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11話「管理番号682絶対的理不尽……その名はヤマモトサン!」~輪廻~

『ワシの名は! 山本六郎左衛門! 怪異の魔王にして、理不尽!』

「えっとその山本……銅鑼衛門さん? ですか。もっと、こう、ファラオ的なやつとか、特級悪魔的な奴ではなく……ネコ型ロボットだったとは」

『僕、どら〇もんです! などノリツッコミ、誰がするか!』

「いや、めちゃくちゃ乗りいいじゃん」


 明智さんが気絶したかと思うと、急に起き上げり、服は、なぜか市松柄和服になっていた。めちゃくちゃ乗りは良いが、恐ろしく近寄れない。

気を紛らわすギャグは乗ってくれるが、どうにも仲間とは思えなかった。


「なるほど、明智さんが管理番号に載っていたのは、納得です。アナタかいいですか? 格好も急に変わっていますし」

『ああ、これはのぅ……先月見た鬼滅〇刃が面白くて作った物じゃ』

『何をよそ見している! やれ! 犬ども!』


鬼〇見たんだとかくだらないことを思っていると、姿を変えたヤマノケの冬季が、私たちを犬のヤマノケに襲わせようとするが、その犬の猛攻を玉藻が今まで見たことのない力で犬を一瞬でチリに返した。


『やれやれ、ようやく出てきたのに、映画レビューもできんなど……。おい三下よ。部下というのは何もにも言わずに勝手に事態を処理してくれるものじゃ』

「……申し訳ございません。人間体での縛りの為、お手を煩わせてしまいます」

『よいそれでは……我が絶技を……』

「待って……」


私は嫌な予感がして、山本さんを止めようとした瞬間、一発の銃声が後ろから響く。

メタボは、奇妙な肉片の集まった拳銃で威嚇射撃をしていた。


「ま、待て管理番号682番、『絶対的理不尽の魔王』山本六郎左衛門! お前の一挙手一投足は、世界を滅ぼしかねない! 何をするか教えろ」

『まんとる? それを全部地表に出そうとしたが。人類は一度滅ぶが、そこの転生女神は生かしておく、こいつの力で地球ごと転生させれば被害もなかろうに』

「ふ、ふざけるな! 一度死ぬ? そんなことが許されるのかい! いいや許されへん! 今すぐに安全な攻撃に変えろ!」


私とヤマノケの親玉たちは動けなくなっていた。

動いていたら死ぬ。本能で分かる。こいつは異常だ。こんなものを制御なんて財団は馬鹿なのか! しかしもっと馬鹿はこのメタボだ。こんな理不尽な塊に勝てるわけがないのは知っていた。私ももう従うしかないとあきらめていたのだが、メタボは諦めていなかった。


『かか、お前は、知っておるぞ。玉藻が勝てないという管理者……確か……』

「……と、とにかく。話や! え、ええか、マントルを裏返すデメリットを話してやる!」

「メタボ! 諦めろ! 主は絶対お前とて!」

『ほーんでめりっと。よい、玉藻、その蛮勇に免じて話してみよ』


馬鹿だ。

こんな理不尽、何を言っても聞くはずがない。私は知っている。あまりに大きな力を持っているものは人の話を聞いているふりをする。結果はもう決まっているのだ。

こいつの結果は人類の再生。人間殺すけどよみがえらすから良いよねだ。

全て、こいつの思いのままに結果は捻じ曲げられる。

理不尽とはそういうものであった。


「鬼滅〇刃、最終章続編が、放映されない可能性がある」

『馬鹿な! そんなこと! 人類はまるっと復元されるのじゃ!』


あ、あれ?

山本さん、かなり動揺していない。え、この人馬鹿なの?

アニメの続編なんて、貴女の力を使えば一気にみられるはずでしょうに。


「俺が、持っている銃は、アーティファクト『狂った弾丸を放つ生きた拳銃』こいつは、弾丸をほかの次元に飛ばして、同じ時間どこかから飛び出す」

『ほーん、弾丸が、ワープしてらん旦那場所から発砲される。ずいぶん使いずらいものを使っておる。それがどうした。世界が創生されたのち、結果は変わらない』

「馬鹿か! この弾丸が、創生後の世界の鬼〇の刃スタッフに当たったら、毀滅の最終章は中止になる可能性だってあるんやで。バタフライエフェクト。蝶の羽ばたきが結果的に津波すら起こす可能性があるというほとんど0に近いあり揺る可能性の話をしているんやで!」

『そ、そんな可能性……』

「ガル〇ンの監督に当たったら、最終章続編はなくなる」

『や、やめろ! おぬしは外道か!』

「富〇先生に当たったら、一生、暗黒大陸編は描かれへん」

『く……くそおぉぉぉぉぉ! それは本当に駄目だろう!』


あーダメだ。

このオッサンたち、本当にバカだ。戦うことなどそっちのけで、なんかコントを始めだした。

シリアスな雰囲気ぶち壊しだよ。


『しょうがない……。おい、そこのヤマノケども!』

『『は、はい!』』

『死ね』


山本さんがそう言い放った瞬間ヤマノケたちは爆散していった。

しかしヤマノケの破片、定子さんであったものはは、最後に叫ぶ。


『なんで! なんで殺した! 私は、私は……あの女かや子にはめられて、大勢の男どもに犯され、おもちゃにされた! 復讐しただけなのに! なのに! なのに!』

『知らん。それはワシに関係ない』


そう言い、山本さんは、肉片を踏みにじり、気絶した。

服装は元の明智さんに戻り、平和が戻ったのだろう。だが、私は明智さん、そしてその中に眠る山本さんには、もう二度と関わることが無いだろう。

人の心を踏みにじる彼らとなんて。


こうして、目が覚めた明智さんに私は、二人はもう逮捕されていったと伝え、そのまま、この家を貰うことなく、家に帰ることになった。

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>アニメの続編なんて、貴女の力を使えば一気にみられるはずでしょうに。 山本さんって男の名前だけど、貴女ってことは女性なんだ。
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