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【Goodbye my hero】  作者: ジミー
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第八章 いちかばちか

 店のオーナーの目に狂いは無かった。


 数ヶ月前ジミーの働くラウンジに、秋田町では知らないとモグリと言われてる大企業の社長が来店する。


 その社長ってのは、見るからにヤクザにしか見えない顔と格好・・・

 そして、気難しくて他店でも女の娘達が、席に着くのを嫌がり、お金は使ってくれるので有り難いのだが、どちらかと言えば来店してほしくない人物である。


 席に着いた社長がジミーに話しかける。


『お前、今時なんだその格好・・・』

「ボーイと言えばコレだと思いまして・・・」


 そう、ジミーはバッチバチのリーゼントに、蝶ネクタイ、ベストを着て

 昭和の映画に出てくるようなボーイの格好をしていたのだ。


『中々おもろいやんけ』


 と、珍しく社長が笑う。


『お前、なんかおもろい事して』


 と、ここはラウンジ・・・


 他のお客様もいる。


 困ったジミーは、いちかばちか・・・


「それでは歌わせて頂きます」


 と言い、西城秀樹の《傷だらけのローラ》を歌う・・・


 そして間奏の間、厨房に入るとすっぽんぽんになり二番の歌に入ると同時に、ち○こを股に挟んだまま器用に歌いながら店内を走り回る。


 店内には、女の娘達の


『キャーキャー』


 と声が響き渡るが、無我夢中で歌ってるジミーはそれがウケてるのかスベってるのか分からないけどやり続け・・・


 そして、最後終わると同時に社長の真向かいの椅子に上がり。


「はぁい・・・ありがとうございます」


 と、背を向けお辞儀する。


『ち○こ見えとるわ!』


 なんとあの社長が、大爆笑でツッこんでくれる。

 それは、その場にいたほとんどの人が、初めて見た光景だった。


 たちまちその噂は広まり、ラウンジでありながら男性女性関係なく、ジミー目当てのお客様が一気に増えたのであった。

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