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その後は毎日だった。
病院に行くように言っても、カウンセリングを勧めても、妻はそれをきっぱりと拒否した。
そして言うことは同じだった。
「なんでもないの」
そしてある夜、うなされている妻に声をかけると、妻が立ち上がり、叫んだ。
「ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃーーーっ!」
絶叫だった。
思わず腰が引けた私を、妻が見下ろした。
「……ささら、が、来る」
そう言うと、崩れるように倒れこんだ。
私は妻を抱き上げた。妻はすでに息絶えていた。
悲しみの渦の中、私はささらについて調べ、そして見つけた。
ささらとは、東北のある地方の言葉だ。
そしてそれは、水子を意味するのだった。
終




