第九話
いつぶりの投稿でしょうか…気まぐれですが、お付き合いくださると幸いです。
「お騒がせしてごめんなさい・・・」
「いやいや俺も配慮が足りなかったよ、ごめんねシーナ。」
シーナちゃんが泣き止みひとしきり謝り倒した後、俺たちの今後について話し合うことになった。
まずは当初から問題になっていた俺達の常識の欠如だが、そこはおいおいシーナちゃんにどうにかしてもらえるはずだ。ということでクリア。
次に生活基盤について、これは宿ではなく家を買うべきだろう。というのもこれは完全におれのリクエストで
『せっかく魔法が使えるようになったんだからとことん研究したい!そんで一日こもれる書斎がほしい!』
という表向きの理由と
『どーせヤマトがハーレムを作るんだから広い家を買って肩身の狭くない生活をしたい・・・』
という内心の理由で家を買いたいと思っている。
「・・・で、問題なのがその他もろもろを含めた金銭面だ。3人分の生活費としては俺が持ってる111000Gとなぜか桁が一つ減ってるお前の11000G。・・・俺が何を言いたいか分かるな?ヤマトクン」
「うっ…でもシーナを買わないっていうのは」
「ごめんなさい…私のせいで…」
「あぁ、別にシーナちゃんを買ったのを失敗だなんて微塵も思っちゃいねぇよ。だがよ、仕事をしっかりこなせるようになってある程度生活が調子に乗ってからとかでもよかったんじゃァねぇの?ん?」
「わあぁぁぁ!!俺が悪かったよ!!だからもう言わないでくれぇぇぇ…」
そういって机に突っ伏すヤマト、自業自得だ、これに懲りたらもう少し後先考えるんだな。
「もういいよ…じゃあ、当面の目標は収入源の確保ってことで。」
じゃあ、冒険者ギルドでも覗きに行くかね。
行きがけにシーナちゃんに例のタブレットについて聞いてみた。
「えっと…個人盤のことでしょうか?」
「そうなのかな?俺たちはなんていうか知らないからね。」
「個人盤っていうのはその人の名前や年齢、身分などの情報が表示される魔道具の一種です。大きくしたり小さくしたりできるしなくなったら自動的に手元に戻ってくるのでなくしたり取られたりすることはありません。」
この後の話をまとめると
・名前は個人盤で生まれた時からなぜか所有している
・紛失盗難はありえない(魔法)
・圧縮拡大が自在(魔法)
・支払いも個人盤で一括(魔法)
魔法チートすぎワロエナイ。なんでも古代の大魔導士が作って未来永劫受け継がれるようにしたとかだが…何とも胡散臭い。
というのは置いといて、シーナちゃん曰く
「すてーたす…ですか?数字は年齢しか表示されませんし、道具なんて入りませんよ?」
とのこと、やはり俺たちの個人盤はチート性能だったらしい。うかつに外で武器出したりしなくてよかった…
他人と数字で力を比べる、というのができなくなったのは痛いが、ライラさんは俺たちのことを「強い」と言っていたし信じてみよう。
…弱すぎて冒険者できないとかねぇよな。
説明フェイズが続いております。