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893とJK。  作者: にこる。
2/8

彼と出会った日。

2週間前。


小さくて古いカフェでバイトをしていた時だった。



その日は雨が降っていて、お客も少なくて暇で何もすることがなかった。



それでも仕事中なので休んでいられず、買い物に出かけることにした。



赤い水玉模様の傘を差して外へ出た瞬間、バシャリと何かが水溜りに落ちたような音がした。



音のするほうを見てみると、男がこの雨の中、突っ立っていた。



水溜りを見てみると携帯を落としたようだった。



何かが変。



男が異様なオーラを放っていたせいか、誰も近づかなかった。



なのに、私は近づいた。




『風邪引きますよ』




男は振り向いて私を睨む。



使っていた傘を男に渡す。




『傘貸しますから早くお家に帰って温まったほうがいいですよ』




それだけ言って私はカフェに戻っていった。



ただそれだけだったんだ。




傘なんてどうせ返ってこないと思ってた。



男はどうせ私の顔なんて憶えてないと思ってた。




なのに。



男はカフェでバイト中の私のところへ来た。



何故か、顔を赤らめながら。



花束とあの時の傘を持って私に言った。




『俺の女になれ』




あの日から男の告白を受け続けることになったのである。




私はとんでもない男に好かれてしまったんだと気付き、あの日の私をぶん殴りたくなった。




彼曰く『一目惚れ』だそう。





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