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対向列車の⭐君に恋をして  作者: 伊龍幸介
第2章  二人に対する難敵
29/57

謎の空間


           ✳


‥ラインテックサプライでは‥


「あっ、麗奈さん!!」


「どうしたの‥春?」


「明日の金曜日、私休みなんですよ。それでめぐみさんのお見舞い行こうかと思ってるんですけど‥」

「めぐみさん的にはどうなのか‥私、わからなくて‥」

「麗奈さんはどうするのか聞いて見ようかと思って‥」


「春、そうなのよー‥‥」

「めぐみ携帯電話が潰れてるのか、連絡は取れないし‥」

「それにわたしが行ったところで、めぐみの状態次第では話しすら出来ないかもって‥」

「一応今晩病院へ行こうとは思ってるんだけど‥」


「そうなんですか‥‥わかりました。じゃ、麗奈さん、今晩電話下さい。私、待ってますから、私それから考えます‥‥」


「分かった春‥じゃ今晩電話するから‥」


「はいっ‥待ってます」


           ✳


‥‥‥‥一方病院では‥‥


お父さんとお母さん、それとパールを見送った私は病院のロビーで昨日の反省会をしている‥‥‥


昨日は焦っていたし、取り乱したりもしていた‥、


もっと落ち着いてゆっくり探せば、ひょっとしたら彼に会えたかも知れない‥‥


私って馬鹿だ。もう少しだったのに。




自分のことを、ほんの少し横に除けてみたわたしは、ふと麗奈の事を思い出した。


そうだ麗奈に電話しなきゃ!!


私を迎えに行くって、言ったまま、麗奈とは何の連絡も取ってない


私、何をしてるんだろう。心配ばかりかけているのに。


そうだ携帯潰れたままだし、麗奈の番号が思い出せない、分からない。


会社に電話してみよう。




「もしもしPC課の鮎原です。」


「あっ、めぐみさん?」


「はい、そうです」


誰なの?


「あのー‥‥」


「麗奈さんの電話番号ですね。」


「えっ?」


「いや、麗奈さんからひょっとして掛かってくるかも知れないからって」


「あっ、そうなんだ‥」


麗奈はわかってたんだ‥‥


「言いますよ‥」


「あっ、はい」


「×××××××××××」


「すいません、有難うございます。」


‥‥


‥‥私はすぐに麗奈に電話してみた‥‥


‥‥「もしもし、麗奈?」


「うそーめぐみー‥‥めぐみだっ‥‥」


「そうだよっ‥」


「めぐみどう、大丈夫なの?‥‥」


「うん、大丈夫だよっ‥」

「ごめんね、麗奈‥心配ばっかりかけて‥」


「いいのよ、めぐみが大丈夫なら‥」

「あー、よかった‥」


「でね、麗奈‥」


「今日の夜には病院出れるの‥」


「そうなんだっ。ふー、よかったー‥‥」


麗奈のよかったが、凄く癒やされる‥‥


「それでね麗奈‥」


「うん、何?」


「私、そのまま、今週は仕事を休みたいの‥」


「そうだよ、わかってるよっ」


「えっ?」


「めぐみに代わって私が、会社に言ってあるの‥‥」

「今週はめぐみ、休みだって。」


「そーなんだ‥麗奈有難う‥‥」


「ううん、彼を探すんでしょ」


「うん」


「めぐみ、応援してるからねっ」

「彼見つかるよ、きっと‥‥」


「有難う、麗奈」


「ううん、今度は落ちついて探すんだよ」


「うん、分かってる」


「あっ、めぐみっ?電話番号もらった?看護師の方に」


「あっ、うん、もらったよ。有難う、早速電話したの」


「そうなんだ‥早い!!」


「その人に迷惑もかけたし、でも何か、全部話ちゃった。」

「駅から追いかけちゃったことも」


「そうなんだ‥」

「見つかるといいね‥‥」


「うん‥」


「あっそうだ、春も心配してたよ。明日病院へお見舞いにいこうかどうか迷ってた‥」「でも私が様子みてからまた、電話するって言ってあるの」


「そうなんだ」

「心配ないからって言っておいて」


「うん、分かった」


「じゃ、麗奈‥私、出る支度するね‥」


「あっ、うん、じゃまた来週でいいのかなっ?」


「うん、月曜日に‥」


「分かった‥‥めぐみっ、気を付けるんだよ‥‥」

「何かあったら電話してくるんだよっ‥わかった?‥」


「わかった、有難う麗奈‥」


「うん、じゃねっ、めぐみっ‥」


「うん、じゃっ」


‥‥


私は麗奈との電話を切り自宅へ帰る準備をした‥‥



           ✳



‥‥‥俺は何とかぎりぎり、仕事に集中することができ、一息ついた‥


コーヒーでも飲むか‥



コーヒーを飲みながら、あの地震を共に遭遇した彼の話を思い出した‥‥


‥‥‥僕らが乗っていた列車だけてしたけど‥‥


‥‥沙也加の言った‥‥何も無かったじゃない‥‥


‥‥これであの彼女との一連の出会いは1つの謎の空間で有ることを確信した‥‥


‥‥そう、謎の空間だ‥‥‥




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