46 ビックワーム
「またワームか…?魔力回復してないんだが…」
「なら分岐のワームが来てない方に逃げましょう!」
「だな」
その前にドロップの確認だ。
ワームが消えたところにはスキルペーパーが一つ。ワームの肉とかが落ちてなくて本当によかった…。
そしてスキルペーパーは【生命力上昇】。まあ納得だな。そして持ってるからいらない。
「じゃあ走るぞ!」
「はい!」
走って分岐があるところまでくると右側からワームが来るのが見えた。
「モモ?」
「言いたいことはわかります!小さいですね?多分あれが普通のビックワームだと思いますよ?」
「ビックグリーンワームの半分…もっと小さいのが普通のビックワーム?ゴブリンはどんだけ栄養があんだよ…」
「えーっと、普通のワームが体高十センチくらい、長さは八十センチとか、らしいです。ビックワームは見ての通り体高五十センチくらい。ビックグリーンワームはビックワームの進化個体ですのでもっと大きいのは必然かと?」
「知っていたのか…」
「知識にはありますからね!でも実際に見ると驚きますよ!それに初めの頃のりも理解出来てきていますが、この与えられた知識は頭の中に入ってる本って感じですので、何かきっかけがあってその知識を引き出そうとしない限り知識の利用?はできませんから」
「よくわからんが、頭の中に入っている本ってイメージは伝わった。まあそれはまた後で。こっちに気付いているかわからんけどワームが近づいてきてるからな。で、どうする?これくらいの大きさなら楽に倒せそうだし、やるか?モモが魔法撃てる次第で決める」
「三発くらいなら問題無いと思います」
「了解。ならやるか。とりあえずモモは火で、俺は木の矢を一発ずつ撃ってみようか」
木の矢は太く長く。先端はそこまで鋭利にしなくてもワーム自体柔らかいから必要ない。
モモを見るとモモも準備万端のようだ。
「行くぞ!」
「はい!」
火と木の矢が飛んでいき、顔のど真ん中に命中する。
表面は焼け、大きな木の矢が深々と刺さり正面から見るとワームとは思えない。
「こいつもこれだけダメージ与えたし、放っておけば消えると思うか?」
「わかりません…」
「だよな…。魔法の無駄撃ちしたく無いし…」
「あ…大地さん後ろからゴブリン来てます」
後ろを向くとゴブリンと思しき魔法が数匹。挟み撃ちになるなら元の道に戻るところだがワームは放っておいても大丈夫だろう。
念のためワームの警戒はモモに任せ、俺はゴブリンを倒しに向かう。今度も六匹。六匹で一パーティなのだろうか。
どんな攻撃をしてくるか、どれくらいの速さと膂力か、などは既に分かっているので割とあっさりと倒し終わる。
「スキルペーパーが二つか。どっちも【苦痛耐性】だな…」
「大地さんこっちも消えましたよー」
「今行く!」
【苦痛耐性】は要らないから放置だ。腰蓑も。ただ槍だけは一本もらっていく。ゴブリンの槍だし、呪いとか無いよな?ボスのドロップでも無いし量産品っぽいから平気だとは思うが、おっかなびっくり拾い、手放せることに安堵する。
「待たせた。んで何がドロップした?」
「【生命力上昇】のスキルペーパーです」
「要らないな…まあ一応それは持っておこうか。ミノタウロスのジャケットのおかげでポケットも増えたことだし」
「それにしてもワームを真面目に倒していたらかなり時間かかりそうですね」
「だな…。ワームは放置でいいか。魔法を使ってくるわけでも無いし良いスキルはドロップしそうに無いし」
「ですね」
その後、ワームが出たら拾ったゴブリンの槍を投げつけ牽制し、飛行して強行突破。そしてゴブリンは斧で倒してゴブリンの槍を一本拾って移動。
それをひたすら繰り返した。
三十一階層で現れたのはガッチリとした体躯で槍持ちのゴブリンアームド。そして弓や剣を持っている個体もいた。剣は使おうかとも思ったりしたが、大きさも重さもオーガの斧の方が手に合うので武器は放置した。
そしてゴブリンアームドよりも背が高く、最早緑色のオーガと呼ぶべき個体もいた。ゴブリンコマンダーらしい。武器は持っていないがかなり強かった。
ワームの方はビックワームとビックグリーンワーム。結局その二種類のみだった。
「それにしても…ゴブリンは【苦痛耐性】しか出ないのか?」
「それは大地さんの運が悪いだけだと思いますよ?」
「ならゴブリン達は他にどんなスキル持ってると思う?」
「槍術とか剣術くらい持ってると思いますよ?コマンダーなら指揮関係のスキル持ってそうですし、徒手空拳でしたからそっちの戦闘スキルとか」
「確かに…」
「狩り戻ります?」
「目の前に階段があるのにか?」
そう。階段は見つけたのだ。ただこの階層で【苦痛耐性】と【生命力上昇】しか手に入っていないから納得いかないだけでいつでも降りられる。
「戦闘技能系のスキル目当てならゴブリンを倒しに戻っても良いんじゃ無いですか?」
でもな…。ステータスを見るとレベルが三つしか上がっていないのだ。ゴブリンは一つの群れで六匹。コマンダーがいると七匹。細かい数は覚えていないが群れを八や九は倒している。つまりは五十匹くらいは倒しているのに三つしか上がっていない。
ゴブリンだけならまだ我慢していたが邪魔な奴がいるのが問題だ。ワームが現れると倒さないのに無駄に魔力を使うし、効率が悪い気がする。
「降りよう。人型とか武器持ちは他にもいるんだろう?」
「はい。いるはずです」
「ならもっと下で手に入れれば良い。どうせ今は斧しか使ってないんだしな」
「わかりました!ではいっきましょう!」
こちらも執筆中ですので、読んで頂けたら嬉しいです。
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