表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
最終章
5/57

決断


           ✳



隆介の(ちーむ)にも朝一番のミーティングがあった。

その中の内容に隆介にとっての一大事が!!……


………………テレワーク…………………


休憩室に向かう途中、有田さんから呼び止められ‥


「隆介!、隆介!」


「どうしたんですか、何かあったんですか?」


「おまえテレワークの事、聞いたか?」


「テレワーク?何ですかそれ?」


「在宅出勤だよ。」


「在宅出勤?」


「あー。会社に出勤せずに、自宅で仕事をすることだよ。」

「多分おまえ決定だよ。後で課長か係長から話があると思うぞ」


「えっ、俺なんにも聞いてないですよ」

「マジですか?」


「ああー、プロジェクトが押してて苦肉の作らしい」

「ただ週に2回程らしい」


「分かりました。後で課長に聞きます。」


昨日に続き今日もまた有田さんと会社を後にし

歩いている。

ミーティングで決まったことの内容で

俺が悩んでるんだろうと思った有田さん。



「隆介、そう思い詰めるなって。慣れれば大丈夫だって」


有田さんの関西弁とその関東弁と言うか標準語というかそのニュアンスが未だに馴染めないせいか、

大丈夫とは思えない。


それに早朝から、夜遅くまで家に閉じこもることになる。


「まっ隆介。今日は真っ直ぐ帰れ俺も今日は

真っ直ぐ帰るから。」


「へっ、いや、昨日も真っ直ぐ帰るつもりでしたけど」


「まっ気にするな、また明日じゃな」

「はい、じやまた明日、お疲れ様でした」


なんて、人だ。


まぁいいか。


有田さんと離れて、1人で帰宅途中にまた

朝の彼女のことを考えている。



…………………… …………………… ……


普段なら快速列車で帰るところが

何故か帰りも各駅列車に乗っている‥‥


帰りの何処かの駅で彼女を見れるかも知れない。


列車の中から、早いスピードですれ違う

対向列車を目で追っている自分がいる。

駅のホームも全て見ただろうか。


異常かなこれって?


でも気になる‥


‥‥

最寄りの駅から、自転車に乗りいつも通りの自宅に帰った‥

そして部屋に入るや(いなや)また彼女の事を考え始める‥‥


初恋の彼女なんだろうか?

俺を憧れにしてた彼女か?

大学なら顔はわかるからなー


小、中、高なら変身したら分からないかも。

幼稚園もありか?


実家に電話だ!!


「もしもし、母さん」


「まぁー隆ーどうしたの」


「母さんお願いがあるんだ」


「どうしたの」


「悪いんだけど、俺の幼稚園と小学生、

それと中学、高校の

アルバムを送ってほしいんだけど」


「どうしたのいきなり」


「いや、何でもないんだ。急に見たくなって」


「あそう。わかった、じゃ送っとく」


「頼んだよ」


「わかったけど、たまには帰っておいでよ」


「わかった、来週の日曜日に一度帰るよ。じゃ」


「はいはい」


電話をきりいつものようにコンビニ弁当を食べ風呂に入る。


風呂に入っても彼女の事が頭から離れない。


風呂から上がり目覚ましをセットしようとその目覚まし時計を手にした‥‥


ハッ?‥‥


朝は気が付く余裕はなかったが、よく見ると朝に起きた時間の約10分前にセットしている‥‥

何故なんだ!!


でも朝の出来事にしたら()したる

ほどではない。


深くは考えなかった‥


そしてそのままの時間で目覚ましのスイッチをいれた。

明日もあの時間に出勤できる。


決断の時だ!!


もう一度会おう!!


あの時間に、あの彼女に。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ