表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第2章  二人に対する難敵
31/57

⭐麗奈と春の絡み

‥‥‥


‥‥春のマンションでは‥‥


‥‥《ピンポーン》


「はいっ‥あっ麗奈さん?」


「うん、私だよ」


「今下降りますから待ってて下さい‥」


「わかった‥待ってる‥」


‥‥


‥‥マンションのエレベーターが開き、中から春が小走りで外に出て来た‥


「麗奈さん、すいません、行きましょっ‥‥」


「ごめんねっ、春、付き合わせて‥‥」


「ううん、全然大丈夫ですよ‥」


絶対、春を連れて行くんだ‥‥‥怖がりは今に始まった分けじゃないけど‥‥




私と春はあの居酒屋へ向け車を走らせた‥‥




           ✳




隆介大丈夫かな?あんなぼーとしていて。

あれっ?こんなに朝早くから、公園に女性が座ってる

なんか凄く哀愁が漂ってるんだけど。

誰かを待ってるんだろうか?

なんか上を眺めてる。




           ✳



‥‥‥春のお腹が‥‥


‥‥「グ~」

「すいません、麗奈さん‥」


‥「マック奢るよ‥」


「やったー‥」


‥‥「麗奈さん?でも居酒屋ってこんな朝早くから開いてますか?」


「お昼もやってるから、仕込みで誰か来てるかも知れないじゃない‥」

「それに開いてなかっても、あのカーブに何かがあるかも知れない。それを知りたいのよ」


「あっ、そうなんだ」


私達はマックを後にし、また居酒屋へ向け車を走らせた





そしてその居酒屋へいくまでの坂道を走っている‥‥



‥‥‥‥‥私、麗奈はここから少しづつ春に対して強い口調に変わっていった‥‥‥‥‥



もう、ちょっとしたら麗奈さんは春に対して少しづつカリカリしてくる筈‥



「麗奈さん、もう少しであのカーブに入りますよ‥‥」


「春っ、ちょっと黙ってて分かってるから‥」


「はい」


「まず、先に居酒屋へ行くからねっ‥‥」


「えっ?‥」

「先に居酒屋へ行くんですか?」


「そうだよっ‥‥なによっ?」


‥‥先にあのカーブへ行けば、時間が稼げて、店の人も来るのに‥‥


「えっ、いや、何でもないですけど」


‥‥そして‥‥


‥‥丁度そのカーブに差しかかったところで、あのめぐみがしゃがみ込んだ場所に何か人影のような者が見えた


そして、その人影はす~と下へと消えていった


春が大きな声を出して‥‥


「麗奈さん、麗奈さん、今の、見ました!!?」


「ちよっと、春っ!!‥」

「ビックリするじゃない!!」


‥‥麗奈さん、ハンドルがっちり握ってる‥‥

「麗奈さんっ?何、固まってるんですか?」


「固まってるわよっ!!」

「あなた、平気なの?あなたも見たんでしょっ!!‥」


「見ましたよっ」


「見ましたよって‥‥あなたよくそんなにシレット言えるわねっ!!‥」

「消えていったのよっ!!」


「消えてなんかいませんよっ‥‥」

「おばさんが、何か、下りて言ったような感じでしたもん」


「それを消えていったって言うのよっ!‥‥」

「あなた馬鹿じゃないっ!‥」


「だってー‥本当に下に‥」


「もういいっ‥」

「先に居酒屋だよっ‥」


「はい‥」


‥‥‥


‥‥居酒屋へは目と鼻の先だ‥‥


着いたわ‥‥


「麗奈さん?まだ誰も来られてませんけど‥‥」

「麗奈さんっ!!‥」


麗奈さんが情けない表情で‥‥


「春ー‥帰ろっかー‥」


「えー!!マジですかー冗談はやめて下さいよー‥‥」


「そもそも、あのおばさんがいた所に何かがないか、見に来たんですよねー?‥」


「だって、春ー‥」


麗奈さん、目が潤んでる‥ちょっと意地悪しょ!!


「じゃ、私のここまでの時間返して下さいよ!!‥」


「なんだって?」

「分かったわよ!!」

「行けばいいんでしょっ!!‥‥」

「行くわよ!!‥」

「あなた、どうせ私が怖がってるって思ってるんでしょッ!!?」


「そうですよっ‥」



「あなたから先に行ってよねっ!!‥」


「意味分からないしー」‥‥


「行くのよ、春が先に‥」


「分かりましたっ!‥‥」


私は少し‥震えながらも‥あのカーブの踊り場みたいな所に車を止めた


すると行きは気が付かなかったのか、後からきたのか、先に1台の車が、止まってた。


私と春は車から降りた。


「春ーっ、気をつけてねー」


「私、まだここに一緒に立ってるんですけど」

「しょうがないなー」


「なんだって?」


「何でもないですっ」

「じゃ、問題なければ、麗奈さん呼びますからねっ」


「うん、分かった」


‥本当に分かってるのかな、麗奈さん


春はセンターラインを超え、向こうに辿り着いた


すると何だか春が下に向かってお辞儀をしている


えっ?


「麗奈さーん、大丈夫ですよー‥」

「下に踊り場みたいな所があるんです。」


「分かった、春、今行く!」


私も辿り着いて下を見下ろした‥

春は先に下りている‥‥


すると、年配の女性とおばあさんが何か手を合わせてる


私も下に下りていった


    誰かがここで亡くなられたんだ


おばさん方がお祈りを終えると

私達に話しかけた


「あのーあなた方は、紗希か僚馬君のお友達ですか? 」


「えっ?いえ、違うんですが」

「誰かは知らないんですが、前に1度お祈りさせて頂いて」

「今日も近くまで来たので、お祈りさせて頂こうかと」


咄嗟に出た


「そうですか有難うございます‥」

「いえ‥とんでもないです‥あの今、おふたりのお名前を?」


「えっ、あーそうなんです」

「ご存知ないですか?この場所‥」


「えっ、知ってはいますが最近しか通らないので」


「ここは、4年前に地震が起きたその直後にがけ崩れがあった場所何ですよ‥」


「そうなんですか?」


「で、その時私の娘と、その彼がそれに巻き込まれて‥」


「そうなんですか‥」

「あっ、すいません思い起こさせて‥」

「申し訳ないです。」


「いえ、いいんですよ‥」

「でも2人はどこかで第2の人生を送ってるんです‥‥」

‥‥「どこかで‥‥」


「そうですよね、私もそう思います‥‥」


「いえ、本当に第2の人生を送ってるんです‥‥」


「えっ?」


「実は、奇跡的に2人の心臓は動いていて、2人のドナーの方の元へ行ったんですよ‥‥」

「体だけが旅だったんです‥‥」



「‥‥‥‥‥‥‥‥‥」


春は小声で私の肘の服を軽く引っ張った‥‥

「麗奈さんっ‥」


「あっ、すいません、それじゃ、拝ませて頂きます‥‥」


「有難うございます‥」


‥‥


‥‥2人はこの場所でその時から離れ離れになったんだ‥‥‥



‥‥‥‥



‥‥‥‥


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ