聖都までの道2日目
帝都を出て2日のお昼くらいだろうか太陽は真上にある。
しかし森の中のおかげか木陰になって暑くはない。
ウルは昨日の話がショックだったのだろうあまり眠れてなかったようで今になって眠ったようだ。
「やっぱり寝顔は可愛いな。」
ウルのすやすやと眠る姿を見つめる。
ああいった行為は俺も慣れてなくてウルの前では平然としているが心の内はだいぶ乱れている。
ウルの姿を見ているだけで熱くなるものもあるし、特に眠っている姿は興奮する。
だからと言って理性を失ったりはしないが。
しかし密室で無防備なのはいただけない。
気まずいので御者に馬車を止めるように命じた。
「どうかしましたか?大将閣下。」
馬車の進行を止め外に出た俺に副隊長が問いかける。
「少し早いが昼食を取りたい、準備かかってくれ。」
「は!」
「後なるべく静かに頼むよ。」
「了解しました。」
30人くらいの兵士に開けた場所を草刈りなどで整備させる。
しばらくすればいい香りがしてくる。
大鍋に30人前の雑炊が出来ている。
骨付きの干し肉と野草、米と麦を合わせた物だ。
しかし森の中は魔物の巣窟だ。
警戒はしてるが間違いなく一度は襲われるだろう。
警戒は怠れない。
この森は何度も通った道、経験則からの判断だ。
とりあえず10人づつ交代しながら休息と食事を取る。
「大将閣下お嬢さんを起こさなくていいのですか。」
「そうだな、最後の班と一緒にとってもらうとしよう。・・・いや、そうもいってられないな。」
「閣下?」
「死霊犬だな、20匹はいるな、近くに死霊騎士が居るかもしれん気を抜くなよ。」
「各隊、抜刀!!。」
福隊長が号令をかける。
兵士たちすぐに戦闘体制に入る。
さすがの騒音にウルも目が覚め馬車から降りて来た。
ウルもそれなりの冒険者だ、聞かなくても状況判断くらいは付く。
すでに短刀を抜いてでき来た
「魔物ですね。」
「起きたかウル、死霊犬だ、数は20、死霊騎士も近くにいるはずだ。」
「はい。」
「俺は死霊騎士を探しだして刈る、死霊犬を頼む、犬畜生とはいえ奴らは魔法も使う2、3人で対処しろ‼。」
「はい‼。」
「指揮は副隊長任せた。」
「了解です。」
俺はそれを言い残すと森の中に入る。