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17/23

17.鑑定してもらえる事になりました


 俺たちは軽く食事を済ませて、絡んできた町の子たちが教えてくれた魔道具店に向かう事にした。



「ユーマの欲しいものあるといいね」

「あるとは思うよ、多分買えないだろうけどね」


 純粋なジャンヌはもう手に入る気でいる。そんな3回も都合よくいく筈がない。どうしようかな…流石に明日、商人のおじちゃんに報酬で買ってもらうには高すぎるよな…でも欲しいな。


 混雑程ではないが、そこそこ人の通りが多い道に入ると突然悲鳴が聞こえてきた。



「誰かー! ひったくりじゃー! 捕まえてくれー!」


 年配の女性の助けを呼ぶ声が後ろの方から聞こえてきた。俺たちが後ろを振り返ると、黒い風呂敷を持った2人組の男達がこちらに向かって走って逃げてきた。



「ルナ!」

「うん、パワー! プロテクト!」


 ルナは瞬時に俺たちに攻撃力を上げる魔法をかけ自身に防御結界の魔法をかけた。その瞬間に俺とジャンヌは抜剣はしないけど剣を構えて犯人たちに向かって駆け出した。



「邪魔だ!」

「どけ!」


 犯人たちは無理矢理に人を押し除けながらこちらに近づいてくる。



「ガキが!」

「邪魔だっつってんだろうが!」


 犯人たちはお構いなしでこっちに向かってきた。



「「縮地」」


 俺とジャンヌは同時に縮地を発動させて、まだ距離のあった犯人の眼前まで一気に距離を詰めた。



「なっ⁉︎」

「はっ⁉︎」


「おいたはメッ!」


 ジャンヌと俺は同時に剣を振り抜いて犯人2人をぶっ飛ばした。



「がはっ…」

「ぶへっ…」


 犯人たちは転げ回って気絶した。周りにいた人たちから称賛と拍手が送られた。






「おばあちゃん大丈夫?」


 ジャンヌはひったくりにあったおばあちゃんに駆け寄り手を差し伸べた。おばあちゃんは転げた拍子に少し膝を怪我したみたいだった。

 その間に俺は捕らえたひったくり犯を街の警備隊の人に突き出した。



「ヒール」


 ルナはおばあちゃんに回復魔法をかけてあげた。



「ありがとよ、お前さんら。領主に税を納めた帰りでね、大して金は持ってなかったが大事なもんが入っていてね、助かったよ」


 おばあさんは「ヒッヒッヒ」と笑いながら黒い風呂敷を大事そうに抱えていた。



「うん、もう大丈夫だと思う」


 ルナの回復魔法が終わるとおばあさんはゆっくりと立ち上がった。



「ああ、もう大丈夫だ。ありがとさん」

「ううん、良かったー。大丈夫そうだし、じゃあ私達は行くね」


 俺たちはその場を立ち去ろうとした。



「お前さんらどこへ行くんじゃ?」

「えっとね…『魔金堂』ってお店を探してるの、おばあちゃん知ってる?」


「ヒッヒッヒ、そりゃワタシの店じゃよ。お礼もしたかったし、ついておいで」

「ホント⁉︎ ありがとー」


 まさかの助けたおばあさんが、目的のお店の店主だった。じゃあこの人が法外な値段で魔導書や技能書を売ってるっておばあさんか。







 『魔金堂』


 中は薄暗く、妖しく光る道具が所々におかれており、色々な道具や本が妖しく並べられていた。妖しさマックスのお店だった。



「あ! あれ魔導書じゃない?」


 ジャンヌとルナは直ぐに魔導書を見つけた。



「ホントだ。なになに…風魔法に…火魔法…あ、聖魔法もある!」


 さっきの魔導書店より、魔導書はゴツくて装飾も沢山施されていた。



「ヒッヒッヒ、お前さんら魔導書が欲しいのかい?」

「うん。えっとね…収納魔法か、鑑定?の技能書だっけ?」


 ジャンヌは俺の方に視線を向けた。俺は合ってるとコクリと頷いた。



「ヒッヒッヒ、そっちの坊主が欲しいのかい…目の付け所がいいね。大抵のガキは分かりやすく凄そうな魔法やらスキルを欲しがるもんだが…」

「ある?」


 俺の問いにおばあさんは一呼吸あけた。



「ヒッヒッヒ、あるよ」

「ホント⁉︎」


「ああ、ただしお前さんらが買える様な額じゃないよ」

「いくら?」


「ヒッヒッヒ…そうさね、ざっと1000万Gかね」

「「「高っ!」」」


 俺たち3人の声は揃った。



「因みに鑑定の技能書は5000万Gかね」

「「「もっと高い!」」」


 思っていた額より遥かに高かった。



「お前さんら、いくら持ってんだい?」

「えっと…5万Gくらい…」


「ヒッヒッヒ、それじゃあ買えないね」

「うーん、まぁそうだよね」


 諦めるしかない。



「なんだい、欲しくないのかい?」

「そりゃ欲しいけど流石に買えないよ。仮に値切って貰えても5万Gにはならないでしょ?」


「…ならないね」

「でしょ」


 おばあさんは何故かジッと俺たちを見つめていた。



「…じゃあ、こうしようじゃないか」

「?」


「ワシには鑑定スキルLv9がある。レベル9は相手のステータスが見れるって代物だ」

「マジか…凄い…」


「それでアンタらのステータスを視せてもらう」

「それで?」


「ワシがアンタ達のステータスを診て驚いたらまけてやるってのはどうだい?」

「…ホント?」


「ああ、さっきの礼だと思いな」

「そのステータスって教えてもらえる?」


 俺はそっちの方が気になった。



「それはダメだね。見たところアンタ達、鑑定の儀はまだだろ? あれは神から職業スキルを授かる神聖な儀。鑑定スキルLv9は、別名『神眼』とも『魔眼』とも呼ばれる代物で鑑定前のガキどもの職業スキルすら分かる代物。それを神に先んじて教えたらワシは恐らく死より恐ろしい罰が下される」


 マジかよ…



「だからワシも他の鑑定持ちも普段は滅多にこのスキルを使わない」


 恐らくおばあさんは嘘を言ってない。何故か俺にはそう感じた。



「で、どうする? やるかい?」


「取り敢えずやってもいいんじゃない?」

「う、うん…ダメで元々だし…」

「そうだね」


 3人の意見は一致した。取り敢えず俺たちはステータスを見てもらう事にした。




「ヒッヒッヒ…それじゃあ…いくよ」



 ゴクリ。

 緊張してきた。

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