第8夜
おや、いらっしゃい。
今夜はうれしそうですね。
「はい。なにしろ、まっくらステッキで、いろいろなどうぶつさんたちのかげをつれてきましたから」
ほう。それは、楽しかったでしょう。
しかし、じひびきがすごい。
たくさんつれてきたのですか?
「チーターと、ライオンと、トナカイと、うさぎと、かめさんです」
それはずいぶんたくさんですね。
お店の外でも、かえるかな?
「こんかいはかうのではないのです」
じゃあ何をするんですか?
「みんなでレースですよ!」
ほう。
「スタートはおみせで、ゴールもおみせです」
じゃあ、森をいっしゅうしてくるんですね。
「ちがいます! ちきゅういっしゅうレースです!」
ええっ…… それはかわいそうなんじゃ……
「だいじょうぶです! ではみんな、いちについて……よーい、スタート!」
だいじょうぶかな。
「だいじょうぶです。みんな、すきなばしょをみつけたら、そこにずっといるでしょうから」
それではレースにならないのでは?
「でも、いちいのこはごほうびに、メダルがもらえるのです! おほしさまのきんメダルですよ。
みんなほしいにちがいありません」
そうですね。
なら、まっくらお茶とクッキーをよういして、みんなのかえりをまちますか。
「あっ、このまえのクッキー! もうながれぼしのトッピングしましたか?」
いいえ。あなたがしたいだろうとおもって、とってありますよ。
「よぉし! じゃあぼくは、かっこいいソードをかきますよ! あんこくのまっくらソードと、にじのせいれいけんと、ほしのひかりをあつめたきらきらソードですよ!」
いろいろなソードを知っているのですね。
「そうです! ぼくはソードをつくる人なのです! てんちょうさんは?」
では、そうですね……
「なんですか? うねうねしてますね」
まっくらお茶にお月さまのひかりのミルクをいれると、くるくるともようができるでしょう?
むかしの人はこれをみて、未来をうらなったのです。
「じゃあこのもようは、どんないみですか?」
さあねぇ。どんないみだとおもいます?
「そうですね。わかりました!」
ほう。
「こっちが、サンタさんにあえますよ。で、こっちが、となりのせきのことなかよくなれますよ、ですね!」
となりのせきのこ?
「とってもかわいいこなのです。じゅぎょうちゅうでも、つい、そのこのことをみてしまうのです」
それでさいきん……いや、なんでもありません。
じゃあそのこにも、おみやげにクッキーをあげましょう。
「ありがとうございます。ふふ、きっとよろこびますね」
そうですね。……あ、だれか、かえってきましたよ。
「チーターさん! いちいです! はい、メダルどうぞ。
つぎはトナカイさん、つぎはうさぎさん」
カメさんは?
「まっくら海のそこの、りゅうぐうじょうにかえっていきましたよ」
そうだったのですね。
では、ライオンさんは?
「ライオンさんは、あちこち、よりみちをしまくってて……あと100年はかかります!」
かかりすぎでは?
「だいじょうぶです。さきにねながら、まっていましょう」
そうですね。
では、こんやはもう、おやすみなさい。
お休みなさい、よい夢を。