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第三話

第三話です

今回の展開もテンプレですが…お付き合いくださいませ。

「来るな!来るなぁぁぁ!!」


持ち前のスピードで声の主のところにたどり着いた。

どうやら中年男性の商人らしい、馬車が横転してしまっている。商人は棒切れのようなものを振り回しているが、相手は5,6匹の炎をまとった猫のようなモンスターでとてもではないが相手にならない。


「大丈夫ですか!?助太刀します!トキ、お前はそっちの人を守ってくれ!」

「おうよ。」


そうして俺は商人と馬車の周りの空間を断ち切り、バリアのようなものを作り、万が一の攻撃に備えたが、まぁ、杞憂だったようだ。

モンスターたちは一匹の例外もなくヤマトに両断されていた。

相変わらずおかしい力だ。


「た、助かったのか?」

「ええ、ひとまずは、ダイジョブですか?」

「あ、ああ、すまないちょっと落ち着かせてほしい。」


数分後…


「このたびは本当に助かりました。ありがとうございます。私はベル・ライラ、この先の街のウェルズで奴隷商を営んでおります。」

「僕はタカナシ・ヤマトで、こっちはタニグチ・トキタダです。無事で何よりです、ライラさん。」

「ヤマト様にトキタダ様ですね。ありがとうございました。何かお礼をしたいのですが…今は手持ちの金も大してなく…」

「いやいや、いいんですよお礼なんて。」

「いえいえ、そういうわけには…」


…これずっとつづくやつか。めんどいしこっちから提案しちまうか。


「…じゃあライラさんそのウェルズという町までその馬車で送っていっていただけないでしょうか。見ての通り田舎から出てきたもんでどこに行けばいいかさっぱりなんです。ヤマト、それでいいよな?」

「あ、ああ…それならお願いします。」

「そうですね、承知しました。そちらのほうが私も助かります。」


そうして馬車に乗った俺達だが俺はさっきライラさんから聞いたあの言葉が気になっていた。


「ライラさん、さっき奴隷商とおっしゃっていましたが、この辺には奴隷というものがいるのですか?」

「ええ、そうですね、もしかしてトキタダさんたちの地元は奴隷制度はございませんでしたか?」

「…やっぱり奴隷というとひどい虐待にあったりしてるんですかね?」


あからさまに怪訝そうな表情をするヤマト、


「そうですねぇ、それは買う主人によってまちまちです。基本的に奴隷に人権はありませんから、しいて言うなら『生きる権利』だけなら許されてるので殺されることはありませんが、痛めつけることはできてしまいます。…奴隷の一生はどの主人に買われるか、それが重要になってきます。」


なるほどねぇ…これはせっかくだしこの人にこの世界のこといろいろ聞いてみるか。


「ライラさん、よければこの先の町での収入源なんか教えてもらえませんかね。」

「お二人ともお強いですし冒険者なんかどうでしょうか?報酬はピンキリですが、最低限のことをしていれば生きるのに困ることはないでしょう。他には私のように商人、農作物を育てて売る農夫、武器や防具を作る鍛冶師なんてのがいます。…おっと、着きましたよ。」


話を聞くうちにかなり時間がたっていたようだ。

その街は石の壁に囲まれているそこそこ大きな規模だと思われる街だった。


「おい、ヤマト起きろ。着いたぞ。」


いつの間に寝てたんだこいつは…


「ん…んん?おお!すげぇ!見ろよトキ!街だぞ!」

「はいはいわかってるよ…」

 

やけにハイテンションなヤマトを横目に俺達は最初の街ウェルズへと入っていくのだった。

三話でした。

ちなみにトキというのは時忠のあだ名です。

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