贖罪の理由
さてここからは自問自答だ。
なぜ俺はここまでしてウルをひき止めた。
嫌がるあの子を依頼という形をとってまで聖女に会わせようとしたのか。
ウルがもういいと言っているのだから黙って見過ごせばいい普通ならそうするだろう。
しかし俺はそれが出来ない。
理由は聖女にある。
聖女には嘘や罪は看破されるそういった能力がある。
俺の行為は間違いなく看破されるだろう、ただウル言うとうりきちんと説明すれば許してもらえるだろう。
しかしそこにウルがいなければならない理由が存在する。
聖女は無責任な行為を許しはしない。
俺はウルを聖女の前に出さなければその地点で聖女は俺を無責任な男てして見なすだろう。
なぜかって?
簡単だ聖女には生命を命感じることができる。
はっきり言えばお腹に子供が居るかどうかもわかるということだ。
しかし聖女の信頼を失うのは怖いが大したことではない聖女と言えども他人の行動にいちいち口出しはしないからだ。
ならなぜ俺がこんなにもあわてているかって?
そりゃ他人じゃないからだ身内も身内、実の妹様だからだ。
場合によっては殺されるかもしれない。
まあもちろんそんな事がなくてもきちんと責任は取るがな。