生まれ変わっても一緒になろうねっ
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ハッ!!
今こいつの夢を見てた。はっきりと。
涙が止まらない。
僚馬と紗希‥‥
多分お前あれだろ、俺が動かないかも知れない、俺が彼女を忘れるかも知れない。だから俺に精一杯、夢を見せてたんだろっ。
そして賭けに出たんだろっ。俺が嫉妬し、そして諦めて彼女を追いかけるのやめるか、それとも‥
俺、分かったよ。お前には、体がない。だから俺に訴えてんだろっ‥
あんなの見せられたら、俺もういいよ。お前の手足でいい。お前の俺でいい。
「只今ー」
「あれっ、起きてんじゃねーか隆介」
「‥‥?」
「隆介っ?」
「おいっ、どうしたんだよ、隆介!!」
「お前泣いてんのか?」
「藤もっちゃん?」
「朝に俺が夢を見てたって言ってたろっ?」
「あー」
「俺、やっぱり見てたよ、夢」
「でも、あれは、多分こいつの失敗作何だよ?」
「こいつ?」
「失敗作?」
「隆介?、何言ってんだお前」
「こいつ俺に夢を見せたかったんだよ、本当は」
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藤本さんて優しい人何だな‥
私は、藤本さんに頂いたお弁当を食べた。泣きながら‥
最終列車って何時だったかな?
明日も明後日もあるもんね。めぐみ落ち着くのよ。明日はきっと会えるよっ。
あー、このジャンパー暖ったかい。今度あったら返そっ。
でもこのジャンパーの匂い、なにか懐かしい、覚えがある。涙が出てきた。泣いてばっかりだ私。
《このジャンパー、あの人のじゃないしねっ》
{うん}
でも、もう帰ろっかー
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「隆介、こいつって、お前の心臓のことか?」
「あー」
「そんなことが、有りえるのかよ」
俺はお茶を入れに流し台のところへ‥
「いや、俺も実際ビックリしてる」
「藤もっちゃんには追々話すよ」
「あれっ、唐揚げ弁当は?」
「えっ?」
「いや、あの、実は一昨日の大雨の日に近くで俺に寄りかかって倒れたっていう彼女いたろっ?」
「あー、あの甲斐田裕子の声そっくりって言ってた」
「あー、その子、鮎原めぐみって言うんだけど‥‥」
「鮎原めぐみ?」
「えっ?」
「どうした、隆介?」
「いや、俺のテレワークの相手と同じ名前なんだよ!」
「えー!」
鮎川?鮎原?思わずパソコンを開いた。
藤もっちゃんも興味深く俺の横にきてパソコンを見いってる。
「同姓同名かな?」
「どんな、漢字?」
「聞かねぇーよ、普通」
ここだ
‥‥‥‥‥‥‥‥お体大切にしてください】
‥‥‥‥‥‥‥‥‥【鮎原めぐみ】
「グループ会社の相方の彼女がそこまで来ていた?」
「はっ!」
「隆介!!」
「お前、通勤列車で知り合った彼女いるのか。」
「あー、いる。えっ?何でそれを?」
「もっと早く言えよ!!」
「彼女、お前を探しに来てんだよ!!」
「えっ?」
「えっ、じゃない!!もう、少ししたら帰るよ彼女。」
「下の公園にいんだ!!早く行ってやれ!!」
「どうして、俺を?」
「彼女、対向列車で知り合った彼を追いかけて来てんだよっ!!」
ハッ!!
藤もっちゃんからの今の対向列車と言う言葉を聞いた直後、俺の体の中に電流みたいなものが走った。
「待ってくれ藤もっちゃん、ちよっと待ってくれ、」
そしてふと思い出した。あの雨の日のことを。
あの日、俺は確か駅のホームに暫く座ってた。
その俺を彼女は見つけたんだ。なんかまた涙が出て来た。
あの雨の夜そう言えば何かが聞こえていた‥微かに‥
俺とは関係ないことだと思っていた声が‥
私よーっ‥
ハッ!!
彼女だ!!間違いない!!
《紗希か?》
{あー、会うぞ!!僚馬}
「有難う、藤もっちゃん!!」
「俺行ってくる!!」
「頑張れ、隆介!!」
俺は慌てて部屋を飛び出し公園まで走った。 俺、馬鹿だ。
俺を追いかけて来てたんだあの雨の夜‥
私よーって‥
俺の体が震えながら走ってる‥
膨れて俺から離れて行ったから、もう駄目だと思ってた。
すまん、お前には悪いけど、俺やっぱり彼女のことが好きだ。いや、でも分かってる。4年振りだもんな‥
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めぐみ待ってるのよ‥
もう着くからねっ、そしたら、ご飯一緒に行こねっ
もう少しのところまで来た時、左の視界に公園が入った。とその中に1人の女性がいる。あっ!!
めぐみだ。よかったー。
えっ?でも今度はその公園の少し右上から勢いよく下りてくる男性がいた‥
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また、明日来るからね、私はブランコにお別れをした。
そして公園の入り口に目を向けると1人の男性が勢いよく公園に入ってきた‥
ハッ!!?
えっ?誰?
誰?誰?
誰なの?
えっ彼?彼なの?
収まってた涙がまた出て来た。でもまだ薄暗いはっきりと分からない。でも彼だ!!
そしてはっきりと顔が見えた。その瞬間、私も彼に向かって走り出した。
そして彼は私を見て両手を大きく広げてくれた‥
私は飛んで抱き付きにいった。
私の足は彼のお腹を巻き、彼の両腕は私の脇の下から背中にかけて私を確り抱き抱えてくれた‥
‥‥このままかなりの時間が流れてる‥‥
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俺、藤本は小声で‥
「長い」
私、麗奈はそれを聞いて後ろを振り向き小声で‥
「えっ?誰」
「藤本です」
小声で
「今晩は」
「今晩は」
「気になって下りて来ました」
「ハンカチ要りますか?」
「いえ、収まりました」
て言うか藤本さんの拭いたやつ?
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私の足は地に付いた。でもハグは続いてる。
そして私達の心臓の音は前よりも増して大きい‥
私、朝までこうしててもいい。
俺、朝までこのままがいい。




