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対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第3章 旅路
56/57

容疑者のアジト



           ✳


小さな港にやってきた。

波の音もなく辺りは、シーンと静まり返っている。




           ✳




「哀川さん」


「はい」


「着きましたがここで待ってて下さい。先に付いている所轄に状況を聞いてきます。」

「絶対に車から出ないで下さい」


「分かりました」



「兄貴!ヤバイ、バレてますぜ!」

「沖から来て挟み撃ちってことないですよねー」


「くそー、逃げるぞー」


1台の大きなクルーザーの影から、小さめのモーターボートが勢いよく沖に向かって出ていった。

と同時にパトカーのサイレンが鳴る



「ウー…」


…………


………


あのクルーザーだ!めぐみがいるかも知れない…

そこへ乗り込む為の橋が架けてある。


俺はクルーザーの中をめがけて走った。


警察官も俺の直ぐ後を走る。


クルーザーの中に入ろうとする俺を抱き抱える警察官


「危ないです。哀川さん!」

「まだ他に犯人がいるかも知れません!」


俺は無理やりパトカーの中に押し込まれた。


静まりかえった状態が10分程続いた。


とその時


突入の合図とともに一斉に警官、刑事がクルーザーに飛び込んだ。

居ても立っても居られず、俺も続いた。


クルーザーの中に入った俺は直ぐさま…


「めぐみは何処に居ますか?」


「哀川さんまだ危ないです。ここで待ってて下さい」


刑事が俺の両肩を持ちゆっくり強く俺が腰を降ろすまで待っててくれた。


腰を降ろすと直ぐに他の警官がこっちに向かって来て


「誰もいませんねー」


それを聞いた俺は更に体が抜け船内で項垂れた


「哀川さん確りしてください。海上保安庁にも連絡がいってるので今はそれを待ちましょう」


力なく返事をした


「はい」


現場検証が始まっているけど、その話しは耳に入ってこない


暫くすると警官の無線機から海上保安庁からの音声が大きく鳴り響く。


《容疑者確保!》

《しかしながら被害者の女性は居りません。そちらの状況もお聞かせください!》


「こちらはもぬけの殻です」


《分かりました。あっ、ちょっと待って下さい。今、容疑者からの情報で、被害者の女性は目を離した隙に海に飛び込んだと言っています》


「海に飛び込んだ?」


《はい、クルーザーの横から何かが落ちた音がしたと》


それを聞いた俺は海に飛び込もうとした。




とその時……




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