第二話
というわけで、二話です。
二人の戦闘シーン…になるのかな?
さて、こっちがもたもた準備している間も初戦闘の相手であるゴブリンはこちらに気づく様子もなく、間抜けな面構えでフラフラしている。
「ヤマト、これは俺たちの力を試すための闘いでもある。
まずは適当に殴ったりして自分の力を確かめてくれ。」
「了解!」
そうしてまずはヤマトに先制攻撃を仕掛けてもらうことにした。
そしてそれに気づいたゴブリンの片割れを俺が相手する。という作戦だったのだが…それは失敗に終わった。
なぜなら、軽く振り落とされたヤマトの拳がゴブリンの体を爆散させたからだ。
…いや待てどういうことだ!?
さすがにげんこつ一撃でつぶれるとは思ってなかった俺は、驚きながらももう片方のゴブリンに同じようにパンチをお見舞いしてやった。
やはりこちらも爆散とまではいかないがありえないスピードで飛んでゆき木にぶつかりぐちゃぐちゃになってしまった。
「「…は?」」
こうして、俺たちの異世界初戦闘はあっさりと俺たちの勝利で幕を閉じたのだった。
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いや、まさかとは思っていたが、完全に二人そろってチート性能だな…
「トキ…これどういうことだと思う?」
「さぁな…」
さっきからお互い休憩と称していろいろと実験を行っているのだが、あいつの身体能力と剣の腕は異常だろう。
軽く剣を一振りすれば触れた木々をなぎ倒し、更地になった森の一部を走ってみれば100M走5秒台とかなんじゃね?と思うほどのスピードで森を駆け抜ける。
かくいう俺も手に入れたサイズを振ってみたらヤマト程ではないがその分広い範囲に斬撃が行き渡り、高い破壊力を誇っていた。
極めつけは『時空魔法』だ。これも特に制限はなく俺の思いついたことで時間、空間に関することはほとんどできた。
四〇元ポケットのような空間を作ったり、時を一部分だけ止めたりと、なかなかチート性能な能力だった。
(派手なことをするほど魔力を使用するみたいだが自動回復するようで、今はほぼ全快の状態だ。)
自分たちの力にあきれながらぼんやりと過ごしていたその時。
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!」
という男の声が聞こえてきた。
「なんだ!?」
「トキ、助けに行こう!」
…さすがTHE主人公、即決っすね…。
「ほら!早く!」
「はぁ…わぁかったよ…。」
困ってるやつをほっとけない…こいつにも困ったもんだ。
…しょうがない、行きますか。
二話でした。
いろいろ迷ったのですが、二人ともチート性能ってことにしました。あまり、シリアスな展開は好きではないのでw