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5.頑張って稼いで魔導書を買いたいと思います


 この世に生を受け、6年と半年が経ちました。英雄に憧れ、日々精進しております。

 読書に、お昼寝、ご飯を食べる毎日です。これだから6歳児は忙しい。


 あとは日替わりで、スキルの取得を目指してます。


・師匠→剣術

・耳の長いイケメンおじさん→狩猟や罠、森や魔物について学ぶ

・筋骨隆々の背の低いおじさん→刃物研ぎ


 こんな感じ。

 ただ最近は、新しいスキルも覚えないし、レベル?も上がらない。10才の鑑定の儀は楽しみだがまだ当分先の話だ。ここらで何かテンションのあがる話はないだろうか?



 村の中をただなんとなく散歩していたら、向こうから怪しいおじさんが現れた。



「おっすユーマ! 元気だったか?」


 冴えなくてモテない商人のおじさんが現れた。最初の頃は口調がきつかったおじさんとも仲良くなり今では友達みたいな感覚だ。



「おじさん、久しぶり」


 駆け寄るが抱きついたりはしない。煙草臭いから。

 おじさんは、この村唯一の商人だ。この村から1番近い町で商品を仕入れこの村で売っている。後は、1年に1度領主へこの村の鉱石を納める際に色々と動いてくれてるみたいだ。



「そうだ、いいもんがあるぜ」

「何?」


 おじさんは得意げな顔をしていた。



「じゃーん、これなーんだ?」

「嘘⁉︎ もしかして魔導書!」


 おじさんは固まって動かなくなった。



「そんな一発で当てんなよな〜」

「十分驚いてるよ」


 実際ワクワクが止まらなかった。是非読みたい。



「あ、でも…」

「そうだよな〜、魔導書は高くてユーマには買えねぇ。おまけにユーマに使えない魔法だったら何の意味もねぇ。寧ろ人生最悪なくらいの損までする。でも、今後また手に入るとは限らねぇ」


「何がいいたいの?」

「取引だユーマ」


 おじさんは小声で俺に耳打ちしてきた。



「実はこの前な、村の近くで鉱床がありそうな洞窟を見つけたんだ」

「え⁉︎」


 こんな山奥の中でよく見つけたものだ。




「幸いにも村からも割と近いし魔物の気配もヤバそうな獣の痕跡もねぇ」

「…つまり俺に鉱石を取って来させたいの?」


「ピンポーン」

「でも…母さんが心配…」


「何、そんな沢山採ってこいって訳じゃねえ。毎日ちょっとでいいんだ。それを半年、ユーマが7才になるまででいい」


「うーん…」

「頼むよユーマ、おじさん小遣いが欲しいのよ。採れない日があってもいいし、お母さんの目が厳しい時は行かなくていいし、ほんの数分だけでもいい」


 おじさんはお小遣い欲しさに必死だった。

 でも確かに美味しい話だ。もしかしたら【採掘スキル】を覚えれるかもしれない。



「じゃあ取り引きしよう、おじさん」

「お、いいのかユーマ」


「ただし、希少な鉱石が採れた時はそれ相応の対価を貰うよ」

「お、おう」


「あと、半年間はその魔導書は誰にも売らないでよ。半年間の成果で俺はおじさんから魔導書を買う。おじさんは魔導書と鉱石を売ってお小遣い稼ぎをする。それでいいね?」

「お、おうよ。あ、でも希少鉱石があった時はちゃんとおっちゃんに渡せよ! ちゃんと買い取ってやるからネコババはすんなよ」


 ち、バレたか。



「ちっ、分かったよ」

「おい、する気満々だったのかよ! ったく大したガキだぜ全く」



 さてと、これから忙しくなるぞー。

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