第三話 魔法講座
七色の光が収まった時剣次は目を開けた
「俺はどうなったんだ?」
すると頭の中からリューの声が聞こえた
「成功したよ。これで晴れて君は白鬼だ」
「アレ?お前どこにいるんだよ」
「君の体の中…………魔力の中と言った方がいいかな」
「つまりお前は魔力そのものになったんだな?」
「まぁそうだね。君の魔力と僕自身が融合したんだ」
「ん?でも俺魔力の使い方なんて知らないぞ?」
「それは僕の体に入れば自然とわかるよ」
「どういう事だよ?」
「もしかしたら君の体は僕の世界では受け入れられない。僕が意志玉を君の世界に飛ばすのが精一杯だったように」
「意志玉ってあのビー玉みたいなやつ?」
「そう、君がこの精神世界にくるまえに拾ったものだよ」
「じゃあこの体でフリーワールドに行っても?」
「世界に拒絶され死ぬ」
「じゃあダメじゃん!!何も出来ずに終わるじゃん!!」
「その為に僕の体を媒体にするんだ」
「なら良かった、ん?ってことは俺は白髪になるのか?」
「いや、媒体にするだけで君自身は変わらない。まぁ身長や声なんかは変わるけど芯の部分は君自身のままだよ」
「見た目もそのまま?」
「いや、顔は僕の顔と君の顔を足して3で掛けて1引いて2で割ってまた1足した感じ」
「いや、わかんないから。わかりやすく教えてくれよ」
「あ、君バカだったね」
「オイこら、うるせーよ」
「ごめんごめん。んー君の世界で言う所のイケメンをかなりのものにして少し残念にした感じかな」
「まだちょっとわかんない」
「んー、じゃあ上の中と中の下の間くらいかな」
「じゃあかなりいい方って事か」
「まぁ君の素材は悪いから上の上になれないのは仕方ないよね」
「……………お前って何気に毒舌だよな」
「そんなことより……………頼んだよ…………」
「ん?……あ、あぁ、任せろとは言わないけどやれるだけやってみるよ」
「それじゃあ僕は眠るよ」
「え?魔力の使い方は?」
「僕の体に入れば記憶が流れ込んで使い方がわかる。あとはイメージ力だね。あと詠唱は余りしなくていいよ。詠唱はあくまでイメージ力を補う為だからね。魔法名を言えば大丈夫だよ」
「なるほどね」
「それじゃあ………………頼んだよ……」
「あぁ、でもここからどうでるんだ?」
「僕が詠唱を言えば出れるよ。じゃあ早速行こうか」
「あぁ、頼む」
そしてリューが言葉を紡ぐ
「『異世界からの旅人よ。いざ旅立て』これでOKだよ
死を恐れず……………よし逝ってこい」
「え?逝ってこい?なんか字がちが」
剣次の言葉は途中で終わった
「………ケンジ、………君を……巻き込んだ………のは……すまないと思う。でも………君なら…できる筈だ………。頼んだ……よ」
そしてリューの言葉も終わった
剣次は目を覚ました
「俺………あいつの体に無事入り込めたんだな」
そう呟く剣次。そして剣次は辺りを見渡した
レンガに覆われた壁。机の上には様々な本や何かを記録した紙が乱雑に散らばっていた
ふと後ろをみると培養カプセルのようなものがあった。
培養カプセルの中には液体が満たされていたらしくカプセルの周りには液体が勢いよく出たことがわかるくらい濡れたあとがあった
「うっ………頭が……」
リューに突然頭痛が襲った
すると頭の中に文章が浮かぶ。その内容は
『無事僕の体に馴染んだみたいだね。この文は君自身が僕の体に馴染めて初めて出る文章なんだ。もし力の使い方が分からず闇雲に使えば君自身を滅ぼしてしまう。だから馴染んだ瞬間にこの文が浮かぶようにした。これで君に力の使い方を教えられる。後君の性別が男性か女性かはわからない。女性なら安心して欲しい。ちゃんと女性らしい体になってる筈だよ。もしなってなければ次教える魔法を使って欲しい。もし男性ならその魔法は出てこないよ。』
(まぁさっき呟いた時に男の声だったから大丈夫だな。第一あいつ男だったし)
と剣次は思った。するとまた文章が出てきた。そしてまたあの頭痛が襲う。そして剣次は思う
(また頭痛かよ!!)
『それじゃあ力の使い方を説明するね。魔法には属性魔法と無属性魔法、そして召喚魔法と大まかに分けて三つある。そしてサポート魔法としてステータスを見たり見せたりすることができる。属性魔法には五大属性魔法と三種属性魔法がある。まずは五大属性魔法について説明しよう。五大属性魔法は火、水、雷、土、風の五つがあって、自然現象を再現したりすることが出来るんだ。但し階級によって出来るものが変わってくる。そしてこの属性魔法は混合させることが出来る。でも出来るのは階級が上の位になった時だけだから注意して欲しい。階級が上位に上がる程魔力の消費が激しい。僕が見つけた人だから大丈夫だと思うけど過信しないで欲しい。そして三種属性魔法についての説明をするよ。三種属性魔法はその名の通り三種類ある。一つ目は影魔法。これは影を使役する魔法だ。そして二つ目は光魔法。これは光を使役する魔法で回復などの癒やしを与えることの出来る魔法だ。次は時空間魔法。これは時空間を使役する魔法だ。テレポートや透明化とか他の属性魔法よりも応用が利く魔法だ。でも時空間魔法は他の属性魔法よりも魔力の消費が激しい。だから多用はオススメしないよ。』
(なるほど、まぁ簡単に言えばゲームとかラノベとかでお馴染みのような魔法で、時空間魔法はチート級って事か)
『次は無属性魔法について説明するよ。無属性は結界を出したり肉体を強化したりする応用が利く魔法だ。しかも属性魔法より魔力の消費は抑えられる。どう使うかによって属性魔法より有利になったり不利になったりする。これが無属性魔法だ。この世界は無属性魔法を使う人が多い。世界最強と呼ばれる人も無属性魔法でのし上がった程だと言われるほどね。あと無属性魔法は他の属性魔法と組み合わせ使う事も出来るよ。しかも属性魔法さえできれば消費する魔力は無属性魔法のものだけなんだ。理屈はわからないけどね。』
(無属性魔法……是非とも完璧に使いこなしたいな)
『次は召喚魔法について説明……………する前に属性魔法の階級を説明するよ。階級は四つ。初級、中級、上級、超級と呼ばれている。そして超級を使いこなせると五大属性魔法と三種属性魔法の光と影の魔法は呼び方が変わる。呼び方はまず、炎、氷、霆、嵐、岩。これが五大属性魔法の超級を使いこなした後の言わば上位互換のような魔法だ。次は光と影の魔法の上位互換は聖と闇だよ。そして光と闇の魔法も階級がある。その階級は他の属性魔法と変わらないよ。後上位互換した後の階級は最初は超級から。次は絶級、そして神級だよ。消費量は半端じゃないから注意してほしい。』
(な、なんかすごいがもうお腹いっぱいだな)
『次は召喚魔法について説明するよ。召喚魔法は二種類ある。まずは使役型召喚魔法。これは魔獣と契約して使役する魔法だ。魔獣によって契約する時の魔力は変わるけど契約が終われば呼び出す時の魔力だけで十分だよ。次は創造型召喚魔法だよ。これは魔力を全てつぎ込む事により魔獣を作りだす魔法だよ。作り出した魔獣は消えない。その命が尽きるまではね。しかも君と共に成長するんだ。簡単に言えばパートナーを呼び出す魔法だよ。』
(………魔力を全てってもし魔力がなくなったらどうなるんだ)
『創造型召喚魔法について思う事があるだろう。それは魔力がなくなったらどうなるか……だよね?魔力がなくなったとしても死んだりはしない。その代わり極度の疲労感と欲望に忠実になる。欲望とは欲求。つまり食欲や睡眠欲、そして性欲などが挙がる。僕自身はこの魔法を使った事がなくて魔力がなくなった後のことはわからないけどそういう事になるらしい。まぁ性欲には注意した方がいい。異性に嫌われるからね。』
(まぁ、確かにそうだよな)
『次はサポート魔法の説明をするよ。これで魔法の説明は最後になるよ。サポート魔法はある程度の人が使える。これは身分を証明したりする魔法だからね。もし使えない人は他の人に使ってもらい身分証明をする事ができる。そしてこれは君だけの特権でステータスを見たり名前を変えたりできる。簡単に言えば自分の元の名前を使ったり僕自身の名前を使ったりできる。しかもいつでも名前を変更する事ができるんだよ。』
(すごい。詐欺魔法じゃないか!!)
『この魔法は白鬼を継いだ事がバレないようにする魔法だよ。リュー・バイス・ドラグレンと言う名が広がってないとも限らない。だから万が一の為に用意した魔法だよ。一応白鬼は有名だからね。白鬼と偽った者が死刑にされたと聞くから君も注意してほしい。』
(オイオイ………俺って大罪人の称号ついだのかよ)
『これで魔法の説明を終わるよ。最後に一言。魔法は万能ではないからできる範囲でできることをする事とイメージ力が肝心だよ。………後もう一言。
…………おやすみ……。』
(…………)
ピキッ……
剣次の額に青筋が浮かぶ。
「お……………お、おやすみじゃねーよ!!最後に溜めてそれかよ!!もっと重要な事を言え!!あんな大層な頭痛起こして最後がおやすみって……………ふざけるなよ!!」
剣次の怒号が部屋に響くのであった
誤字脱字があれば教えてください
剣次は魔法を使います
そして戦います
バトルの描写は上手く書けるかわかりません
剣次「早速魔法を使ってみよう」
次回 いざ魔法を使ってみよう!(仮)