表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/52

第33話 エピローグ

お知らせ。この度、予想以上の反響に驚いています。

感想欄などでも二章を読んでみたいとの有り難いお声に感謝です。

できる限り早い二章の掲載を心がけていくつもりです。

予定としましては、来月のどこかで再開をと考えております。

もう少々お待ち下さい。m(_ _)m

 翌日、ポースターへと戻るために竜車へと乗り込んだ。

 レイラとエルザはユニコーン車で帰るようだ。


 レイラは余程お母さんのお花が好きなのか、花瓶に挿したカンパニュラを大切そうに抱き抱えている。


 一瞬、ユニコーン車に乗り込む彼女がこちらへ振り向き力強く頷いていたので、よくわからなかったけど親指をグッと突き立てて微笑んだ。

 するとなぜか赤面して、慌てた様子で乗り込んでいく。


 まっ、何はともあれ、レイラとの距離もかなり縮まったと思う。

 これでバッドエンドは無事回避できたのではないだろうか。



 あれから数日――まぁそれなりに大変だった。


 しばらく学校を無断欠席していた俺達は、ゴーゲン・マクガイン理事長にこっぴどくお説教された。

 帝国の第三王子だからと言って、一度御入学された以上は好き勝手は許されないのだとか。


 そのせいで、俺とレイラにマイスター兄妹は一週間の補習を余儀なくされた。

 あっ、そうそう。

 ずっと気になっていた学園派閥の一つ、アヴァンにも無事入ることができた。


 レイラがアヴァンに所属していたお陰で入れたのだが……やはり帝国の王子ということで肩身は狭い。

 だけどジェネルとシェルバも居るし、何より近頃レイラが優しい。


 きっと、アメストリアの一件で少しは誤解が晴れたのではないだろうか。

 このまま彼女と友好関係を保っていれば、俺の人生が悲惨なものに変わることはない。

 と、願いたい。


 ただ一つ気がかりなのは、リズベット先輩だ。

 あれ以来一度も姿を見かけていないが、革命軍が慈善団体に変わった今、彼女にはもう何の害もないだろう。

 飽くまで俺の希望的観測なのだけど。


 それと、帝国から喰魔植物の種を盗み出し、アメストリアのフレマセル村に種を植えた犯人も、無事捕まえたとグゼン・マルスロッド大臣から報告を受けていた。

 これはセルバンティーヌのお陰だな。


 しかし、当の本人はというと……革命軍本部に経理部の部屋をクレバから与えられているというのに、何故か俺の屋敷に住み着いている。

 まぁ、根からの悪い奴ではなさそうなので別に構わないのだが、与えた部屋に俺の神棚を作って毎朝祈るのだけはやめて欲しい。


 クレバからは革命軍内部に俺を信仰する宗教団体みたいなのができていると報告もある。

 まず間違いなくセルバンティーヌのおっさんの仕業だろう。


 変なことをしないでもらいたい。

 ハッキリ言って迷惑以外の何物でもない。


 革命軍はレイラの父、ライン陛下の許可を得てアメストリアにも支部を作ったらしい。

 今では魚の輸入業だけではなく、ドラゴンタクシーなる仕事も始めているとかなんとか……。

 まぁ、好きにやってくれ。


 人手が増えたことに加え、アメストリアというお得意先ができたことで、オルパナール及び海住連合はこれまで以上に潤っているらしい。

 シェルバちゃんの話しでは、近い将来海住連合の長にジェネルが抜擢されるかもと、噂が立っているのだと。大出世じゃないか。


 そのジェネルは近頃、マハラジャのように黄金のアクセサリーを身にまとっており、成金王子と化しつつある。

 いつかサイババのように手から金でも出すのでは? と、俺は生暖かく見守ることにした。


 ステラは………相変わらず過ぎて何も言うことがない。



「ジュノス殿下、アールグレイです」


「ああ、いつも悪いな」


「いえ、ジュノス殿下に飲んで頂けて光栄です!」


「そういえば随分静かだな。アゼルは?」


「クレバさんのところに遊びに出掛けちゃいました」


「ハァー……」


 あのバカ! 執事の仕事をほったらかして遊びに行くって何を考えてんだよ。

 つっても……まだ6歳だもんな。

 仕方ないと言えば仕方ないな。


「それにしても、庭で頂くレベッカのアールグレイは格別だな!」


「うふふ、お褒め頂き光栄です! ジュノス殿下」



 本当にこれでバッドエンドを回避できたのか……それは俺にもわからない。

 だって人生は長い!

 前世ではあまり長生きしたとは言えないが、今世の俺の寿命ってのが80年だとすれば、現在15歳の俺にはあと65年も残されているのだ。


 そんな未来のことまではわからない。



 わからないからこそ全力で、破滅を回避するため誠実に生きようと思います。

お読みいただきありがとうございます。

いかがだったでしょうか? ひとまずここで完結ですが、二章を読んでみたいという反響が多ければ続きを書こうかなと思っております。

面白かった、続きを読んでみたいなど、少しでも思ってくださいましたらぜひ、ブックマークや↓の評価をポチッとお願いします。


追伸、連休ですので6話完結の作品を投稿いたしました。


【婚約破棄を言い渡された悪役令嬢から復讐依頼が届きました。】

よろしければこちらの作品もご覧ください。

下のタグから読みに行けます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3月1日昼12時に投稿開始し!
一話だけでも……!
是非お読みください!
貧乏国家のクズ王子~国家建て直しのため魔王軍に入った俺が天才と呼ばれ始める。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ