第六話 リュージ、初奴隷とクエスト無双
タイトル通り
リュージが無双します
と、言ってもバトル描写は短めです
ご意見などがありましたらいつでもコメントください
森を抜けたリュージは街へ向かっていた。
街の名前はレパード
紅戦争の傷跡である谷の近くに作られた街で紅戦争時に多種多様の魔力がぶつかり魔力溜まりが出来た為強力な魔物や戦争時の死者がアンデットモンスターとなりあふれてくるそんな谷の入り口を一代にしてきり開いたドレッド・レパードが作った街としてレパードから名前を取ったとする街
リュージが目覚めた森も魔力溜まりからあふれたモンスターが蔓延る森であったが強大な魔力を持つリュージに取ってハイキングのようなものだったらしい。
リュージは森から出た時に出会った商隊との話を思い出す
『お、お前………この森からきたのか!?』
『え、えぇそうですよ』
『この森はかつての戦争で出来た魔力溜まりからあふれてくるモンスターの溜まり場だぞ!!そんな所から一人で…………』
『あ、一人じゃないですよ。心強い相棒がいますし』
『そ、そうか』
『はい!! あ、近くの街を教えてもらってもいいですか?』
『うん?この森の近くはレパードの街しかないって有名じゃないか』
『すいません。僕ちょっと記憶喪失でして』
『そうか……………それは残念だったな。お前さんの心強い相棒には何か聞いてないのか?姿が見えないようだが……………』
『え?ここにいますよ』
リュージは自分のローブのフード部分でくつろぐクロを見せる
『!! こ、こいつはベビーフェンリルじゃないか!!強さはA級の高ランクモンスターだぞ!き、危険過ぎる!』
『そんな慌てなくてもいいですよ。もし襲うつもりならもうアナタ方は襲われてますよ』
『た、確かにそうだな……………』
『あ、レパードの街の方向を教えてください。何分記憶喪失なものでして………』
『あ、あぁ、いいぞ』
『た、隊長!!ベビーフェンリルが一緒だと親のフェンリルが現れて危険じゃないですか!!フェンリルの強さはSSSランク……………出会っただけで壊滅ですよ!!』
『あ、大丈夫ですよ。こいつとは二人で森を進んできましたしもし親が来るなら僕はとっくにここにはいませんよ』
(まぁ親って定理を通すならもうここにいますしね…………)
と、思うリュージ。確かに自身の魔力から生み出したクロはそういう概念になる。しかしリュージ自身クロの事は相棒だと思っているので自分が親だと思っていない。
クロもリュージのことは相棒だと感じているようだ。
『確かにそうだな。しかも彼に懐いていると見える。お前さんは召喚術師なのか?』
『なんですか?それは』
『あ、あぁお前さん記憶喪失なんだったな。召喚術師はお前さんのようにモンスターを使役する事にたけた魔術師の事さ』
『まぁ、そういう感じですかね。』
『お前さんのモンスターはお前さんが記憶を失う前のことは教えてくれなかったのか?召喚術師に使役されてるモンスターは術師に意志を伝えることが出来ると聞いたが…………』
『!! い、いえ、何も…………一応こいつ子供ですから覚えてないらしいです。』
『そうか……それは残念だな。もしかしたら記憶喪失前の素性がわかったかもしれないのにな』
『まぁ気にしてませんよ。気長に戻るのを待ちますよ。』
『そうか。よし!!お前さん俺達と来い!!記憶喪失だから何かと不便だろ』
『た、隊長!!し、しかし…………』
『お前らな……………。確かにお前らの不安はわかる。しかしここでこの少年を見捨てるのは頂けない。確かに記憶喪失じゃなければこのまま関わらなかっただろう。だが記憶を失って右も左もわからない奴を放置するのか?お前らが初めていく街になんの用意もなく行きちゃんと過ごせるか?』
『………』
商隊の隊員達は黙る。確かに筋が通っているから。しかしここで自身の安全を賭けたくない。しかし少年を助けたい。そんな葛藤が彼らを無言にさせる。
そんな隊員達をみて隊長と呼ばれた男はこう宣言する。
『よし!!ならこの少年達に護衛してもらおう。そうすれば街の近くまでは安全に行ける。しかもベビーフェンリルがいたとしても森を抜けるには自身の強さだっている。そこを身一つで抜けて来た彼は戦力になる筈だ』
『そ、それもそうですね。お、お願い……できますか?』
『え?いいんですか?』
『隊長は一度すると決めたらなかなか動かないんですよ』
『僕としても願っても見ないお誘いです。お願いします!!』
『よし、話は決まったな。行くぞ!!』
『『『はい!!』』』
こうして街へと商隊と共に向かうのであった
商隊の隊長の名前はデイダン
30代前のまだ若い男だ
王都からこの地に買い出しに来たと言う
自己紹介の後リュージが名字持ちだと聞いて自由民だと教えてくれた
貴族がこの森を一人で旅してるのは不思議らしい。
しばらくしてレパードの街についた
「そこの商隊、止まれ!!」
門番らしき男が話しかけてくる
「お疲れ様です。素材を買いに来ました。」
「おー、デイダン。相変わらず元気そうだな。」
「はい、おかげさまで」
デイダンと話す門番は40代後半であろう。無精髭を生やしてはいるが金髪碧眼で若い頃はモテたであろうと推測される。
「ん?お前は?見ない顔だな。」
「はい、森から一人で出てきた所を保護しました。記憶喪失らしく」
「それはそれは……………気の毒だな」
「いえいえ、気にしてないですよ」
すると門番の男はフード部分で眠るクロを見つける。さぞかしフード部分でくつろぐのが気持ちが良かったのだろう。
しかし門番は剣を抜く
「べ、ベビーフェンリル!!高ランクモンスターじゃないか!!」
「あ!!ゴンザさん!!彼らなら大丈夫ですよ。一応この街まで森からですが護衛してもらったので安全だと保証します。」
「ま、まぁお前がいうなら大丈夫だろう。おい、何か身分を証明できるものは?」
「すいません。持ってません」
「そうか。なら銀貨一枚を入場料として払ってくれ。とりあえずここの街に登録するかギルドに入会して身分を保障してほしい。もしそれができない場合銅貨一枚を毎月払ってほしい。」
「わかりました。」
「あ、これを」
そういってゴンザが首輪を渡す。
これをクロにつけなければならないらしい
「よし、これで大丈夫だ。入っていいぞ。あとデイダンの商隊はいつも通り審査に入れ」
「わかりました。ではリュージ。またいつかな」
「はい、色々お世話になりました」
「気にするな。達者でな」
こうしてデイダンの商隊と別れ街に入ってゆく
またこのデイダンとの商隊と関わる時が来るがそれはまたいつかの話
と、この辺でフリーワールドの通過について説明しておこう
鉄貨、銅貨、銅板、銀貨、銀板、金貨、白金貨となる。鉄貨10枚で、銅貨一枚の価値に、銅貨10枚で銅板一枚の価値になる。つまり○○貨10枚でその上の硬貨の価値になると思ってほしい。
日本円にすると
鉄貨=1円
銅貨=10円
銅板=100円
銀貨=1000円
銀板=1万円
金貨=10万円
白金貨=100万円
ちなみにリュージのポーチの中には白金貨一枚、金貨五枚、銀貨9枚、それ以外の硬貨が10枚ずつ入っている
160万飛んで110円となる。
とりあえずは宿には困らないだろう。
リュージが街を歩くとふとある建物が目につく。
『冒険者斡旋労働組合』と書かれている
冒険者斡旋労働組合、通称冒険者ギルドと呼ばれ各国に支部を持つ労働組合の一つである
冒険者ギルドは国の管轄外の組合である為基本的にラフであるがギルド内の規律を破れば国に逮捕されるという仕組みだ
リュージはギルドへ歩を進める
「こんにちは。本日はどういったご用件でしょうか?」
話かけてきたのは20代くらいの女性だった。
「ギルドに登録したいんですが」
「よろしいですよ。」
ニコッと営業スマイルを見せる受付嬢
「では、早速お名前とジョブを教えてください」
「リュージです。一応剣士になります。あと魔法も…………ちゅ、中級まで使えます」
さすがに初めて冒険者として登録する人間が超級を全属性使えるというのはさすがに言うのは気が引けたのだろう。中級と言った
「かしこまりました。では魔法剣士と言うことになります。よろしいですか?」
「はい、構いません。」
「ではこの履歴書にお名前と年齢、ジョブを記入してください。代筆も可能です。」
「代筆ってお金かかりますか?」
「いえいえ、かかりませんよ」
「ではお願いします」
正直この世界の文字を読むことは出来る。何せギルドの看板は読めたのだから。しかし書けるかは別の気がするのだ。だからとりあえず代筆を頼んだのだ
「では名前はリュージ様、ジョブは魔法剣士、失礼ですが御年齢は?」
「17です」
「17歳……と、これで登録完了です。わからない事がありましたらいつまでもギルド職員にお聞きください。なおクエストやその道中、またギルド内での揉め事には一切関知しませんのでご了承ください。なお余りにお酷い場合は会員を廃止するのでご了承ください。」
「わかりました。じゃあさっそくクエストを受けます」
「リュージ様はC級ですのでこちらになります。」
ゴブリン×10匹討伐
コボルト×10匹討伐
各ラクーン種×合計10匹討伐
「じゃあゴブリン討伐クエストを受けます。」
「ではクエスト発注しました。」
「はい、ありがとうございます」
こうしてリュージはゴブリン討伐に向かった
ゴブリン討伐クエストは難なく終わった。
と言うかゴブリン相手に無双しまくったリュージ
簡単に言うと水の超級魔法『激水竜』と土の超級魔法『土竜大砲』で殲滅した。
体内魔石と耳は確保したので討伐証明が出来るのでよしとしよう。
討伐クエストから帰る途中奴隷市にたどり着いた。
「いらっしゃいいらっしゃい!今回は目白押しだよ。なんとあの獣人族最強種族 銀狼種だよ!!」
「「「おぉーっ」」」
「今回はなんと二匹の雄がいるよ」
そう声がかかると辺りから歓声があがる。
そして、あっという間に奴隷としてその二人の銀狼種の男達は売られて行った。
(ん?あれは?)
リュージの目にある奴隷が目についた
奴隷商人に話かけた
「ちょっと聞きたいんだがそいつは?」
リュージは女性の奴隷をさす
見た感じ16歳くらいでさっき売られて行った銀狼種に似てるが髪は艶はなく灰色
「あ、あぁこいつは呪い持ちなんだよ」
「呪い?」
「そうだ、銀狼の呪いって言ってパワーは人間の平均より少し上、性奴隷として使うにしても呪いが怖くて誰も買わないんだよ」
「………。よし買った」
「へ?」
「だからこいつ買う」
「お客さん、こう言っちゃあなんだがこいつ買うバカはいないぜ?」
「いや、買う。」
「お、おぉそうか。なら一応こいつと話してくれ。こいつは見せびらかす為だ。こいつが認めればいいぜ」
「わかった。」
そしてその奴隷の元へ向かう
「…………よぉ」
「……………。」
『誰?』
「ん?念話か?」
『そう、私最近声が出したくないの。だから念話するね。で、あなたは誰?』
「………。」
『なんで黙るの?』
(あれ?念話送られてない?念話ってどうするの?)
『大丈夫。思うだけで念話送られてる』
(あぁ、なるほど)
『うん』
(俺はリュージ、今日お前を買いたいと思ってる)
『ダメだよ。私呪い持ちで危険だって聞いた』
(ふーん。でも関係ないかな。俺呪いとか信じないし)
『あなた………バカなの?』
(ぐっ!!それは言わないでくれ、かわいい奴に言われるとかなりグサッと来る…………)
『か、かわいい!?そ、それって…………も、もしかして……私?』
(お前以外いるか?)
『そ、そんな、私は呪い持ちでみんなにも気味悪がられたし……………。それに私は銀狼種なのに何もできない…………』
するとその奴隷の女性は泣きそうな顔になる
(だからそんなの関係ないかな。俺は呪いなんぞ信じないしもし呪いせいで何か起こってもお前のせいじゃない。呪いが悪いんだし)
『で、でも……私に呪いがついてるから』
(だからそんなの関係ないだろ?呪いがあろうがなかろうがお前はお前だろ?)
『そんな事言われたの初めてです…………。』
「………。」
(ならこれからも言ってやる。お前はお前だ。それはどうなろうとそれは揺るがない)
『ならこれからも言ってもらえますか?』
(だからこれからも言ってやるって言ったろ?)
『そうですね。』
「お前……俺と来るか?」
「………うん」
リュージは念話をやめ口にする
商人からすればずっと黙っていたリュージの口からそんな言葉が出て驚く。そしてさらに驚く。今まで全くしゃべらないその奴隷がしゃべったからである。
「本人も了承した。これで良いだろ?」
「へ?あ、あぁ、それでしたらこちらも何も言うことはありません。ですけど後悔は」
「しない!!」
そう断言する
「わかりました。では隷属の契約をします。こちらへ」
そしてリュージは商人の元へ行く
そして女性の奴隷も商人の元へ行く
「では額に血をつけてください」
リュージは渡された針で親指を刺す
チクッ
そして血が出てくる
その血を女性の奴隷につける
「【汝の血を用いてそなたを従える】」
「【隷属】」
無事リュージは奴隷を買った
「どーも、何か忘れ物ですか?討伐クエストですから準備は徹底しないとですね」
「あ、討伐クエストならすぐ終わりましたよ」
「え!?まだ半日も立ってないですよ」
「まぁ巣を作ろうと集まってた奴らを徹底的に叩いたので。一応魔法使えますし」
「あ、そうか。じゃあギルドカードを」
「はい」
そういってギルドカードを渡す
「はい身分を確認しました。あ、後ろの奴隷さんはギルドカードに身分が乗ってたからそのまま入っていいよ」
「そうですか、じゃあ失礼します」
こうして無事街に戻ってきたリュージはギルドへ向かう。
「あ、リュージさん。お早い帰還ですね。お忘れ物ですか?」
「いえ、討伐クエスト完了の報告です」
「へ?えぇー!!そんな、まだ半日も立ってないですよ!!」
「僕は一応魔法剣士です。魔法も使えるので」
「まぁ中級魔法が使えますしね」
「はい」
「では討伐証明部位を」
「はい」
リュージはポーチからゴブリンの右耳を取り出す
数は150個、つまり150匹、このクエストを15回受けた事になる
「え!こ、こんなに!?しかも半日もたたずに?」
「何か問題がありました?」
「い、いえ、討伐クエスト完了ですし15回分の達成とします。よってB級となります。ギルドカードを更新します」
「お、おいマジかよ」
「あいつまだ登録して半日すら立ってないだろ」
「……………けっ。どっかのボンボンが生意気に冒険者気取ってるだけだろ。」
「いや、銀狼種の奴隷が後ろに控えてるしそいつにさせたんだろ、気に食わないな。いかにも自分がやったみたいに言いやがって」
色々な場所から様々な声があがる
「あ、宿を紹介してください」
「でしたら≪白龍邸≫へどうぞ」
「わかりました。じゃあ行くか」
「かしこまりました」
こうしてリュージ達は白龍邸へと向かう
「あ、お前名前は?さっき聞くの忘れてた」
「シャル、シャルルマリアです」
「OK、じゃあシャル、よろしくな」
「はい、よろしくお願いします」
リュージ達は白龍邸へとついた
レンガ造りの5階立てでかなり綺麗だ
「いらっしゃいませ。お食事ですか?お泊まりですか?」
「泊まりで」
「何日でしょう」
「しばらくはお願いしたいんですが」
「では10日で銀貨五枚でいかがでしょう」
「じゃあそれでお願いします」
「では二人分として銀貨五枚お支払いください。」
「はい」
そういって銀貨五枚を手渡す
「ではお部屋は」
「あ、別べ」
「一緒で」
シャルが言葉を遮る
「では一緒のお部屋ですね。2階の203号室です」
「あ、あぁ、ありがとうございます」
こうしてリュージはシャルと共に一緒の部屋となった。
リュージとシャルの間にR18指定が入る出来事はなかった
『ご主人、僕の事忘れてない?』
「あ、起きてたのか?」
次回はリュージがこの世界にきて初めての日常です
リュージ「さて、今日はクエスト休みにすっか」
シャル「はい」
???「はい!ご主人」
リュージ「……………。お前誰だ?」
次回 クロと喧嘩………ま、これも日常だ(仮)