


 突如走っていた車の窓からまぶしい光が発せられたのであった。



 「こ、これはテロか!」


 「秘書おぉぉぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉぉぉぉ」


 突如と起こった出来事に対して何もできない。


 叫ぶことが精いっぱいであった。秘書の名前も叫んだ。


 ただ、意識が消える前の間の時間は思った以上に長かった。ただし、長いと言っても私の感覚でだ。実際にはほんの数秒だけだったのかもしれない。しかし、私にとってはとても長く感じられた。


 爆弾が投げ込まれた。


 私は死を覚悟した。


 こんな日本で民主主義が進んでいる日本で爆弾によるテロ事件しかも閣僚を狙ったものが起こるとは……生まれてからのことをいろいろと思い出した。そうか、これが走馬灯か。完全に私はあきらめていた。もうどうにもならない。諦めていた。


 目を閉じた。


 もう助からないのだから。


 すべてをあきらめていた。

 

 そして──


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